いやしの風景

フォトマスターEXの管理人がいやしの風景をお届けします。たまに雑談や撮影記なども。

古今和歌集真名序について

2020年02月08日 | 日記

古今和歌集には仮名序と真名序があるが、仮名序は紀貫之が真名序を参考に

書いたと言われている。真名序は紀淑望(きのよしもち)の署名があるので、

多分その通りだろう。しかし、仮名序に取り上げられなかった部分もそれなりに

興味深い。角川ソフィア文庫本「古今和歌集」高田祐彦訳注からその部分を

引用する。

「高い身分として大臣と大将を兼ね、豊かさではあり余る金銭を持っているとい

っても、死んでしまえば、その埋葬された骨がまだ土の中で腐ってしまわないう

ちに、そうした名声はこの世から消え去ってしまう。偶然にも後世に名を知られ

るのは、ただ和歌を詠んだ人だけである。」

貴族というのは優雅な生活をしていたと考えられがちだが、宮廷内の権力争いや

足の引っ張り合いに、常に晒されていただろう。更に現在と較べて格段に低い医療

技術などを思えば、人生の悲哀が頭にないはずはない。上の文章はその表白だと

思うのだが、天皇勅命の歌集にはふさわしくないため、削除されたのだろう。

 

花のクローズアップは主役もさることながら、バックの扱いで良し悪しが大きく

左右される。ボケぐあい、配置などに気を使うとよい。

 

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