20140830_一切経山_1948.8m

2014-09-15 | 登山
夏休みの最後の土曜日にどうしても出かけたくなってしまった。
日帰り圏内で、何とか天気がもちそうなところ。
前線は南海上停滞中。

前日夜ぎりぎりに(それはいつもだが)、
かねてプランに挙がったことのある福島の「一切経山」に行こう、ということになった。
ぎりぎりファミリー。

東北道、北上してもなかなか黒雲は抜けない。一時強く降る。
やっと日が差したのは、もう福島に入った白河ICあたりで
前線振り切ったかに思われたが、
しかし磐梯吾妻スカイラインはガスガスで前も後ろも真っ白。
浄土平についたところで、真っ白。寒っ!
これはさっさと登って早めに下りてくるべし、ということで
ビジターセンター横に車を止め、用意して出発したのが9時少し前であった。

今日はゆるいコースで行程時間も長くない。標高差も400mはない。

山腹から噴煙があがっている。

ゆっくり高度を上げる。




雨がパラパラから、少しちゃんとした降りに変わる。
雨具を着るとまた止んでしまう。
脱ぐとまた降る。

徐々に景色が変わってくる。
地形と漂うガスの具合もあいまって、かわいらしいカールに似たようなところもあって好みだ。




まもなく非難小屋に着く。




新しくきれいでしっかりした小屋だ。
ゆっくり休むのは下りてきてからにして、
小屋の横から山頂へ向かう。
ざらざらと礫の斜面が続く。
ちょうどグラグラ動くサイズの石が多くて歩きにくい。




しかしまもなく斜度はゆるくなり、ほとんど平坦となる。
振り返ると鎌沼が見える。




ほどなく真っ白なガスが流れてきて、
またもや前も後ろも見えなくなってしまった。




こんなしっかりと真っ白なガスの中を歩くのは久しぶりだな。
風もなく静かで、これはこれで悪くないな。
などと思いながらざくざく進むと、
地味な木の棒がたっている。
それが一切経の山頂だった。

ステキだった。
なんて地味な山頂だ。
広々として、なにもない。誰もいない。

息子と先に到着し、娘と夫を待つ間、
ガスがすうーーーっと、すぅぅーーっと、薄くなり、
娘たちが到着した頃には、
空にはぽっかり青空の窓が開いた。




嘘のようだったが、
その時間、北と西側がきれいに晴れた。



北側には、碧くて美しい五色沼がすっきりと見下ろせた。





嘘みたいだけど、
下山し始めるとまた雨が降り始めた。
雲も、今度は隙間なくしっかりと空を覆った。




早く出たほうが良いような気がして小屋では湯も沸かさず、
持っていたおにぎりとパンで済ませた。

鎌沼を回りたかったが、木道もだいぶぬれて来たし寒かったので
今回はあきらめ往路を戻ることで意見が一致。




それが良かった。

下山して5分もたたないうちに、
今度はたたきつけるような豪雨が30分以上も続いた。

嘘みたいだけど。
なぜがどうにもドンぴしゃりな日だった。

少し先に下りた息子と私だけ吾妻小富士を登ってきた。




お鉢の中がどうなっているかどうしても見たいと言うので。
お鉢の中は、砂礫と戻り始めた植生だった。
「なんだ、土と草だけ。」そう呟いて
本降りになった冷たい雨の中を、先に立って降りていく息子であった。




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