分化と進化

2009-02-26 | 育児
もうしばらく前の話題です。

これは私の母の説なのである(夜酒の時に一人考えたことらしい)が、
優汰がようやく「ママ」と呼ぶようになったのは、
自分と「ママ」との境界が、はっきり線引きできたから、
要するに、分化したからだろう、というのだ。
これまでママと自分とは同一でママは自分で自分はママで、
言わばお腹の中の延長だった感覚から、
「ママ」とは、ここに立って僕を見ている、僕と手をつないでいる、
僕を怒っている、僕を抱きしめている、この人のことなんだ、と気が付いた。
非常に甘えん坊の彼の事である、
「ママ」が言えるようになるのが一番遅かったのはそのせいだろう、という。

僕とママとは違うんだ、その認識とは、
彼にとって、大きな一歩というより、ビックバン的な一歩という感じの
世界の広がりだったろうなあと思う。

確かに、その辺の時期を堺に、
一気に喋る単語が増えたり、高度な遊びを披露するようになったり、
記憶力に驚かされたりするようになっている。
ちょっと飛躍的な成長振りだ。

一番大きなことは、はっきりと
「ママ(と一緒に行く)」「ママ(と一緒に寝る)」
「ママ(に読んでもらう)」「ママ(がやって)」
「ママ(じゃなきゃいやだ)!」、という意思表示をするようになったことだろう。
今までは、うまく出来なくて泣いてしまったり投げ出したりしていたものを、
くるっと振り向いて、「ママ(がやって)!」と、即座に指示が飛んでくる。
思わず、「ママかよ」と突っ込みをいれたくなる。
なにからなにまでママ集中中だ。
一日中これをやられるとつまり夜にはヘトヘトで仕事をする気も薄れる、
というか意識が薄れて寝てしまっているというか。

でも実は私もあくまで感覚的に、優汰が私から一歩離れた事を感じている。
お腹から出ても一心同体の延長だった我が子が、
ママを一人の別の人として認識し始めた、という、
喜ばしくも少し寂しい、母親の直感。

これまで以上に、何にも変えがたくいとおしいのはそのせいか。
離れていくものは手放したくない、という何ともみみちーな発想なのかしら。



もう一つは進化のお話し。

2月の頭に優汰は一歳半検診があった。
(もう1ヶ月か~…。ものすごく飛ぶように早かったなあ~…)

まあいろいろ心身の発達について保健婦さんと話したりして、
歯の検診をしたのだが、
優汰は通常より乳歯が2本、少なかった。

まだ生えていない、というわけではない。
結合歯、というのと、癒着歯、というのが一個ずつあったのだ。
結合の方は二本の歯が根元で繋がって一本になっているもので、
癒着の方は二本あるべき歯が神経からして一本になっているものらしい。
つまり、2本少ない事になる。

虫歯になりやすい事を除けば特に生活に支障があるわけでもなく、
永久歯が同じようになるとは限らないらしいから、
とりあえずは気にしない事にしたが、
説明を聞いたときは思わず、
「じゃあ歯が退化したってことですか」と聞いてしまった。
「退化じゃなく、(ヒトの)進化、ですね」と言われた。
「最近は歯の本数が減る傾向にありますしねぇ。
あごも細くなって、噛む力が弱くなる傾向が全体にありますから」
ということらしい。

新人類は良しとして、
男の子が噛む力が弱い、っていうのも
何となくさみしい感じがする旧人類的発想な母としては、
よくカミカミするための献立を考えてやらねばならんな、と思うのであった。



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