ロングスイングアーム化してからの走行チェック その1です。
走り出す前に、真横からパチッ!
伸びたなあ~って自分でも思います。
これだけ伸びると、どうなんでしょうね?
走り出して、まず感じたことは、リヤの接地感が非常に増したことです。
これは、直安心感に繋がることですから、
伸ばしたことが失敗ではなかったと感じました。
ワインディングへ行く時間はないので、街乗りのみのチェックですが
特に市街地は道路のうねり有り、マンホールなどの突起物ありと
サスペンションにとって、非常に仕事量の増えるフィールドだと思います。
そして、何よりも乗り心地や、いざと言う時に制御出来るマージンを求められる
ある意味、格好のテストフィールドかもしれません。
そんなところを、しばらくあちこち走り回ってみましたが、
非常によく動いている感じを受けました。
元々、そんなに硬いショックではないため、初期の沈み方は、スイッと入るのですが
ある所まで沈むと、急激に沈みこみを抑止されるような感じでした。
体に感じるのは、それがモロに突き上げとして伝わってくるので
正直、全般において乗り心地がいいとは、言えないと思っていたのです。
ハイクウォリティーなショックでしたら、この辺りを上手く収束させるのでしょうけど
そんなパフォーマンスのショックではありませんので、
うねりの多いところでは、非常に不快に感じていたわけです。
今までは、ショックの反力が優って、それ以上沈まなくなる部分が
60mm伸ばしたことによる「テコの原理」の作用で、反力が強くなる速度が遅くなった
とでも言えばいいでしょうか。 要するに、じんわり収束するようになったおかげで
体に対する突き上げ感が和らいだわけです。
なので、「乗り心地がよくなった」と感じるのかなあ~などと、結論付けしています。
オフ車に乗っている方でしたらお解りと思いますが
ちょうど、オフ車に近いリヤショックの動きというか、そんな感じなんですね。
ところが、面白いことが起きてしまいました。
いままで、こんなもんかなあ~って思っていたフロントが
実に粗雑な動き、実はあまり動いていないんじゃないの? みたいな
そんなところが、思いっきり表面化してしまいました。
実際、イマイチ動き悪いなあ~というのは感じていたのですが
ここまで乗り味に出るか! っていうくらい、悪さを主張し始めたわけです。
もう、前後のチグハグさと言ったら、酷いもんです。
シート上の尻は、路面のうねりを感じつつも、波に乗るような感覚であるにもかかわらず
ハンドルを持つ手は、押さえ込むのに大変!(ちょっと大げさですが)
それだけ、路面状況と、その時のアクセルコントロールで
あっち向き、こっち向きみたいな感じなんですね。
早速、フロントの動きを修繕することにしました。
元々の仕様なのですが、CB750FBのインナーチューブ+ダンパー+スプリングに
GX750のアウターを組み合わせていました。
これは、単にキャリパーサポートの作りやすさから、取り付け穴の位置形状だけで
選択した組み合わせなのですが、GX750よりもCB750FBのフロント荷重が大きいのか
まあ、見た目でもCBの方が長く見えますもんね。
1Gでもさほど沈まないってことは、明らかに硬すぎるってことですね。
そんなことで、仕様を以下に変更してみました。
CB750FBのインナーチューブ
GX750のスプリング+ダンパー+アウターチューブ
ただ、GX750よりCB750FBのインナーチューブが長いので
スプリングの差(約200mm)と、イニシャル分(10mm)を補足するカラーを入れて
組立してみました。
手で沈めた感じでは、結構初期の入り方からソフトになった気がするのですが
それでもちょっと動きに渋さがあるようなところが払拭出来ません。
巷の変態猛者の方々が行われている、「フロントの変態組立」なる精密組立には
遠く及びませんが、じっくりと組み立ててみたところ
メーターギヤーの反対に入れているカラーの厚みが若干ですが足りないことが判明!
手持ちの薄いワッシャーをオイルストーンで更に研いで、0.5~0.7mm程度にしたものを
カラーに嵌めてみたところ、嘘みたいに動きが良くなりました。
さっそく試乗したところ、フロントが今まで仕事してなかったでしょ?と
問いかけたくなるくらい良く動くようになりました。
リヤの接地感増大と合わせて、今までに無い安定感です。
もちろん、最新のバイクみたいな感じではないのでしょうけど
ヤマハ流「猫足」感覚で、街中を駆け抜けることが出来ます。
ちょっと高速走行も試してみましたが、これも非常に気持ちよくなりました。
早くお山へ行きたいなあ~