GX750 スイングアーム換装計画(その5)

2012年07月29日 | GX750

暑さにめげず、今日は完成を目指して張り切ったのですが 

暑さに負けた・・・ 



それでも、進捗率 97% くらいまで進みました。 


最終段階の作業をする前に、天気がいいのでスイングアームを塗装しました。 



作業やってる間に乾けばいいですもんね。 

な~んて段取りよく考えてやってたら、あまりの暑さにあっという間に乾燥です。 

塗料にいいのかどうだかわかりませんが、まあいいっか! 


で、例のジョイント結合問題ですが、繋げるためのカラー製作をすすめることに。 



まずは、エンジン側のカップリングですが 


写真の接合面にドーナツ状の凸部分があります。 

このドーナツ状の出っ張りが、GX750のノーマルだと 

ユニバーサルジョイントの凹部分にハマるわけです。 


ところが、今回使用するXJ750EⅡのユニバーサルジョイントは 

凸状の突起があるのですね。 


こんな感じで、お互い凸なわけです。 


しかも、このドーナツ状の直径が合わない(当たり前か・・・ 

そうなると、これをピタリとハマるように調整する必要があるわけで 

じゃないと、回転センターが出ずに、振動も起きるでしょうし、下手にずれたら大変! 


そんなわけで、まずは嵌め合いのカラーを作ることに。 

厚み3mmほどなのですが、在庫の17Sジュラルミンが8mmしかなくて 


こんな感じで、暑いのに旋盤くんご苦労さまです。 

銀色の刺身のツマが大量に出来上がりました。 




そして出来上がったものはこんなものです。 


小さい旋盤なので、少しずつ送って行くしかないので、汗だくです。 


出来上がったリングは、こんなようにカップリングの内側にハマります。 



そうすると、小さな直径のジョイント側突起が、カップリングのカラー内部に 

ピタリとハマるようになりました。 



これで終わればいいのですが、突起があるために接合面が平らではありません。 

隙間があると、ボルトで締め付けてもボルトに無理な力が掛かるだけですから 

ここは、接合面を面一にするためのスペーサーが必要になります。 


カラーと同じように、8mm部材から、3mmまでひたすら削りました。 


こんどは面形が円ではないため、ちょっと削りにくいです。 

これも少しずつ送って、ひたすら暑さに耐えながら削りました。 



そして、出来上がったスペーサーを、先ほどカラーを嵌めたカップリングに嵌めます。 


まだ、外形をカップリングに合わせてないですが、これで接合面が均一になりました。 



カップリングとジョイントを合わせてみると、ピッタリ接合されました。 



ボルトを締め込んで、無理なく面同士が接合されたことを確認します。 




この後は、外形をカップリングに合わせて削って、各部のバリを取って完成~! 


さっそくリヤ周りの組立をして、回転部分がぶつかったりしていないことを確認。 

結構いい感じで出来上がりました。 




こうなると、早く乗りたくなるもので、さっさと各部を組み立てて行きましたが 

最後になって、何か作り忘れてないかい?? 


あ~ スイングアーム60mmも伸ばしたに、トルクロッドを伸ばしてない・・・ 




GX750 スイングアーム換装計画(その4)

2012年07月16日 | GX750

連休で、一気に面倒な部分を片付けてしまいます。 

発覚したジョイント部分の接触ですが、スイングアームを外して、2つを比較してみました。 
(左がXJ750EⅡ 右はGX750) 




目視でもハッキリわかるほど違いますね。 

左右を3mmくらいずつ削っているので、そもそも幅広なのですが、 

出力軸の位置が違うのと(3mm程度だと思われます)、もうひとつ理由がありました。 



左がXJ750EⅡ 右はGX750 のユニバーサルジョイントですが 

ジョイント部分の直径が、GX750の方が断然大きいですね。 

これを収めるために、幅広になっているのかと思われます。 

似たような感じだろう~ なんて甘く考えてましたが、あれこれ微妙に違いますね。 


とりあえず、ジョイントの接触痕のある部分を凹ませてやろうと思い 

ドリルで穴を3箇所開けて、ハンマーで叩いて軽く凹ませてみました。 


このままではきれいではないのですが、必要以上にいじらなくて済むかな~と 

思ってみたものの、こういう改造を神様は簡単に許してくれないのですねえ~ 

今度はゴムブーツの縁が掛かる部分に接触してます(汗) 




こうなったらやるしかないので、思い切ってジョイントの当たる部分を切り取ってみました。 


XJ750EⅡのスイングアームは、ピポット部分に補強がしっかり入っているため 

ちょっとくらい切り取ったところで、(切り取り方にもよると思いますが) 

溶接歪みは無さそうです。 


我が家の道具では、とりあえずこんな感じに切り取るのが精一杯です。 

あとはひたすら手ヤスリで、大汗かきながらゴリゴリと・・・ 


そして大穴を開けた部分を塞ぐパーツを切り出します。 



そして穴の部分にこれをはめ込んで 



暑さと戦いながら溶接して穴は塞がりました。 



ジョイントの回転円周付近にゆとりが出るように、大きめにしたのでこれで大丈夫でしょう。 


実際に装着して確認します。 



やっとハードルをクリアしました。 

スイングアームを上下させても、どこも当たりません。 

大きめに切り取って正解でした。 



残りは、このジョイント部分の防塵防水のため、ゴムブーツがあるのですが 

これが引っ掛かる縁を作らなくてはなりません。 

とりあえず縁を切り取った輪郭に合わせて、少しずつハンマーで叩きながら修正します。 


形を合わせたら縁を溶接して、残りの穴部分を端材で埋めていきます。 

最後にヤスリで仕上げて完成~ 

耐熱ブラックでアラを隠して、ブーツを装着すればOKです。 



残るはジョイントのセンター出しカラーの製作だけです。 

やっと完成が見えてきました。 


GX750 スイングアーム換装計画(その3)

2012年07月14日 | GX750

いや~ 蒸し暑い1日でした。 

作業するにも、汗がダラダラ 

汗臭くなると、夕方は蚊に襲われるし、たまりませんね。 

ここまで、何となく順調にきているスイングアーム換装計画ですが 

問題あるだろうなあ~と睨んでいるユニバーサルジョイント部に着手しますか。 

という事で、まずはスイングアームを外します。 


ここまでは、最近何度も行っているので、ササッと出来るようになっちゃいました。 

奥に見える四角いのが、エンジン側の出力軸フランジです。 


こいつはがっちり締め付けられているので、インパクトでガツンと外しちゃいます。 

こんなやつです。 



こんな感じで、XJ750EⅡのユニバーサルジョイントと連結するのですが 


まずは、フランジのボルト穴間を対角線に測ってみます。 

車のホイールで言うところのPCDってやつですね。 


採寸結果は、78mmでした。 


じゃあ、ユニバーサルジョイントは?って言うと、74mmでした。(げっ! 

このままだと連結出来ないので、ネジの切っていないフランジ側のボルト穴を 

長穴加工する必要があります。 

これ、ものすごく硬いです。 

確かにパワーを伝える部品ですから、当たり前なのですが 

棒ヤスリで削りきれないので、フライスでガガっとやります。 



ちょっと歪ですが、長穴加工が出来ました。 



ボルトが締め付けられるか確認です。 


無理なく締め付けられるようになりました。 



お次はフランジとジョイントのセンター出しをする凹凸の計測なのですが 

ユニバーサルジョイントを比較すると 


左はXJ750EⅡで凸です。 

右がGX750で凹です。 

そもそもが逆なのですね・・・ 



フランジ側の凸を削り取ってしまいたいところですが 

一応ノーマルに戻せることを残すため、このままで行きます。 

おそらくなんですが、この仕様だと、車検で何か言われそうなんですね。 

何故なら、タイヤがフェンダーの端と面一だからです。 

フェンダーをずらしてしまえばOK! なんですが、とりあえずはこのままで。 



で、この凹凸なんですが、目視でも明らかに異径であることがわかります。 



測ってみると 



フランジ側の凹部内径が、47mmです。 




そしてユニバーサルジョイントの凸部外形が、39mmでした。 


ということで、ここはドーナツ状のカラーを製作して、嵌め合いを決める必要があります。 

これは後日作って嵌め込むことにします。 


もう一つ、フランジ側に3mmほど縁がついているために 

合わせると、こんな感じでボルトの締結部分が浮いていまいます。 


ここも、ドーナツ状のカラーを嵌めて、全体に力が掛かるようにしないとダメですね。 


とりあえず連結は出来るようになったので、装着してシャフトの長さを確認します。 



長さの問題はなく、無事に装着出来ました! 


ユニバーサル部も問題なさそうです。 



シャフトのスプラインもしっかりハマっているので、イケルじゃん!と思って 

回してみると・・・ 




なんとも嫌なゴリゴリ感が。 



ユニバーサルジョイントが回転する時に、スイングアームの内壁に当たってました。 



でも片側だけ当たるのもおかしいなあ~と思いつつ、あちこちの角度から見ると 

ここで大きな問題発生! 



そもそも、XJ750EⅡは4気筒で、コンパクトなエンジンではあるものの 

やはり4気筒 



しかも、GXの当時からすればパワーもだいぶ上がっているわけで 

そんなことからもスイングアーム自体、数ミリですが幅広になっていたと思われるのですが 

スイングアーム後方から覗いて見ると、出力軸がセンターにありません。(悲) 


どうやら、ベベルユニット自体がGXより外に来ているようで、シャフトがスイングアームの 

センターを通っていないのですね。 



というわけで、スイングアーム加工決定! 


となりました・・・・ 


GX750 スイングアーム換装計画(その2)

2012年07月08日 | GX750

今日は朝から雨も上がり、午前中からスイングアームの加工 

とにかく両端を削らないことには入らないので、3mmずつ削りました。 


こんな感じで、削り取る境界をマスキングテープでマークします。 



あとはグラインダーでガーっとやって、手でひたすら仕上げ。 

最後はオイルストーンで滑らかにして完了! 



やっと入りました。 


すでに切り取り済みですが、スイングアームピポット部分がBOX状になっているため 

インナーフェンダーがノーマルのままだと、スイングアームに当たってしまうのですね。 

ちょっと切りすぎたかもしれませんが・・・ 


で、ホイールを取り付け、仮組み完了 


これはノーマルの状態 



スイングアームの垂れ角もリヤサスの取り付け角度もだいぶ変わりました。 


フェンダーを少々後方へずらさないと、タイヤと当たってしまうかもしれませんが 

ひとまずはこれでイキます。 



だいぶロー&ロングな感じになりました。 

フェンダーとタイヤとの位置関係が、ちょっと昔のイタ車風が狙いだったのですがどうでしょ?? 

でも、ちょっとフロントが高いかなって感じだったので、突き出し量を増やしてみます。 



跨ってみた感想ですが、足付きが明らかに変わりました。 

シートの上で荷重を掛けた時に、リヤサスがスッっと入るのが 

ものすごく判るようになりました。 これレイダウン効果ってやつなんですかね。 

軽く荷重を掛けた時の感じが、何となく気持ちよくなってます。 


弊害もありました。 

以前、車体が傾きすぎるってことで延長加工したサイドスタンドですが 

今度はやや立ちすぎの感じになってしまいました。 

車高が落ちたので当たり前と言えばそれまでなんですけど。 

使用に耐えられないわけではないですが、もし倒れて人でも怪我させたら大変ですから 

対策しないといけませんね。 


さあ、残るはジョイント部分のみ。 


何となく寸法的にはイケそうなんだけどなあ・・・







GX750 スイングアーム換装計画(その1)

2012年07月04日 | GX750

今回から、題名を「換装計画」に変更して、また怪しげなことを始めます。 

比較的早く帰宅出来たので、早速ノーマルを取り外してみました。 

現在はこんな感じです。 



今回、換装するXJ750EⅡのスイングアームと、GX750のノーマルを比較してみました。 


結構、伸びる感じですね。 

スイングアームピポットのボルトなどは、外寸が同じ物なので 

そのまま使えます。(締め付けの仕組みがちょこっと違うだけです) 



今回の一番の山場と踏んでいる、ユニバーサルジョイントは、思いっきり形が違います。 

 


ここについては、後々ゆっくり書いてみたいと思っています。 

ちょっと不安?もあるのですが、何となく装着OKになりそうな匂いがしてます。 



ここからは、世にも奇妙な3ショットの連続 


上:GX750 
中:XJ750E 
下:XJ750EⅡ 

かなり寸法が違います。 

当時は、メーカーさんも、ちゃんと専用設計しているのですね。 

今のものとは、こういうところでコストの掛け方が違いますね。 

 
 


で、XJ750EⅡのスイングアームを、フレームに入れようとしたら入らない・・・ 


改めてピポット部の幅寸法を測ってみると 

GX750 :276mm 
XJ750E  :276mm 
XJ750EⅡ:280mm 

あらら・・・ 

まあ、これくらいはレストア中にしょっちゅうみたいな。 

後日、削ってみることにします。