ぽんぽこノート

いつだって今がスタートライン。
行動しなくては何も始まらない。壁にぶつかったところから新しい道がひらける。

シェラトンのフィットネスクラブに入会

2011-09-20 | 生活・色々


画像/シェラトンのプール。日本酒の升になみなみと注いだ状態のように維持されているプールの水。もちろん溢れても水の量は変わらない。見た目にも気持ちがいい。



■ 今日は朝の8時から10時までプールで泳いできた。
最近、どこかのフィットネスクラブに入会しようとクラブを探していて、まず、一兆韦徳健身という有名チェーンのスポーツクラブを見た。交渉後の年会費が2,800元と安いが、プールが地下で自然採光ではなかったこともあり、なんだか少し暗い感じだった。まあプールが地下なのは普通だが、わりと使用者も多く、混み合っている印象があったし、そこの支店自体は比較的新しいはずなのに、どうもあまりきれいにメンテナンスされてない感じがした。

そこで家の近くに別のクラブはないものかと考えていたら、そういえばシェラトンホテルがあったと思いだした。ホテルにはプールがついているだろうし、シェラトンなら会員を募っているかもしれないと思い、試しに見に行ったらやはりあった。

プール目的なので、まず第一にプールを見させてもらったのだが、理想的なプールがあった。ジムは大きくはないが設備面で申し分ないし、一度に10人はゆったり入れそうなジャグジーが2つあったのも魅力だった。タオルはクラブ専用のものが使えるのでわざわざ持参しなくても済むし、普通のサウナとミストサウナ?があり、洗面台の無料アメニティも充実していた。でまあ、とにかくこれほど充実しているならいいなと思い、このシェラトンのクラブに入会をした。



画像/クラブフロア。ジム設備も充実。もちろんヨガルームもある。


入会金は18,000元(約23万円)だったが、交渉可能で10,000元にまで値下げさせた。それでも普通のクラブ料金の3倍くらいはするので安いとは言えないが、このレベルでプールの水質も良く、一ヶ月800元程度は十分価値があると思う。それに人が少ないのことも大きなメリットだと思う。

で、今日泳いできたわけだけど、貸切だった…。私一人の貸切状態。しかしプールではゆったりとしたリラクックスできる音楽が流れていて、プカリと浮かんで上を見れば明るい天窓から外が見えるという気持ちよさ。まさにリゾート気分だ。2時間程度泳いでいたが、クラブの従業員が色々と掃除をしていた以外、その間は誰一人として来なかった。
私が8時に着いた時、さっきまでプールにいたのかは知らないが、更衣室に欧州系外国人がいたくらいだ。

ここのプールは朝6時から営業していて、夜も11時まで使用できるといいう便利さ。プール泳ぐ前にジャグジーに入ってみたが、温かいのとほぼ水風呂状態のものとがあった。温かいほうに入ってみたけど、こりゃ家のバスタブ必要ないなというくらいの快適さ。



画像/ジャグジーエリア。フル○ンでもOK。もちろん男女別で、それぞれの更衣室のほうに付属している。


普通のスポーツクラブのほうが全然安いけど、せっかく通うのだからできるだけ気分がよくなるところのほうがいいと思い、シェラトンのクラブを選んだ。1階エントランスも広くてきれいなので気持ちがいいし、ホテルスタッフもちゃんと挨拶してくれる。更衣室からトイレ、シャワーなどどこを見てもやっぱりクオリティが高いししっかりしている。運動後は1階ラウンジで優雅に休憩と決め込むこともできるわけで、これで1ヶ月800元は満足できる。これからスポーツクラブを探そうと考えている人には、ぜひ外資ホテルのクラブをおすすめしたい今日この頃だ。

最近のひとり言

2011-09-02 | 生活・色々
■上海、そして中国の経済成長はいつまで続くのか。大きな視点で見れば、私はあと10年ほどは続くと思っている。大規模で急速な開発の流れは最低でも5年は続くだろうか。ただ、不動産の価格はもう限界のところまで来ていると思う。不動産について言えば確かにバブルだ。この部分は非常に気を付けなければいけない点。中国に来たことがない人の中には、もう終わりだろうとか言う人も少なくないが、公共投資はまだまだ残されているし、中国政府もチカラの入れようが半端ではない。

現在、政府による上海総合都市計画に基づき、すでに郊外化も進み始めている。私の住んでいる地域も含め、上海中心部は不動産価格が高騰しすぎていることもあり、郊外にマンションを買う人もだいぶ多くなってきているようで、私の知人も日系開発の物件がある嘉定新城にマンションを購入した。



■引越しに合わせて、物をいくつか購入した。仕事用のデスクに置くフィリップスのLEDライトスタンド。タッチパネルで照度を8段階調節できるし、目に優しいので価値ある一品だと思う。ただ、普通のデスクトップライトが100元もしないものが多いのに対し、これは400元した。しかしまあ長く使えそうでいい。

以下画像/京東商城より



同じくフィリップスの1800Wのサイクロン掃除機。ブラックボディで質感高いデザインがかっこいい。最近はサイクロンがだいぶ普及しているようだが、私は初めてサイクロン式を買った。気になる排気は、粉塵を99%出さないHEPAという最高レベルの2重フィルターらしく安心。これで1,200元はお手頃。吸引力は無段階ダイヤル式でスムースに調節できるのも嬉しい。

早速使ってみた。指で床を50センチくらいなぞってみたが、埃がまったく指につかない。今まではホウキで掃除をしていたが、ホウキだとやはり細かい埃までは取れないし、どうしても多少の小さなゴミは残ってしまう。それに比べ、やはり掃除機はきっちり仕事をしてくれる。ホウキでやるより速いしきれいになる。もっと早く掃除機を買ってもよかったなぁ。サイクロン掃除機という言い方はおかしいのか?サイクロンクリーナーか?と思った…。




そしてパナソニックの備長炭黒釜炊飯器。米を炊くのはやっぱり日系のにしようと思いこれを購入。上海に来てからの3年半お世話になった東芝の炊飯器は引越し業者にあげた。800元なり。画像の底辺が少し切れてます。




とまあこんな感じで色々買った。
あとはけっこう有名なフランスの天然炭酸水のペリエを1箱24本。日本にいるときもたまに買っていたが、これを上海で通販で買えるとは嬉しい。日本なら330mlが1本100円くらいで買えると思うが、上海だと箱売りでだいたい1本あたり140円くらいのようだ。炭酸水はやっぱりペリエに限る。それとついでに久々のレミーマルタンを1本。

あ、それに探していたカビキラーをやっと見つけた。まあカビキラーは商品名なので正確に言うと、アサヒペンの「カビとりS」を買った。これは70元くらいだった。



■この前出た飲み会で、ある有名マーケティング企業の日本人男性と話す機会があり、ビジネスの話をしていたら、彼から「勝ち組ですねー」と言われた。勝ち組という言葉は雑誌などの媒体ではよく見かける表現だが、実際に会話上で使っている人と初めて会った。彼の言うところの勝ち組とは、ビジネスが成功した結果、人生の成功者という意味らしい。

確かに客観的尺度で考えても、経済的にも時間的にもある程度の自由を手に入れたと言っても過言ではないところには来れたと思う。ロバートキヨサキが言うところのラットレースからは完全に抜け出た。だからと言って現金で1億円の家を買えるだとか、強力な権利収入があるというわけではないが。彼は単純に「勝ち組ですねー」と言ったのだと思うが、一方で、だからどうしたと言うのだという感覚がある。勝ち組負け組というのは、比べる人間がいて初めて成り立つ表現であって、つまり社会の競争の中での勝者という印象がある。

社会の競争の中で勝ち、人より金を持つようになることが最たる目的ではないだろうということは、たぶん誰しも思うところだと思う。勝ち組、負け組ってのはどうもくだらない表現だと常々思っている。もちろん、その発言をした彼のことを批判しているわけではないが、この言葉についてはずいぶん前から違和感を感じていたところだ。

で、まあそうこうしているうちに、人から「成功してますね」とかなんとか言われる時が増えてきた。そりゃ私も自尊心はあるので、そう言われて嬉しくないわけではないが、いくら稼いでますとかは言った覚えはないし、「うまくいってますか」と聞かれても、「まあまあですよ」くらいに返事をするようにしている。まあ、人の収入を具体的に聞く人も少ないと思うが、聞かれたら隠すことでもない。ブログで書くことではないが。

しかしそれでもどうやら嫉妬は起きるようで、まあビミョーな気分にさせられたことも。そういうのが面倒くさいので目立たないようにしてるのだが…。儲かっても目立とうとしないほうがいいというのは邱永漢先生から学んだことでもある。目立たず儲ける。これが一番いいんじゃないかと思う。別にホリエモンくらい稼いでいるわけではないが、嫉妬というのはなんだか怖いもんです。

上海に来てから、同じ30代の人で起業しようとか起業し始めた人と10人くらい会ったと思うが、ひとりもうまくいっていない現状がある。あとは起業しないで帰ってしまった人もいる。大言壮語を吐く人物もいたが、案の定3年経っても飛ばず鳴かずだ。人の失敗を見ていて楽しいわけではないが、同じ年代で起業組の仲間がいないということが少し寂しい。人がうまくいっていないのをせせら笑うわけではなく、その逆で、誰か同年代でうまくビジネスをすすめた仲間ができることを願っているということだ。

近未来ボーカロイド「初音ミク」の今

2011-07-08 | 生活・色々


画像/7月3日Los Angeles公演


■ 3D立体投影はここまで進んでいたか!
人間とほぼ同じ滑らかさで踊り歌う初音ミク。その名称くらいは聞いたことがある人も多いだろう。アニメーションではないく、ただのCGでもない。そこに存在すると言っても過言ではないくらいのリアリティと個性を持った「歌い手」である。

「なんだオタク話か」と思うかもしれないが、それで読むことを止めてしまうかどうかはあなたの可能性が試されるところだ、と意地悪く言っておこう。しかしながら人間の進歩の基礎たる部分の多くは好奇心であることも間違いではない。オリコンチャート1位も記録するなど、すでに音楽シーンの新たな分野にもなっており、知るべき今がそこにある。



初音ミク Los Angeles公演
中国の無料動画サイト「土豆网」なので日本からは見られないかもです。





画像/ボーカロイドNo.1 初音ミク(はつね みく)


そんな私も、最近になって初めてまともな初音ミクの映像を見た。私の予想を大きく超え、そこには驚くべき近未来リアルボーカロイドの存在があった。最近のニュースでも宣伝されていたので知っている人も多いかと思うが、7月3日にLos Angelesにて「ミクノポリス」と題したライブイベントが開催されていて、中国のネット上にも早速フル動画がUPされているが、それを観たわけだ。

私も初音ミクという存在を知っていたのだけど、オタク趣味のひとつくらいにしか思っていなく、今まで特にオススメしてくれた人もいなかったのでよく知らなかった。オススメしてくれていたら試しに見たと思う。だが、そのときは、なんだか人気あるみたいだなくらいだったのだ。しかし見えてみたらこれだ。もうこんなことになってるなんて凄すぎる。こういうものが存在していること自体が素直にかっこいい。これがCOOLってことですね。

ニコニコ動画などでも、初音ミクを使用したユーザーの曲や動画が大量にUPされているようだが、ここにはどうもピンと来ない。やはり今回のLos Angeles公演でのボーカロイドたちの完成度はかなり高い。曲もいい曲が多いし、振り付けも凝っている。70年代ビーチボーイズから現代のクロスオーバーな曲まで大量に聴いてきた私でも、素晴らしい曲が多いと思う。

私は元々近未来的な題材が好きとう土台があるのも手伝ってかもしれないが、これはかっこよすぎる。こういうものが存在しているということがかっこいい。なんと言ってもメガネなしで見ることが出来る3Dの立体映像が歌うわ踊るわで、その完成度が高すぎるのが凄い。ダンスも歌もライブバンドの演奏と完璧にタイミングが合っている。しかもほぼ完全に人間の動きをしている。

タイミングを合わせる方法はプログラムをリンクすれば難しいことではないことはわかるが、それにしてもダンスが自然すぎる。よく見ると表情も豊かで口パクは下手な韓国アーティストよりも自然だ。瞳の動きや眉毛にも動きがあるし目線も動く。なんと言っても髪の毛の動きも自然だ。CGでは髪の毛の表現が最も難しい分野だとされているらしいが、こうまで自然な動きのある束感を出すとは圧巻。今まで観たどんな映画のモーションキャプチャ映像よりも、さらに高い次元でそこに実在するということを感じさせてくれる。いやホントにすごい。



画像/ボーカロイドNo.3 巡音ルカ(めぐりね るか)


この前の上海万博の台湾オフィス用品販売企業のオーロラ館で小さな3D投影をありがたがって見たのは記憶に新しいが、初音ミクに比べるとあれはちゃちかったなと思わせられてしまう。つまり、この初音ミクは十分万博レベルの代物と言ってもいいくらいで、日本で万博が開催されるさいには、これはもう初音ミクを出さないわけにはいかないのではないか。サブカルチャー代表として世界に誇れる日本の土壌が生み出した近未来を象徴する現代文化であり先端技術であると思う。

ちなみに、ボーカロイド(VOCALOID)というのは、歌詞とメロディーを入力するだけで歌声を合成する技術などの総称でヤマハが開発したものだ。現在はVOCALOID2までが発売されていて、今年後半にはVOCALOID3の発売が待たれている。歌声を合成と聞くと、なんだかロクにメロディアスな曲を作れないのではないかとか、自然な歌声にならないのではないかと思うかもしれない。

しかしその機能は「実際に収録した人の声を音声ライブラリとして合成するため、より自然な歌声を合成できるほか、ビブラートやこぶしなど歌声に必要な音程変化や抑揚を指定でき、表情豊かな楽曲を手軽に作れるのが特徴(WikiPedia)」とされていて、合成したとは思えないほどの自然な歌声が聴ける。それでいてVOCALOIDならではの、一度シンセサイザーを通過したようないわば少々「機械的」でクールな歌声が近未来を連想するに十分な音で魅力的だ。このような音の領域にある歌声をどう受け止めるかは、聴いた人の感受性や想像力によるところが大きいと思う。

このVOCALOIDが一躍有名になったのは、2007年に北海道のクリプトン・フューチャー・メディアという会社からVOCALOID2の応用製品であるDTMソフトの初音ミクが発売されたことによるものだろう。このボーカロイド応用製品をただの音楽制作ソフトという位置づけではなく、「キャラクターに歌わせる」という方向で打ち出して大成功を収めたのが初音ミクをはじめとするクリプトン・フューチャー・メディアのDTMソフト「キャラクター・ボーカル・シリーズ」だ。それぞれのキャラクターの元の声は実在の声優が担当していて、得意な声域やスピードがあり、ソフト(キャラクター)ごとに個性が出ているという仕組みとなる。

この手のDTMソフトとしては異例の発売後2週間だけで3,500~4000本が売れたという。年間1,000本売れれば大ヒットとされるところがこの売れ行きで、発売1年後には42,000本が売れたという。この数年で北海道からも世界に影響力を持つ会社で出てくるとはすごいことだ。2000年後半に入ってからでは、北海道で最も注目されている企業なのではないだろうか。

これらのソフトは2万円もしない価格で買える上に操作も比較的簡単。これに3DのMikuMikuDanceとモーションキャプチャを可能にするXboxキネクトがあれば、初音ミクを歌って躍らせることが可能になる。この場合は、あくまでディスプレイの中だけとなるが。しかしこういうことが個人レベルで可能だってまあすごい時代になったもんだと思う。戦後まだ70年も経っていないのに。次の70年はどうなっていることやら。



画像/こうして演奏者の立ち位置と比べてみるとリアルさがわかる。


初音ミクの登場は世界のサブカルチャーに衝撃を与えた。アニメ「マクロスプラス」のシャロン・アップルよろしく初音ミクは実際に人間の目の前で視認できるところまで来た。例えその時点では仮想だとしても、そこに存在していると言っても過言ではないレベルに到達している。今の時点では、反射板のような素材を使用しての立体投影だが、最近のニュースでは何も無い空間上に完全な立体投影を可能にする「fVisiOn」というシステムが開発されたようなので、より高度でリアルな初音ミクが登場するのもそう長い時間はかからないのだろう。

初音ミクという「歌い手」をはじめとするボーカロイドたち。ボーカロイドと初音ミクは製品名ではあるが、このボーカロイドの存在は、近未来をまざまざと見せ付けられているようで、そこにある種のCOOLさを感じずにはいられない。日本サブカルチャーの標語としてJAPAN COOLという言葉もあるが、まさに今もっともそれにふさわしい存在が初音ミクではないだろうか。う~ん、その存在がかっこよすぎる。

日本の先端技術とサブカルチャーの融合。他国が同じ技術を持っていたとしても(PC向けパッケージ製品のボーカロイドはイギリスZERO-Gが先に発売)このような形態で具現化することはできなかっただろう。初音ミクは日本の土壌が作り出したハイパーアイドルであり、近未来と今を確実につなぐ、現代サブカルチャーと日本の先端技術が融合した新世代分野を大いに開拓する存在だと思う。

上海夏への扉

2011-06-28 | 生活・色々


画像/浦東のレストランでパーティをした。上海に来たこともない人も知っているであろう東方明珠もすぐ近くに見える絶景。




画像/マグロ中トロも食べ放題。ホント上海はありがたい。この日の友達はみんな上海人。2人だけ日本語不可だったが普通語で会話。



■ 夏はもうすぐそこですね。え、もう夏だって?そういえば、ウチのマンションのプールも25日から始まった。そうそう、無いと思っていたらプールがあってしかも屋外プール。マンション併設の室内プールは珍しくないけど、屋外プールとはリゾート気分を味わえていい。近々泳いでみるかな。

もう1ヶ月ほど呑みに行っていない。集まる趣旨は何にせよ「○○の会」として集まって呑んで語る会というのはたくさんあるけれど、ずいぶんご無沙汰している。別に人付き合いが煩わしくなったということではなく、最近は前にも増して仕事が増えてきて、呑みの予定はちょっと置いておくことにしているからだ。

備品も増えてきて、事務所もだいぶ仕事してるなぁという雰囲気が出てきたと思う。ま、雰囲気はどうでもいいのだけど。商品の輸出をするので、そのための梱包資材各種購入しているのだが、それにしたって10種類以上はあるから、棚なりなんなり使って分類整理していかないと後々追いつかない。今のところ、商品在庫棚が2つあるだけだけど、今のうちに資材棚も買って整理してゆかないとだめだなと感じている。

在庫から発注の管理はやはりトヨタのかんばん方式がいいと思い、それを断片的に取り入れている。さすがに、私の場合はかんばんを取引業者まで回すわけにはいかないので、自社内でせっせか回すだけのさらにシンプルなものだ。トヨタ関係の工場では実際に2次元コードつきのかんばんが使用されているが、私のところでもバーコードをつけて、スキャン一発で発注表までの取り込みが可能になるようなシステム導入を検討してみたが、そういうシステムはずいぶんお高いようなので、とりあえずスルーとした。

そんなことをやっているうちに、販売量とともに資金の流れも当然大きくなっていくわけで、ドルを人民元に換える頻度も増えてきた。ドルから人民元への換金制限は年間5万ドル(約400万円)までだと以前に書いたと思う。ここでの年間の定義は、1月1日から12月31日までのことだ。去年もこの限度額まで達してしまったが、今年は4月には限度額まで行ってしまったので、ドルを引き出してから換金屋のおっさんに人民元と両替してもらっている。

そこで気になったのが、今度はドルもしくは外貨の年間引き出し制限があるのではないかということ。しかしこれは一日1万ドル(約80万円)までという制限があるだけで、何日もかけて数千万円を引き出している人もいるくらいなので、もし年間の上限があったとしても私には関係のない額になりそうなので心配いらないと思った。

しかしこういうことをやっていると、個人での限界を感じる。中国政府がそうやって制限を色々とつけているのも、数え切れないほどの個人事業者の税金を納めさせるためでもあり、マネーロンダリングの防止の要素もあると思うが、やはり法人を作らないと不便が多いなと感じる。誰だって法人で面倒くださいことやらずに済むのだったら個人で利益を追求するだろうが、現実はなかなかそうはいかないようになっているものだと感じる。

だいたい、中国の銀行の個人口座にしても、毎月コンスタントに百何十万円以上の資金流動がある場合、運が悪いと監査が入る場合があるらしいので、私もそのへんの対象になる可能性が十分ある。とまあこんな具合に、法人ではないと余計な心配をすることがあるので、とっととどうにかしようと思っている。キャッシュフローについては色々と考えさせられる。

そうこうしているうちに6月ももう終盤だ。4月の最高益に続く5月は増収減益。今月はどうなることかと思っていたら、増収増益の過去最高を更新してしまった。しかも今月はずいぶん伸びて危うく年初来最高益の2倍までいきそうだったが、さすがにそこまでは届かず。これだけ利益が伸びてもそれほど忙しさは変わらない。まあまあ忙しいがまだまだ余裕はある。ということは、それなりに効率化への仕組みが奏功しているということだろう。

そんな状態が続いているのは大変うれしいことだが、大事なのはこれから先、何をやっていくのかということだとよく考えている。もちろん、まだビジネスを継続させ、ある程度は拡大するつもりではあるのだけど、会社をもっともっと大きくしたいという願望はない。自分の経済力が自分と周囲を幸せにできればそれでいいわけで、もっと大きなことは他に担当してくれる人が世界中にはたくさんいる。

ビジネスは有る程度のところまででいい。大事なのは生きている意味を見出す修行ではないのかと思う。それは、私が生への希望が見出せないという意味などではない。お金を稼いでいい思いをしたり、他人を助けたりすることもできるだろうけど、お金とは関係のない何かで人生の価値をもっと知るべきだと思う。

そういうことは、所詮人間が絡んでいる経済を通してでもある程度学ぶことができるのだと思うが、やはりそればかりではなく、そういうところとは時には間をとって何かを掴んでいきたいと思う。お金は大事だ。お金があればできないことはないくらいだと思う。お金は多いほうがいい。無くては困るし、少なくていいなどとも思わない。

しかし考えるのが、ビジネスの出来不出来とはおよそ関係の無い何か。そういう輪郭のはっきりしない人生の大いなる?目的に考えさせられつつ、心の集中力を大事にしたい今日この頃だ。

一生を抹殺されること

2011-03-24 | 生活・色々
今回の日本の大地震で多くの方が亡くなり、多くの悲しみが生まれました。私も募金をして、少しの力ですが協力しています。早く被災者の方たちが少しでも安心できる環境が整うとよいのですが。


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以下のことは、もちろん今回の地震とは関係ありません。
世界の歴史上、人種差別や宗教が原因で迫害され続けて来た人たちが少なくないです。
そういうことに巻き込まれると、人生を抹殺されるようなことにもつながります。






以下は、ある家族がその一生を迫害され抹殺された歴史です。




午後3時 彼の父は鋭利な刃物によって殺害されてしまいました。


午後8時 彼の母はショットガンで撃ち殺されました。


午前0時 兄弟は罠にはめられて2度と帰ってくることはありませんでした。


午前2時 彼の家は炎に焼き尽くされてしまいました。


午前6時 ついに彼と彼の妻は発見され、その一生を監禁され続けました。






ひどいですよね。家族は皆殺しです。
世の中、彼らだけが悲惨な目に遭っているわけではありませんが、
彼らが遭ったようなことが今も繰り返されているとしたらひどいですよね。



1分で終わります。以下のリンクから映像をご覧ください。


中国にいる方は优酷で。
http://v.youku.com/v_show/id_XMjUwNjkyNTEy.html


中国大陸の外に在住でYOU TUBEが観られる環境の方はこちら。
SAVECHINASTIGERS



リンク先動画は、1分という短い時間ながら端的かつ鋭いメッセージ性を持ち、共感を引っ張り込むような力を持っていると思います。音楽も秀逸で、とても素晴らしい作品だと思いました。このような作品に目がいったことをきっかけに、賛同者が増えるといいですね。


公式ウェブサイトはこちらです。
IE8ではトップページより先に進めませんでした。Firefoxだと問題なかったのですが。
http://www.savechinastigers.org/


また、このブログに掲載した抹殺された歴史についての文章は、上記リンク先映像の中国語を私が翻訳したものですが、より擬人化するために意訳してあります。

上海から香港へ

2011-03-20 | 生活・色々

セブンイレブンにあった各種新聞。日本の大地震についての報道が熱い。上海でも大きく報道されているが、香港ではさらに大きく取り扱っていた。


■先日、香港へ行ってきた。初めての香港だったが想像通りの発展振りだった。大通りに立ち並ぶ高層ビル群は東京中心部にもひけをとらない。オフィス街では上海よりもスーツを着たサラリーマンが目立ち、女性もオフィスに合うような着こなしの人が多く、まるで丸の内周辺のような雰囲気だ。

今回訪れたのは香港の中心である湾仔(wan zai)地区だ。香港の道の名称は、上海と違い繁体字に広東語のピンインと英語で表記されている。簡体字に慣れた私にとって、これは非常に読みにくく、一体何がどうなってるのか最初は困った。ちなみに湾仔のピンインはwan chaiと書かれていて、中国普通語ではwan zaiなのにwan chaiとはどういうことかと少し悩まされたが、これは広東語のピンインだということがわかった。

香港はとても国際性豊かな場所だと感じた。人種もさまざまだが、アメリカで言うところのヒスパニック系の人たち少なくない印象を持った。街を歩いていると、広東語に英語、スペイン語にたまに日本語も聞こえてくるが、中国普通語はほとんど聞こえなかった。そのかわり、私が話す普通語は、ほぼ100%通じたので安心すると同時に、やはり中国普通語は使える言語だと感じた。

今回、1泊2日のタイトなスケジュールだったが、時間の合間を縫って色々と見学をしてみた。まず、私の師である邱永漢先生が中公文庫から出してる「口奢りて久し」という食べ物に関して書かれている本を参考に、かねてから雲呑麺を食べようと思っていたので店を探した。邱先生は湾仔の「泉記」という店で雲呑麺(ワンタン麺)を食べたと書かれていたので、その店はどこだろうと立ち止まり、まずはどの方向に行けばよいのかと観光者丸出しのような素振りをしながらフト辺りを見回していると、なんと目と鼻の先に「泉記」があるではないか。こんなこともあるものですね。

邱先生曰く、香港へ行ったら何を忘れても雲呑麺はお忘れなくということなので、その店で食べてみたところ、これがまた本当に美味しかった。邱先生は、香港では中国一の中華料理すなわち世界一の中華料理を「福臨門」で食べられるけれど、雲呑麺は大衆的な軽食にも関わらず、美味の絶頂をいくものだと推している。香港の雲呑麺でなければダメらしい。ちなみに22香港ドルの雲呑麺の感想だが、麺がシコシコでワンタンの具のエビがプリプリな上に新鮮だった。上海でもあれをぜひ食べたいと思う。

せっかく香港に来たのだから、街中を走る2階建てバスに乗ってみた。2階部分の最前列に座り観光気分を味わったまではよかったが、調子に乗って15分くらい乗っていたら、どんどん市街地中心から離れていく。連れさられてゆく気分になり、もう降りたほうがいいかもと思った矢先、なんと高速道路に入ってしまった。私の勝手な言い分としては、なぜ市街地の普通のバスが高速道路にまで行くのかということなのだが、すでに左は海で右は山ばかりだ。

そもそも、乗車賃が21香港ドルもしたので、ただ市街地を走るバスなのにずいぶん高いなぁと感じていたのだが、その乗車賃はフル行程の乗車賃だったわけだ。高速に入ったあと、仕方ないので景色を楽しんでいたが、香港ディズニーランドも近くなっていたのにで、いい加減に高速道路上の落客駅というバス停で降りた。ここで香港人の女性に、湾仔へ戻るには何番のバスに乗ればいいか聞いたのだが、彼女は自分のしていたイヤフォンを外して丁寧にしかも笑顔で教えてくれた。そこが上海なら、人を疑うような顔で無視されていたかもしれない。


今回、香港で感じたことを箇条書きにしてみよう。


■車のナンバープレートのデザインがシンプルでかっこいい。
表面は樹脂素材のクリア感のあるパネルを使っていて、デザイン性が高い。




■車を運転時のコミュニケーション手段としてハザードランプ点灯がある。
譲られたときなどにハザードランプを2~3秒点灯させることで後方の車に感謝の気持ちを伝える非公式な手法で、日本で独自に発生したものだと思っていたが、香港では少なくともバス同士の間で使われていた。


■歩道橋が多いので少し疲れた。
老人とデブには厳しいポイントです。


■トヨタ車が異常に多い。
私が見た限りでは、街をゆく車の6割くらいがトヨタ車であり、アルファードやエスティマといったミニバンが売れている印象だが、プリウスは1台も見なかった。残りはというと、ベンツとBMWがかなり多く中国大陸車は皆無。ベンツの場合はSクラスが目立った。中国大陸で幅をきかせているフォルクスワーゲンはかなり少なく、アウディもあまり見かけなかった。ちなみにタクシーの場合、私が見たものはすべてクラウンのCOMFORTだった。これは日本のタクシーでも多用している。


■香港人は高い教養を持っている。
親切に道を教えてくれるのは言うまでもないが、教育のおかげで英語力も高いし、外見からも知性が高いことがわかる人が多い。コンビニのおばちゃんからしても上海とでは人的レベルが格段に違った。


■報道の自由がある。
中国共産党へのモロに批判的な横断幕などが一部見受けられた。
また、各新聞や雑誌ともに日本の大地震の報道熱が高い。上海でも大きく取り上げられていることは同じだが、雑誌までも大特集を組んで大々的にやっていたところが大きく異なる。上海に戻ってきて雑誌屋を見たが、やはり大きく違う。

「中共解体」や「中共は出て行け」などの文字が躍る。香港だから許されているものの、中国大陸でこれをやったら危険度MAXだ。


■コンビニは日本のセブンイレブンばかり。
なぜなのか、どういった経緯なのかは知らないが、街中のコンビニは100%セブンイレブンだった。かなり歩き回ったが、ファミマもないしローソンもない。こんな市場独占状態はいいのか?中国でのセブンの総代理は台湾の統一企業だが、香港でも統一企業なのかが気になった。




ヴィクトリアピークにタクシーで行ってみたのだが、運転手に聞いたところ珍しく渋滞していた。運転手もおかしいなと言いつつ頂上付近まで行くと、なんと2階建てバスが炎上後鎮火されたところだった…。全焼だ。これのおかげで渋滞になっていたわけだが、どうやら人の被害はなかったようでよかったが、バスの下の荷物置き場に入れてあった荷物の取り出しが間に合わなかったようで、道の傍らで一部焼け焦げたスーツケースとともにガックリしている人たちがいた。

それで、一般人が行ける一番上までやっとのことでたどり着いたのはいいが、この日はちょうど小雨が降って濃霧が出ていたので景色がまったく見えなかった。だから、本来なら頂上にある商業施設のタクシー乗降場で降りるところを、「どうぜ景色なんか見えないんだから」と言って、タクシー待ちの人たちを横目にそのまま通過した。15分で着くところが1時間くらいかかったうえに景色も見れずだったが、とにかくヴィクトリアピークには行ってきたというわけだ。


色々と見させてもらい、とても勉強になった短い旅だった。視野が広がります。

2011年を生きる

2011-01-03 | 生活・色々
少し遅いけど、明けましておめでとうございます。
去年、最後にもう1回書くと言っていたのに書かなかった…。

今年もいい年にしようか。
やることやって、前進し続けること。
生活、仕事ともども。

生活面ではなんだろう。
早起きの習慣をしっかりつけることが課題かな。
早起きするときもあるけど
遅くなって夜中の3時頃に寝るときもまだある。
あと、思い当たる希望は特にないかも。
ま、痩せることだな。

仕事面ではやっぱり新事業のこと。
おかげ様で去年までのテスト飛行はうまくいった。
2011年は本格飛行を成功させて
現時点より売り上げの200%増を目指したいと思う。

日本語総合雑誌のBros1月号に
年賀広告を掲載させていただいた。
大企業と並んで自社の広告が出ているのを見て
虚栄心が少しくすぐられた気がした。
そんなことはどうでもいいのだけど
1年の節目として毎年出そうかなと考えている。
BrosのOさん、お忙しい中お世話になりました。

みんながんばってるなぁと思う。
一方では、のらりくらりとやってる人も多いけれど、
やっぱり上海では輝いている人が多い。
自分の目的を持って来た人はもちろん、
とにかく上海を目指してきた人でも
途中で目標を見つければいいんじゃないか。

2011年の計画は特に立てていない。
ただ、ビジネスでは「これをやる」という風に、
やることはいくつか決めている。
今年は「実現力」という点も意識して
やりたいことを実現してゆく。

簡単なようで難しい?
そんなとき、難しいのは自分の頭かも。
難しく考えなければ実は簡単だったりする。
Simple is best ってよく言うし。
ゴタゴタ言わずにやる。躊躇せずやればいい。
でも、やろうとしていることに
よくよく思考をめぐらすことは大事だと思う。
言うは易しだから気をつけないとね。

明日は今日の続き。未来は今が培う。
ついつい忘れがちなんだけど、
たまにはそこのところを思い出して
親への感謝を忘れずに進めば
道を逸れることはないかなと思う。
そういうことを考えることができるなら
きっと他のことも大切にできるんじゃないかな。

今年もちょこちょこと軌道修正しながらいきましょうか。
いい1年にするために。

上海鍋パーティとか

2010-12-25 | 生活・色々

画像/友人宅マンションのエントランス。帰りは少し曇った朝だったのでこんな具合。各1フロア2世帯構成だったので、エレベーターがたくさんあった。



■先日、友人宅の鍋パーティに行ってきた。当初、こじんまりと4人ほどでやる予定だったのだが13人まで増えたのでだいぶ賑やかな感じになった。食べ物は用意してくれていたので、各自飲み物を持参。私は、中国でおそらく一番まともなワインメーカーである「張裕」の白と赤ワインを1本ずつ本買っていった。ちなみに、レミーマルタンはこの張裕と手を組んで中国での販売をしている。

それで、その日の私は3時間以上遅れての参加だった。午前中から仕事をしていたのだが、どうも仕事が終わらずトラブルも発生したこともあり、不本意ながらもかなり遅れてしまった。ちなみに、年末の書入れ時と言うが、今月の売り上げはいつもの20%減くらいになりそうだ。でもこんなときもあっていいし、他の作業の進み具合が芳しくなかったことに注力できるのでちょうどいい。

お初の人も来ていて、香港でウェディング関係のビジネスを始めるという姉妹と話した。香港は物価も地価も高いのに、すでに2箇所を店舗として押さえていて、かなり金がかかっているらしい。意外にも日系企業による香港人相手のウェディングビジネスはまだないらしい。ランニングコストの高さが足を引っ張らなければいいが、ぜひうまくいってほしいものだ。

それに、広告でよく見かけていた美容師さんもいた。紙面でいつも目にしていたのですぐにわかった。某副総経理が連れてきた女性2人のうちの1人は、1週間ほど前に飲み会で話した女性だったし、本当に上海の日本人ネットワークは色んなところでつながりやすいこともあり面白い。

友人宅は上海地下鉄2号線上の駅の目の前にあるマンションだ。地下鉄2号線というのは上海地下鉄のゴールデンラインで、山の手線の一番便利なあたりという感じに近いと思う。私もこの前までは2号線駅の真上に住んでいたので、だいたい高級なマンションなのだろうということは予測していたのだけど、エントランスを入ったら横幅が50メートルはあるだろう広大な空間は気持ちよかった。

彼女の家の広さは100平米ほどで、私の家とさほど変わりはなかったが、さすがに会社負担の家だとみんないいところに住んでいるわけで、ワンランク上の質感を感じた。バスタブがあって、使いもしないビルトインオーブンがあるなどの点も違ったが、自動カーテンがあったのには感心した。でも、その動きはもどかしいほどにゆっくりだったので、手で開け閉めしたほうが断然速い。やっぱりカーテンはシャーッと一気に開けたいと思う。

こういうマンションは、見かけの豪華さは六本木ヒルズ住宅エリアやミッドタウンに劣らないくらいのところもあようだが、家賃が1.5万元(約19.5万円)ほどで意外と安い。もっと高いところももちろんあるが、上海ではこれ程の家賃であればトップレベルのマンションであり、人民元感覚で言えばかなり高い。駐在員の場合は当然会社持ちで自己負担ゼロの場合が多いが、そんな彼らも中国駐在だからこのような恩恵を受けている。数年して日本へ帰国するとなると、交通の便・家の広さ・家のグレードと、この3点を上海に住んでいる時のように、すべての面で高水準を維持する生活は、かなりの高給取りでなければ無理であり、帰国後は相当の水準ダウンが待っている人が多い。

私が知っている上海駐在員は、中国へ来る前はどんな生活が待っているのだろうと不安だったが、来てみたら天国なので帰りたくないと言っていた。だから、できるだけ長く上海に住めるよう、日本本社の人間には上海生活が楽しいだとか天国だとかそういうことは一切言わず、上海生活と仕事は苦しいものだと伝え、将来の駐在後任が自分の席を狙わないようにしているらしい。みんながみんなこうだとは思わないが、彼の帰りたくないという気持ちはよくわかる。

こういうことがあるので、上海での生活メリットを知った人の多くは日本に帰りたくないと言う。日本に帰れば物価は高いし、いい家に住めないし、KTVもないし(?)というわけだ。KTVというのは、日本のキャバクラに風俗的要素が加わったようなエロクラブのことで、料金はピンキリだが、だいたい1万円ほどでエロい服を着た女性といちゃいちゃしながら、時間制限なしで飲んで歌うことができるところで、お持ち帰りできるところも多い。ほとんどの上海駐在者は公私共々お世話になっているのではないか。尚、純粋に歌うだけの健全なカラオケ店のことを指す表記は「量販式KTV」で、卡拉OK(カラオケ)呼び、日本語の当て字となっている。

私は現地採用時代から、このKTVのどこが面白いのか理解できなかった。私だって綺麗な女性と話していたら楽しいし、それに私はゲイではないが、女性と酒を飲みながら話すためになぜ何万円も浪費しなくてはいけないのか。そこに面白味はまったく感じない。接待で使わざるを得ないという意見の人も多いと思うが、私が本社の人間や客だとしたら、接待向きの居酒屋なんかの会食で十分であり、そこでビジネスのことや人としてお互いの交流を図りたいと思う。KTVに行く必要がどこにあるのか。どうせ浪費して行くならストレートに最終段階の店に行けばよいではないか…。ま、それは半分冗談だが。

駐在ではない現地採用者というのは給料が1万元(約13万円)ほどかそれに毛が生えたくらいの人が大半で、私もその例に漏れずだったので、ガンガン使えるような金はもちろんなかった。それに比べ、駐在員というのは接待費が出る会社もまだまだ多いようだし、私がKTVを好きではないそういった感情というのは、そういうところへ行ける余裕のある人間に対しての妬みからきているものなのかなとフト思ったときがあった。しかし、いざ駐在員より稼ぐようになってもこの考えが変わらないということは、少なくとも妬みではないということがわかり、単にくだらないと思っているだけなんだと、そんな自分に妙な安心をしたのを覚えている。

ところで私は1月下旬に日本へ一時帰国の予定で、2月第一週目には上海へ戻る。なぜかと言うと、花粉症の時期を避けるためなのだ。来年は去年よりもだいぶ飛散がひどいようなので、花粉が飛んでくる前には確実に日本を去りたい…。上海に来てよかったことのうちの一つに、花粉症にならなくてすむということがある。東京にいたら、2月上旬~4月上旬くらいまでの約2ヶ月間は本当につらく、何にも集中することができない。あれがないだけで、ずいぶん違うのだ。

ということで、色々と書いてしまったが、年末もあとわずかなので、2010年を楽しく締めくくることができるよう風邪などに気をつけてゆきましょう。あと1回は書いて2010年のブログはおしまいにしようと思う。

生かされて出会って

2010-12-03 | 生活・色々
上海に来て3年が経つ。

本当に色々あった濃い3年間だった。
楽しいことも嫌なことも盛りだくさんの3年。
新しい発見、新しい価値観、新しい考え方。
日本を出なかったら、井の中の蛙だったかもしれない。
ちょうど、世界の人々が宇宙の存在を知らなかった頃のように。
少しおおげさだけど。

多くの人との出会いがあった。
年齢、職業、地位に関わらず話し、呑み、交流した。
中国人とも数え切れないくらい出会い、友達もできた。
いずれも、感謝感謝の出会いだ。

中国に何年もいる日本人の多くは、
こうして私が感じていることと
同じような感想を持っているんじゃないだろうか。

色んな出会いがあると、人間って何だろうと考えるときがある。
きっとちっぽけな存在なのだろうけど
小さいからこそ、みんな懸命に生きて
何かを求め探しているのかも。
それ以上の理由はなく、生きてることに意味はないのかも。
でも、人間はそこに意味を見出したいと思う。

タクシーの運転手とラーメンと日本の話をした。
たまに団体旅行で日本へ行くという。
日本のラーメンは美味しいと言う彼が教えてくれたのは
中国の「龍髭麺」という麺。今度買ってみようか。

彼と話しながら目的地までの10分程度。
楽しかった。心が軽くなる。
何の利害関係もない会話。
私も上海の美味しい日式ラーメン屋を教えてあげた。

日中の間では最近問題が多い。
そのことを彼はどう思うか聞こうと思ったがやめておいた。
そんなことを聞いても意味がないと思った。
その時、彼と私の間では、そんなことはどうでもよくなるような
人としての温かいつながりを感じた。と私は思いたい。

メガシティ上海の経済発展はものすごく、細かいことを除けば
日本にあるものはだいたい何でもある。
日本企業の進出も加速してるように感じる。
日本ではなかなかできない贅沢もたくさんできる。
でも、一番いいことは、人のパワーを感じられること。
人と人が温かく会話する光景。

礼儀やマナーも大事だけれども、
温かい交流でない、心がない交流は意味がない。
だから、温かい交流をしてくれる中国人にも感謝。
色々あるけど、お世話になってる上海に感謝。
ここに来たから、たくさんの出会いがあったから今の自分もある。
上海に来て本当によかった。ありがとう。

XperiaとXbox

2010-11-21 | 生活・色々

画像/SonyEricsson Xperia



■奇遇だ。XperiaとXboxを買ったらダブルXになってしまった。
これでマルコムXのDVDでも買ってたら3冠だったので惜しかったかもしれない。でもマルコムXは冠じゃなくて語尾だから2冠1尾になるのかとフト思った…。

ということで、最近欲しくなったマイクロソフトのゲーム機であるXboxを買ってみた。Xboxで発売されている「Halo」シリーズをどうしてもやりたかったのだ。まずそれだけの理由。しかしゲーム機購入は久々で、セガサターンやPS初期時代に少しやりこんでからは、家庭用ゲーム機には10年ほど触っていなかった。10年もブランクがあると、最新ゲーム機の進化には驚く。

箱を開けたらコントローラーとゲーム機をつなぐケーブルが入っていなかった。おかしいなと思いコントローラーを見ると電池式じゃないか。こ、これはワイヤレスだ!!
今の時代、ゲーム機も無線が普通らしい…。早速10年ブランクを味わったのち、本体の電源をつけようとしたがどこが電源なのかわからない。一番大きい銀色の部分を押そうとすると、触った瞬間にピコーンと反応。タッチ&ゴーなのか…。接触しただけでONになるとはすごい…。別に接触式なんて珍しくはないのだが、ゲーム機がこんなことになってることに感心した。

次にソフトを入れようとするがトレイの開閉ボタンがわからない。おかしいなぁとおもいつつ触っていると、またもやピコーンと。…クララが立った。いや、トレイが開いた。う~ん、いい感じ…。やっとトレイが開いたので、「DEVIL MAY CRY4」と「Halo3」をやってみた。言うまでもなく2つも面白い。

余談だが、トレイトレイと書いているとトイレを連想した。トイレはもちろんお手洗いのことだが、日本の地下鉄にある多機能トイレでの一件。自動アナウンスで「多機能トイレです」と流れているのを聞いたことがあるだろうか。私は最初に聞いたとき、なぜか「滝のおトイレです」と聞こえた。なんだかスーパー銭湯についでに設置してもおかしくなさそうなトイレだが、流すときに滝が流れるのか、それとも滝の中でするエキサイティングなトイレのか。

……ちなみに、中国ではXboxの改造版も売られていて、これを使うと海賊版ソフトでゲームができる。海賊版は10元以下で買えるのでべらぼうに安いが、Xboxをネットにつなぐとはじかれてネットでゲームができない。私はネット対戦なんかもやりたかったので、正規版を購入した。ソフトは日本語版もわりとどこでも買える。価格も日本とそれほど変わらないし中古もある。


画像/Microsoft Xbox


やはり10年のブランクは相当長かったようだ。当時、私が高校生の頃は、地域のイベントでゲームコーナーを主催し、地元のガキどもを熱くさせたのが懐かしい。いや、自分もガキだったのだけど。

企業とのタイアップを要請するため、当時は当然仕事の経験なんてものもなかったので、何もわからないなりに企画書の本などを読み勉強したのだが、最初はお粗末なものだった。当時、Appleが何かのゲーム機を発売していたのだが、それを貸してもらおうとFAXを送った。文面宛先は手書きで「Apple社へ」だ。受け取った人は、きっと何かの脅迫状だと思ったかもしれない。

結局、Appleからの協力は得られなかったのだが、セガとソニーコンピュータエンタテイメントの協力を得ることに成功した。セガはセガサターンを4台、ソニーはナント開発用の青いプレステを数台貸してくれたのだ。ソフトメーカーからの協力も得ることが出来、ソフトの無償貸与はもちろん、大型ポスターなどの販促グッズも色々もらえた。

そうこう頑張って準備をしているうちに、なにやらゲーム展示会のような様相になってきてしまい、実行委員会メンバーから「あなたはなぜこんなに大々的にやってるの?」と、宣伝しているのではないかと疑われるようになっていた。当然、私以外の実行委員はすべて大人だったので、大人がそう思うくらいなので、地域イベントのわりには私がいかに本格的にやっていたか察せないこともない。

しかし、イベント終了後、「あなたはどこかのゲーム会社の回し者だと思ったよ。でもお金にもならないのに、あんなことをやるなんてすごいね」と、嬉しいコメントをいただいたことを今でも覚えている。まあ高校生にしてはよく頑張った。

当時、私は親のワープロを使っていた。今思えば、ネットにもつなげないワープロなんて作家くらいしか使わないのではないかと思うのだが、それでも企画書などを書くときには重宝した。でも、パワーポイントの存在も知らなかったし、パソコンで企画書を作るなんて頭になかったので、どうにかワープロで作成していた。

そのとき、パワーポイントなどがなくても使いようだということを学んだことになる。というのも、ワープロでは画像やちょっとした挿絵的なものも、今のPCのようには気軽に差し込めなかったので工夫をした。まずレイアウトを決定した文章のみをすべて打ち、プリントアウトする。予め空けておいた箇所に色々な雑誌から切り抜いた自作(借りた)アイコンや画像を貼り、それをコピーすればできあがりだ。単純に切り貼りの要領。

これでも意外とうまくできるもので、まるでPCで作ったような綺麗な体裁ができた。デジタルとアナログの合作というのもいいものだ。今はそんなことしなくてもサクサクできるからいいわけだが、少なくとも当時の私にはそれが精一杯だった。

当時、セガが誇るAM2研が開発した「バーチャファイター」が産声をあげたばかりの頃で、東京新宿を中心にバーチャ旋風はゲーム業界を席巻していた。私はそのころわりとゲーマーだったので、この「バーチャファイター」にハマッた。ゲームセンターにて100円で対人戦をするのだが、最高53人抜きをした。ゲーム界の千代の富士と言われたとか言われてないとか…。

と、ブログを書き始めたら昔のことを思い出したので、そのまま書いている。で、本当は何を書こうとしたかというと、私は昔から大多数が行く方向には行かないことが多い。これがゲームでも同じ傾向があって、任天堂があればセガを選ぶ。つまりファミコンならメガドライブで、スーファミならメガCD。PSならセガサターンだった。

つまり、今回私がスマートフォンを買うのにiPhoneを選ばずにXperiaにしたのはそういう要素も原因のひとつだろうと思った。iPhoneが嫌いというわけでもないし、Apple文化を含めたら、まあよい製品だとは思うのだけど、iPhoneはここ上海でも、日本人も中国人も多くの人が持っているし、主要な機能はXperiaとできることに大差はない。性能はXperiaのほうが断然上。それなら、他の選択肢があるのに、みんな持ってるものをわざわざ買うことはないなぁと思った。

それに、私は携帯で音楽を聴かないので、音楽機能が他競合製品よりアドバンテージがあっても魅力には感じない。ネット動画はXperiaでも当然見られるしiPhoneよりも綺麗。それと、「それiPhone?」という質問を何度もされるのが面倒くさそうなので、ボディカラーはブラックじゃなくてホワイトにした。同じスマートフォンにBlackBerryもあるが、あれはキーが小さすぎてダメだと思った。ビジネスユースにはとてもいいかもしれないが、どうもゴテゴテすぎる。

と、そんなこんなで最新ゲームとスマートフォンが生活に入ってきた。仕事を終えたあとの何気ないひと時に彩りが加わればいい。