天文年間に 漁師の惣左衛門さんの漁網に大石が3度も掛かってきたので
不思議に思い 浜辺に置いた この石に無礼をするものは
必ず悪いことが起こるので 後になって 愚像の形へと変わった
江戸時代 志摩の殿様が大病に罹りこの地蔵様に念ずると 全快し
信仰はますます広まった
石のお地蔵さんが 何と汗をかくという
良い年であれば 白い汗 悪い年であれば 黒い汗といった具合に
その年の吉凶を占うと伝えられている
果たして 今日は どちらのあせも出ていなかった
平穏な年になるのかな
2月 汗は大気中の湿気が汗となり 今日は 寒い乾燥の日だった
江戸時代末期 波切騒動があり 亡くなった人々の供養に建立された
騒動とは 天保元年(1830)幕府直轄地の代官へ納入する米を積んだ
船が大王沖で遭難 漂流の難破船を漁民が発見 大量の濡れ米を持ち帰り
江戸へは 船は沈没と報告した
翌年 取り調べに 役人が夜更けに波切へ出向いた
里人は 強盗と間違え1人を殺してしまう
密告した者があり 殺人発覚 庄屋以下14人が江戸送りとなり
牢死し 村民475人が罰せられた
本尊は 鎌倉時代に造られたと伝えられており
立派な文化財
薬師本尊の右側には観音浄土補陀落山像には
那智の信仰を受けたものらしく 熊野権現の神紋 3足の金鳥があり
左側には 西国33か所の各観音像が祀られている