女性に失踪され、不法滞在を続ける日本人。
Gさんからまた電話が来た。
近くにいるのであってください。とのことで、近くのコーヒーショップでお会いした。
相変わらず、なぜか欲の面のはったフィリピン女性も一緒だった。
Gさんは話した内容をよく理解、帰国の航空券を購入日本へ帰国させてあげたい。
もし、留置されずに出国までの時間くらいであれば、自宅へ滞在させても良い。
ただし、年数が年数だけにすんなりとはいかない。もちろん不法滞在の罰金支払いもできないだろうから、入管収容所へ留置されてしまう可能性が高い。
日本の入管収容所と違いとてもひどい施設へ収容され、もし病気にでもなったら。
Gさんは日本で不法滞在され、逮捕されて収容経験があるだけに、フィリピンの施設は日本と違い劣悪な環境をよく知っている様子である。
親身になって考えてあげてもあとは本人次第である。
何か良いアイデアはないかとのことだった。
そこへ欲の面のはったフィリピン女性が口を挟んできた。
私が管理しているレストランがある。彼氏は以前賄いを作ったことがあるので、日本企業へ仕出し弁当をはじめ彼氏に作らせる。
一食、350ペソから400ペソであれば売れる。またくだらない話をし始めてきた。
昨年7月に、いかにも自分が経営者らしきことを言ってた施設を見に行った。
ラグーナのカルモナにある競馬場跡にあるレストランだ。この跡地は間も無くアヤラグループが一大商業商業施設件住宅として開発する地区だ。
当時そこで、弁当プロジェクトの話で、5種類ほど弁当を作った。
そして発注するという日本企業様をお招き、試食会を行なった。
結果、この内容であれば問題ない。
要するにこの女性何を考えたのか、提供価格を1200ペソ約3100円で見積もりを出したらしい。
大手企業でも、出張社員へそのような弁当を提供するはずもない。
結局、破談になり、出資者とも思える方が、苦笑いした経緯がある。
今回もまたいらっしゃった。
彼女曰く、今回の価格であれば一回に50食は注文が来る。
当人が熱弁している場所で吹き出すわけにはいかないのだが、出資者が、では誰がその弁当を作る。
不法滞在者の名前を言い出し、ホテルで調理した経験がある。弁当であれば全く問題なく料理ができる。日本人なので客受けも良い。
そうこうしていたところへ、不法滞在の日本人が来た。
(彼女が段取りをしたのだと思う)
私が、弁当の内容をその日本人へ話をし、内容写真を見ていただいた。
返ってくる答えはわかっている。
「私はこう言った料理は作ったこともなく、まして数が多くなる場合の調理按配もわかりません」
出資者も、日本人を見た途端、呆れ果てた顔をしていた。
それでも、彼女は熱弁をふるい、近接する工業団地の日本人からのオーダーは全て取れるような勢いである。
広大な施設にいる日本人。その多くが、近辺の日本料理店で食べている。まさか、見ず知らずの弁当屋へ注文を出してくれるまでに、評判が立てられるまでにどのような努力をするかだ。
そして、最大の課題は、あったかい美味しいご飯を11時から1時くらいまでにお届けするには、ご飯はジャーで持参、温かいものを盛り付ければ良いのだが、問題はおかずだ。
運搬車に保温装置を設置するには設備費用がどれだけかかるか。あるいは、前もって冷たい弁当を承知で注文してくれれば問題はないとしても、その按配をこの日本人ができるとは思えない。
そこで出資者へ話した。ローカル相手のランチボックス店。将来はフランチャイズを目指すとして、今の工場や事務所で働く人のランチ購入価格。30ペソから60ペソ。ご飯はほとんど家から持ってくるので期待はできないが、近郊で売っている価格は10ペソから15ペソ。
同一もしくは多少高ければ売れる可能性は高いが、計画している価格では会社が負担すれば売れるかもしれないが、数はしれたもの。不採算で店を閉めるのは目に見えている。
完全ローカルでやるのであれば、80ペソから上限は100ペソ。当然、敵はジョリビーであり、多くのファーストフード店。設備投資も、結構かかる。
出資者も頷き、彼女の顔を見ながら苦笑いしている。
そこへ彼女が再度口を出してきた。調理設備は全く問題ない。ここの設備を使うから。
すぐさま出資者から結論が出た。
ここの施設は長くは使えない。販売以前に提供する内容に問題があり、まして日本人というだけでこのような事業経験がない。不法滞在なので、いつ仕事ができなくなるかわからない。高齢者なので健康も心配だ。
彼女の見積もりはあまりにも市場を知らなさすぎる。
結果として、話は0に戻った。
不法滞在の日本人については、出資者が対入管にどれだけ力を出せるか見当がつかない。
いずれにせよ金がかかることでもあり、現状として力添えはできない。
で話が終わった。
欲突っ張ってあたかも自分が経営者のようなことを言う女性。
おそらく多くの出資者を食ってきたのだと思う。
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