たぬき騒動

Cocoさんの散歩コースの住宅街には
玄関前に、いろいろな置物を飾っているお宅が
たくさんあります。

一番多いのは、やはり犬の置物。
そしてシーサーと続きますが

意外と多く、見かけるのがこれ。

たぬきです。

たぬきは「他を抜く」というごろ合わせや

「腹黒くない」「大きなおなかが豊かさを象徴」などの理由から

縁起物として、好まれているのだそうです。

 

仲間たちと寛ぐたぬきの置物は
いかにも幸せそうです。

Cocoさんも確か以前
汚いボールでさんざん遊んできた後に

顔を黒く汚して

たぬきのような姿だったことがありましたっけね。

膝の上から降りたくないときのCocoさんは

たぬきねいりを、決め込みます。

いつかまーるい茶釜に化けて
恩返しをしてくれないかと期待していますが

それこそ
「とらぬ狸の皮算用」というものでしょう。

「たぬきそば」というと、
関東では揚げ玉の入ったおそばをさしますが
これは地域によって、かなり違っているようです。

たぬきは、麺の世界でも
変幻自在といえそうです。

 

おそばのことを考えていたら
お腹がすいてきたので
そろそろ家に帰りましょう。

しかし、帰り道はどっちでしょうね。
気の向くままに歩いてきたので、
そう簡単には帰れませんよ。

だいたいの見当で進んでみましたが
気がついたらなんと、さっきと同じ場所！！

もしや、たぬきに
化かされたのでしょうか！

 

 

しかし、さっきニュースで見ましたが
今日、野生のたぬきが原宿で保護されたとか。

代々木公園や明治神宮あたりで生息しているたぬきが
餌を探しているうち、迷子になったもののようです。

都会で暮らすたぬきもなかなか大変で、
私たちを化かしている余裕はなさそうです。

どうやら私たちは勝手に、
迷子になったようですね。

 

 

そんな渋い顔をしていないで、
なんとか自力で、家に帰りましょう。

 

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もしかしたら君は胴が長いんじゃないかな

撮りためた写真を眺めていてふと思ったのですが
もしかしたらあなたは、全体のバランスからいって
少し胴が長いのではないでしょうか。

寝そべっている写真だからそう見えるのかとも思いましたが

歩いている写真を何枚見ても、やはり

頭の大きさに比べて
胴が長めのように思われます。

座っている背中も
なかなか存在感がありますし

立ったら立ったで
脚の短さが、今度は際立ってしまいます。

この写真は特に、
胴長短足に写っていますね。

写真の撮り方が悪いのです、という抗議ももっともなので

いろいろ工夫してみましたが

アングルの不自然さが悪目立ちするばかりで
あまり脚長には見えません。

しかし、あなたが素晴らしいのは、
そんなことは一向に気にしないところです。

他者と比べてどうだとか
こんな姿じゃみっともないとか
わんこにはそんな概念はありません。

われわれ人間がなにより、
見習いたいところです。

ちっとくらい胴長短足だからって
どうってこたぁないやね。

おっしゃる通りです！

ほかのヨーキーと並んだ時
頭のサイズは変わらないのに、
その頭一つ分、胴が長いあなた。

いや、しかし逆に考えれば
「体の大きさに比べて頭が小さい」ともいえるわけで

 

もしかしたら、人一倍、スタイルがいいのかもしれませんよ。

いよっ。八頭身!!

…こうして、
人目を気にしないCocoさんと
自分なりの解釈で満足する家族は
いつまでも仲良く、幸せに
暮らしましたとさ。

おめでたし、おめでたし♪

 

 

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大事なものほど消えやすい

Cocoさんといっしょに散歩をしていると
下のような貼り紙を、見かけることがあります。

「犬の糞は必ず始末してください」と書かれていたものが
「始末」が赤文字であったために
その部分だけ消えてしまったのです。

同じように
「この場所に、ゴミや吸い殻を捨てないでください」の
赤文字が消えたために
何が禁じられているのか
わからなくなってしまっているポスターにも、しばしば出会います。

赤の塗料は、物によっては紫外線に弱いため
青や黒よりも、消えやすいのだそうです。

そのせいで、
一番大事な部分が、消えてしまうわけです。

Cocoさんの生活の中でも
大切なものは、たびたび消えます。

今まで楽しく遊んでいたボールが

ケージの下にもぐりこんで

消えてしまうことはしょっちゅうですし、

 

公園のベンチの上のおやつがもらえるのを待つ間に

おやつが風に飛ばされて
消えてしまうことだってあります。

前によく遊んだ、赤いボールが、
いつのまにか消えたねえ・・・。

それは、消えたのではなく
無くしたのです。

さっき間食べていたおやつも

消えたようだけど。

それは、消えたのではなく
食べ終わったのです。

見張っていたつもりだったのに
家族が一人、消えました。

それは、消えたのではなく
外出したのですよ。

さっきまで追いかけていた虫が、消えたよ。

それは、消えたのではなく
逃げたのですね。

可愛いあなたが部屋から消えると
部屋の中は火が消えたようになってしまうので

早く戻ってきてくださいね♪

 

 

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ポスターでマナーをよびかける

地下鉄の駅のホームで
こんな可愛いポスターを見かけました。

車内やホームで、
周囲への配慮を呼びかける、動物のポスターシリーズです。

東京メトロのホームページには
今までに使われたポスターも
まとめて掲載されており、
中にはCocoさんに真似できそうなものもあったので
早速やってみることにしました。

 

Cocoさんの場合は
もたれるどころか、完全に
体の上に乗ってしまっています。

騒音に耳をふさぐ仕草。
がんばって、演じていますね。

何が落ちているのか知りませんが
お腹の下に割り込むのは、やめてください。

これは、他の人に呼び掛けるというよりは
あなたに真っ先に、心がけてほしいことですね。

「あせらず走らず
ボールをもって。」

もう少し端の方で
寝てくれると、
他の家族が過ごしやすいです。
ご協力を。

さらに、地下鉄のポスターにはなくても
Cocoさんが呼びかけることのできるマナーは
まだまだありそうです。

人が読んでいる新聞の
上に乗るのはやめましょう。

鞄の中や

部屋の中を、無断でのぞくのは
控えましょう。

部屋の隅のほこりや

夕飯のおかずの匂いをチェックするのも
遠慮してください。

マナーというのは
社会の中でお互いに気持ちよく暮らすために
それぞれが少しずつ、心がけていきたい
気遣いのことを言うのです。

マナー違反は犯罪ではないけれど
相手を不愉快にさせてしまうことは確かです。

 

棚の上のおやつが食べたいと考えているのに

いつまで待っていても、貰えません。

私がこんなに不愉快になってしまったのは
マナー違反ではないですか。

いいえ。
とんでもないことです。

食べ過ぎは健康を害するので
あなたのために、あえて、
余計なおやつをあげないでいるのですよ。

マナー違反どころか

マあ
ナーんて
イい
ハンなし(話)・・・

といって、ほめてもらいたいくらいです。

 

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わんこ版「つるの恩返し」

公園で途方にくれているわんこをみつけたので
おじいさんとおばあさんは、かわいそうに思って
家に連れ帰ってあげることにしました。

家に帰ると、わんこは早速
隣の部屋に入っていき

「この部屋の中を
決して覗いてはいけませんよ」
と、何度も念を押したのです。

おじいさんとおばあさんは、
ほくほくと顔を見合わせました。

「あのわんこはきっと、昔話の
『つるの恩返し』のように、自分の体を犠牲にしてでも
なにか贈り物をしてくれるに違いないよ」

おじいさんとおばあさんは決して
人並み外れて強欲なわけではありませんが
ささやかな見返りを期待する程度には
平凡な人たちだったのです。

しかし、いくら待っても
わんこは部屋から出てきません。

思いあまってこっそり部屋を覗いてみると・・・

・・・寝ています。

何度のぞいてみても

向きを変えたり

手を上げたりしながら

ひたすら、眠り続けています。

そしてある時とうとう、
こんな恐ろしい顔で眠っているのをみつけて
おじいさんとおばあさんは
「ぎゃっ」と悲鳴を上げてしまいました。

わんこは飛び起きて叫びました。

「とうとう、見てしまいましね。
あれほど、覗いてはいけないと言ったのに・・・」

「いや、しかしね」
おじいさんとおばあさんは
あきれながら、言い返します。
「助けてあげたのだから、昔話のつるみたいに
少しくらい、お礼をしてくれないものかねぇ」

すると、わんこは少し考えて
大きな窓を見上げました。

「見たところ、この窓にはカーテンがありませんね。
それでは私がカーテンをつけてあげましょう」

そういって、押入れの奥から勝手に
レースのカーテンをひっぱり出してきて
窓のレールに下げたのです。

 

「どうです。カーテンを吊るのが、私の恩返し。
これぞまさしく『吊るの、恩返し』ですよ」

おじいさんとおばあさんは、不満そうです。
「そのカーテンはもともと、我が家にあったものだし」
「たいしてありがたくもないんだけどね・・・」

すると、わんこは一言

「贅沢を言ってはいけませんっ」

と、「鶴の」一声を残し
さっさと立ち去って行ってしまったのでした。

めでたしめでたし？

おしまい♪

 

 

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