10月15日(土)さくらゆき3rdアルバム発売開始。
1stアルバムも2ndアルバムも全8曲でした。
なので今回もそうだと思っていたら全10曲でした。
01. 寂光浄土(藤原秀衡公)1122~1187年
02. 六道の果て(建礼門院さん壇ノ浦の戦い)1185年
03. 天雷(楠木正成公)1294~1336年
04. 暁の川(浅井長政公・姉川の戦い)1570年
05. 明日への代償(徳川家康公・三方原の戦い)1573年
06. 長篠(長篠の戦い・織田/徳川・武田)1575年
07. 飛翔(伊達政宗公・摺上原の戦い)1589年
08. 月鳴り(岡田以蔵さん)1838~1865年
09. 一刃の風(斎藤一さん・会津戦争)1868年
10. 関ケ原(関ケ原の戦い)1600年※

曲順は、時系列で並べられています。
(※「関ケ原」はセルフカバーでボーナストラック扱い)
伊勢賢治さん、ゼノン石川・ライデン湯沢の両氏も参加!
聖飢魔Ⅱ世代としては心強い援軍です!
1. 寂光浄土
(作詞:小栗さくら/作曲:伊勢賢治/編曲:半田彬倫)
前作「戦国-赤き絆-」の1曲目が凄くキャッチーだった。
今回もそうだと勝手に予想して裏切られた。
とにかくコーラスのハモりが絶品!
秀衡さんについては余り良く知らないのでアレですが。
中尊寺金色堂をイメージした歌詞も。
ゆきさん曰く「難しい曲」だけど最初にライブで披露。
低音が魅力のさくらさんだけど高音も凄い!
二人のファルセットが混ざって溶けた。
「雷霆の龍」を彷彿とさせて彼女らの成長を感じる。
同じオクターヴ?微妙に和音?とても心地よい。
2. 六道の果て
(作詞:小栗さくら/作曲:伊勢賢治/編曲:松崎陽平)
松山ケンイチの娘・平徳子さんですね。
平家の隆盛を担って没落していく中を生き延びた。
タイトルは栄枯盛衰を経験した人生ってことかな?
歌い出し、ゆきさんのしっとりした声が色っぽい。
ゆっくりと艶っぽく、それでいて凛とした歌声。
この曲ではさくらさんの低音ボイスが存分に堪能出来る
さくらゆきの魅力は多々ある。
その中で一番の武器はさくらさんの声だと思う。
吉田美和的な低音ボイスは稀有なもの。
“目に映るもの”「も・の」は悶絶級に魅力的。
3. 天雷
(作詞:遠野ゆき/作曲:森 伸広/編曲:SADA)
歯切れ良いギターのカッティングがとても快感!
勇ましく透き通るゆきさんのボーカルで幕開け。
続いてさくらさんの低いボーカル。
それが2番はさくらさんで始まる。
同じ旋律をボーカルチェンジして歌う。
ツインボーカルの二人の声の魅力を堪能できる曲。
4. 暁の川
(作詞:遠野ゆき/作曲:伊勢賢治/編曲:加藤素朗)
軽快な「天雷」に続いて重々しいイントロで始まる。
次第にテンポアップし過酷な乱戦の模様が目に浮かぶ。
再びテンポが落ちて戦に負けたことを暗示?
「染まる水面」の歌詞がゆきさんらしい。
「赤く染まる」とせず聴く者にイメージの余地を残す。
天才的な詞を書くゆきさんらしいや。
5. 明日への代償
(作詞:小栗さくら/作曲:伊勢賢治/編曲:半田彬倫)
ゆきさんが天才ならさくらさんは秀才。
そんなさくらさんの特徴が色濃く出た歌詞。
悪く言えば史料にある事柄を羅列。
でも言葉の置き方が秀逸で上手にピースを埋めている。
結果、場面がストーリー仕立てで浮かぶ。
あれもこれも入れたいって欲張るタイプ?
悩んで凝縮したことが伝わって来ます。
(対してゆきさん、きっとバッサリ切れるタイプ)
家康さんの心情が詰まってて、東軍推しには嬉しい一曲。
「行け!タイガーマスク」みたいな曲調もいいね。
6. 長篠
(作詞:小栗さくら/作曲:伊勢賢治/編曲:SADA)
聖飢魔Ⅱのリズム隊が参加した楽曲。
前述のストーリー仕立ての歌詞で“さくら節”炸裂。
1番が織田・徳川の連合軍側から。
2番は武田側からの視点で描かれます。
ラストのフレーズ「未来の勝者はどちらか」
これってどういう意味?
両陣営を指したのではないと思う。
今は味方同士である「織田」「徳川」を指している?
「未来の」がとても意味深に思えます。
だとしたら怖いくらい凄い詞だな・・
7. 飛翔
(作詞:遠野ゆき/作曲:田中俊輔/編曲:傅田修弘)
懐かしい曲調で凄く聴きやすいメロディ。
ドライブ感に溢れたキャッチ―な楽曲。
今回お二人が一番楽しく歌っている気がする。
ゆきさんらしい抽象的な歌詞。
聴いただけでは歴史系と伝わらない。
タイトル通り「空を飛んでる感」が凄い。
若々しい空気感に包まれている印象。
描いているのがまだ若い頃の正宗だから?
かなり「お気に入りの曲」になっています!
8. 月鳴り
(作詞:遠野ゆき/作曲:森 伸広/編曲:加藤素朗)
岡田以蔵といえば龍馬伝の佐藤くんが鮮烈だった。
人斬りを繰り返して次第に精神を蝕まれていく姿を?
変調を繰り返すことで迷い彷徨う人生を暗示?
曲の雰囲気が「落花流水」みたい。
“ツレダシテ”みたいな“テンチュウ”という呟きも。
明るい野外より暗いホールで演ってこそ映えそう。
9. 一刃の風
(作詞:遠野ゆき/作曲:田中俊輔/編曲:傅田修弘)
曲が始まった瞬間からもうお気に入り。
イントロからの流れを引き継いだ歌いだしも見事。
さくらさんの声質をしっかり活かしています。
二人の声によるバトンタッチが大好きな流れに!
サビのサウンドはもうネ申メロディ!
そしてハイハットが心地良い。
互いのソロパートの声もちゃんと聞こえます。
ゆきさん初の新選組ソングだっけ?
来年の“ひの新選組まつり”で是非聴きたいな。
10. 関ケ原
(作詞・作曲:小栗さくら/編曲:松崎陽平)
セルフカバーで「青き夢」みたいにガラリ変わる?
イメージを崩さない程度のリアレンジでした。
「完売したけど(再販の)要望が多かった」そうです。
曲名の表記が「関ヶ原」から「関ケ原」に変わった。
歌詞カードを見ると少しブラッシュアップ。
歌い込んだことで進化させたのでしょう。
印刷範囲を読み間違え?「一筋」が「筋」に・・
どれもキャッチーで聴きやすくて良曲ばかり。
捨て曲はありません。
コーラスによるハーモニーが凄く良いです。
でもソロパートが少ない印象。
さくらさんが低音から極低音に落とす一瞬、
それが他アーティストに対する大きなアドバンテージ。
ゾクっとする声の魅力をもっと出していい。
CDはニュートラルに歌うもの。
だからそんな印象を持つのかも知れません。
ライブではリミッターを解除したさくらさんに会える?
そのさくらさんに負けていないのだから、
本当に凄いのはゆきさんだったりして。
とまれ、ライブが楽しみなお二人です。