セリカ魂

「初代セリカに乗りたい!」
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君の膵臓をたべたい/住野よる

2016年06月02日 22時23分00秒 | つぶやき

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息子から借りて読みました。

息子は「なろう」掲載時から注目してたそうな。
主人公は内向的で根暗なキャラ。
ある意味定石です。

達観したかの様な主人公の物言いが鼻につく。
洒落た言い回しをしたがるガキは見てて痛い。
でも、読み進む内にそれを受け入れていた。
本当に真面目でピュアなのだと分かったから。

ストーリーは理想的なシチュエーションで進む。
かなりのご都合主義を感じます。
でもそうじゃなきゃお話はつまらない。
結果、読み手側の期待通りに物語は進んで行った。
つまり、大筋は予想通りの展開。​
なのに、なのに、、、
主人公と彼女の距離が最接近する辺りから泣けた。
そして訪れた、彼女の母との対面。
彼の面倒臭い口調と違い、大人の口調で語る母。
それまでの「ファンタジーな世界」から、
「現実の世界」に引き戻される感じがした。
気付くと物語とシンクロして喪失感に包まれていた。
“彼女”の底抜けに明るい姿を思い出し、
もう会えない「喪失感」を一緒に体験していた。
(多分ココが一番の感動ポイント)

情景の描写は殆ど無い。
いわゆる「ラノベ」に分類されるのでしょう。
レベルが低いと言われがち?
それでも大きな魅力を感じた作品です。

今後、太宰府天満宮が「聖地」と呼ばれるのは必至。
熱心な読者はこの本を片手に、
博多駅やキャナルシティなどを「巡礼」?
​表紙の橋も人気スポットになりそうな予感。
とまれ、それだけのパワーを感じた作品でした。
こりゃあ映像化されるのは確実でしょうね。
その時は彼も彼女の方も、
まだ染まっていない「新人さん」で宜しく。




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