豊田市美術館で奈良美智さんの展覧会を開催中。ジッとこちらを睨む少女の作品が有名な作家さんで、日本の現代美術だと草間さんを第一世代とすれば奈良さんは第二世代かな。狙い過ぎ?の作風にあざとさを感じたら、好き嫌いが分かれてしまう作家さんかも。
侘び寂びにも通じるシンプルな作品、ワタシは好きですね。展覧会の関連イベントで奈良さんのトークショーに当選ヽ(´▽`;ノ

今日はおいでん花火なので余裕を持って会場入り。場内にはBGMが流れ、ステージのスクリーンにはスライドショー。奈良さんの撮った写真?BGMの選曲も?

ちょっと気になった写真が子供の手。
指には絆創膏がいっぱい貼られていて火のついたタバコを持っていた。子供を象徴する幼い手と大人を象徴するタバコ、ミスマッチの意外さを狙ったとしてもちょっとアレかな。
背伸びしたら痛い目に遭うって意味?
指には絆創膏がいっぱい貼られていて火のついたタバコを持っていた。子供を象徴する幼い手と大人を象徴するタバコ、ミスマッチの意外さを狙ったとしてもちょっとアレかな。
背伸びしたら痛い目に遭うって意味?

定刻の14時でも入場待ちが多数居るので開演を遅らせるとアナウンス。結局5分遅れで開始され、薄暗いステージに奈良さんが登場。
「ユリイカで話したから話すことないんだけど」
「喘息なんで、飴を舐めながら話します」
「緊張するから、曲をかけながら」
飾らない口調で淡々と喋り始めました。
パソコンを使い、スクリーンに写真を映しながらのトーク。青森時代の奈良さんがまだ子供の頃の風景や関わった人々の写真が延々と続きます。「あ、懐かしいなー」とつぶやいて見入っちゃうこと多数。緊張しているのが分かる喋り方でお人柄が窺えました。
人が撮った写真と奈良さんが撮った写真が混在していて家族写真も披露してくれた。自分が育った環境の紹介だけで終了時刻になり、ようやく創作環境の紹介が始まった。
「16時に終わります」と奈良さん。この瞬間、終了時刻が30分延長されたw
武蔵野美大を中退後、愛知県立芸大で学んで長久手に住んだ。愛知で暮らした期間の様子を紹介するとりとめのない内容のトーク。でも、それを通じて奈良さんがどう育ったのか見えて来た。
自分が見た景色や人物を来場者に見せて追体験してもらう。それが狙いだったのかな。終了間際にBGMのセットリストが映された。
「これって配ったりしてるのかな?」これらのBGMは展覧会でも流しているらしい。
奈良さんは曲にも凄くこだわることで有名だけど「こういう曲を聴いて創作してるんだよ」って伝えたかったんだろうなー。
「外国から苦労して借りて来たものも」
「簡単に見れるものではないんです」
「うちの方にも来て欲しいとか、
勝手なこと言うなよ、見に来いって思う」
最後の最後で熱っぽく語りだした。この主張には大いに同感です。時間やお金を理由にして、軽々しくムリだと言う人が多い。何かを得ようとすれば何かを犠牲にすることだって必要なのに、不平ばかり言うのはちょっと違うと思うから。
「露骨な宣伝はしたくない。本当に見たい人は見に来るはず。沢山人を呼ぶ為に宣伝しても数だけ。本当に見たい人がどれだけ来たかが大事で数は単なる数でしかない。百万人来ても、ただ来るだけなら何も変わらないし、それは成功でも何でもない。十年経っても二十年経っても皆が思い出せる展覧会になったらいいなと思って構成している」
奈良さんごもっとも!ラストで熱い想いが聴けて凄く良かったですわ。するとご本人もそう感じたらしく、
「いつも最後の方で調子が上がる」
「最初の一時間くらい全然だめだった」
「今なら三時間でも話せる」www
場内大受けでした。展覧会のチケットは前売り買ってるけどまだ見てません。見てからトークショーか、トークショーの後に見るか、で後者。平日の空いた時間にのんびり出掛けてみます。
残念なのは、グッズのTシャツ。
サイズがSとMだけ?XLも是非!ヽ(´Д`;)ノアゥア...

のんとお揃い、したかったな。
