全てを忘れるその日まで

~明日への遺書~

年をとるという事

2023年11月08日 | 山歩記
今日は龍良山

 



澄み切った青空

そして風も穏やか

今日の山歩き…

良い予感しかありません

いつもの広い駐車場にプリウスを停め
 





登山口から
 



神棲まう未斧の杜に

足を踏み入れます
 









いつ来ても

圧倒的な樹量
 
















永い生を終え

力尽き

道を塞ぐ様に死に絶えた巨木
 




この世に生きとし生けるもの

その全てに終わりがある事を

改めて思い知らされます


その傍に芽吹く若い命
 



厳かな世代交代



原生の杜を抜けると
 







美しい植林帯

天道法師が棲まわれるこの山

一服の絵画の如く

その全ての佇まいが息を飲むほどの美しさ


程なく

龍良山木槲山鞍部着
 


 



ここから

急登の岩稜歩き
 












抜けて

見晴らしの大岩
 









さらに登り上がり
 






龍良山山頂着
 







やっぱりここは気持ち良い


仕事の事

家族の話

自分の悩み

一瞬全て忘れてしまい

岩の山頂に大の字に寝転がります


見上げる空は
 



ディープなブルー

登りは流石に汗をかいたけど

頃は晩秋

燦々と陽光の降り注ぐ山頂であっても

やっぱり温かいものが欲しくなる

今シーズン初のホットコーヒー
 








過去最高の暑さだった今年の夏…

その暑さを忘れてしまうくらい

季節は間違いなく進んでいきます


時がその流れを止める事はありません


田舎の両親

大した病気もせず、二人でのんびり暮らしていたけど

今ではすっかり足腰が弱くなり

家からあまり出なくなりました

母親からの着信が極端に増え、かけ直しても何でもないと言う返事

同じ事を何度も何度も繰り返し話す

病院に送る時も自分で車から降りれない

思えば父親は88 母親は83

そうなってもおかしくない歳なんだよな…


年をとるという事は大変な事

以前

金スマでMC中居正広が母親の介護か自分の病気かで急激に痩せて年をとった高橋真梨子に

「まだまだこれから良い事が待ってますよっ!」

と、彼特有の軽い口調で言った際

年をとってこれから先に何が良い事が待ってるの?何もないわよ

淡々と返した高橋真梨子の言葉を忘れる事が出来ない


今の両親の姿は

そう遠くない未来の自分


いかに美辞麗句を並べたところで


人が年をとるという事は残酷で無慈悲

 




そういう事なんだと思います