3歳で末っ子。両親、姉達、祖父母に愛されている幸せな子供。いつも、夢を見ているようにボケっとしていた。
一つの事件が起こり、たった1日で幸せな幼児は、18才の青年になる。事件の元々の原因が生まれる前の自分の行いにあった記憶が蘇り、自分が落とし前を付けると決意します。長兄のヒカルから「変化」の方法を教えてもらう。18歳の身体に幼児の心。
これは、最初の変化の時。次の段階で18歳になります。
「イノセント」で、田中大輝だったキイ。まともな人間に生まれ変わると決心したマリは結局、変わることは出来ず黄泉国の魔物になります。
封じ込めていた記憶をキイは、ついに思い出します。マリは自分に都合の悪い記憶は忘れています。だから、キイがマリを真っ赤な目で射殺そうとしても、マリにとっては、理不尽な行いを受けているとしか考えません。そこには、贖罪と言うものは存在しません。
「自分を第三者の目で冷静に観察し考えることができない人間は、手を汚すだけの価値もない」と言って兄ヒカルは幼い弟を諭します。
上から目線で偉そうなヒカルは、やっぱり長男で他の兄弟より「人間というもの」についての理解が深い。それは、彼が過ごしてきた長い時間と実際に「下界降り」という人間に紛れて人間として暮らした回数が、ずば抜けて多いからです。
他の弟妹は、全く無いか1回のみ。