昨日の走りでなんとなく怠いが、普通に動けそうな2日目の朝。
今日は山ノ神コースを登り、天狗原経由で栂池自然園から下山、麓でジンギスカンを食べ
て帰るというミッション。地図アプリ「ジオグラフィカ」をダウンロードし、まほろば倶
楽部を8時ちょい過ぎに出発。Iさんに登山道入口まで案内してもらう。
里見2号砂防堰提 8時50分
ここに着くまでに既に汗だく。Mさん、Iさんは涼しい顔して談笑してる。なんでしょう
この違い。今この状態なのに、この後何時間も歩けるのだろうか・・・。
お互い自分のペースで歩こうとMさんと意見が一致。特に私は写真を撮りながらなので遅
い。そうじゃなくても遅い。なので基本別行動。とりあえず上でビール飲もうね〜と今は
まだ浮かれ気分な私たち。
開けた場所があった。そこから見えた崩落跡。
後で聞いたら去年、下から見た場所だった。(稗田山崩れ)
木陰が続き日差しにバテることは無さそうなのが嬉しい。
けどねー南風が?じゃなくて蝿が顔の周りで飛び回る。なかなかな大群。これがも〜鬱陶
しい。挙げ句の果てに鼻の穴に入りそうになりプチパニック。瞬時にフッてしたけどさぁ
入っちゃったらどうすんのよ。鼻と口って繋がってるよね?口から出てくる?それも気持
ち悪い。食道で暴れたらどうしよう!胃まで落ちれば胃酸で溶けるよね?増えたりしない
よね?とかホラーなこと考えちゃって体力消耗させないでほしいわ。
あまりに蝿がいなくならないから「私は生きてますよー死んでませんよー」と語りかけな
がら歩いた。全く聞いてもらえなかったから、虫除けネット買う!
体の水分無くなるんじゃないかってくらい汗をかく。水分補給=休憩=撮影。
Mさんと離れてからどれくらい経ったのだろう。人がいないと聞いてはいたが、本当に誰
にも会わない。それゆえ、ガサガサっと音がするとめちゃくちゃ身構える。
とりあえず誰もいないし、わーっと叫んで深呼吸。
歩き始めて5時間?ほど経った頃、足元ふかふか、眼前の樹木が変わって来た。
ん?ここ?思わせぶりな湿地帯。そんな場所が2・3箇所あって、その度に違う事を知り
意気消沈。ここを登ったら、ここを抜けたらを幾度となく繰り返す。途中、沢もあったん
だけど、流石に写真を撮る余裕がなかった。
標高が上がってきたらこっちかなって状況が増えてきた。そんな時はピンクリボンと水管
を頼りに進む。それでもダメなら草が倒れているか足跡があるか、じ〜っと目を凝らして
見ていると、うっすら道が見えてくる。今日一日で視力上がったんじゃないのでは。はた
また心眼か。
木道に出たーーー!
天狗原ってもっとドーンとひらけてるイメージなんだけど、ここで合ってるのかなあ?
あっ人がいる。木道に出たら人が現れたってことは合ってるんだろうな。ここまで人に会
わなさすぎて、人とすれ違うのが不思議な感覚。
そういえば携帯に連絡が来てるんだった。お知らせマークだけで中身がこない。上は圏外
なんだ。繋がったと思っても、通話もメールも途切れ途切れ。どうにかIさんに木道に出た
ことを伝え、分岐の注意点を教えてもらい祠へと向かう。確かに、分岐の標識分かりづら
いな。
天狗原 2204m 14時30分
あ〜冬に見た祠。改めてここが天狗原なんだと実感する。ここまで6時間30分。
木道が終わるとこんな足場が現れるとは1ミリも覚悟していませんでした。
まさかの岩場歩き。木道がもう少し先まで続いていると思い込んでいたので落胆も大きい。
なかなか出口が現れない。途中、機械音が聞こえた気がしてゴンドラかと覗き込んでも何
も見えない。まさか出口を見逃したのか。軽快に追い抜かして行く人を見ると、間違えて
下山ルートでも歩いてるんじゃないかと不安になる。みんなストック持ってるし、下りに
必要なんだーと今更。天狗原から登山口まで40分くらいだよ〜と言われたが、いえいえ、
しっかり1時間かかって到着。
ホントに疲れた。15時30分
先に到着していたMさんは、ビールに枝豆でお疲れさまをしていた。遅れて参加と言いた
いところが、疲れ過ぎてそうはいかなかった。ひとしきりお互い疑問点・感想などの擦り
合わせをし、私だけじゃなかったのねと一安心。
もう一踏ん張りでロープウェイ、ゴンドラと乗り継ぎ下山。お迎えを待つ間ベンチに座っ
ていたら、二度と立てる気がしなかった。自分の体じゃないみたいにギコチナイ。
朝、ジンギスカンを遅めの昼食にと考えていた自分に教えてあげたい
「晩御飯にしなさい」と。
夜の宴より
もう少し連絡が遅れていたら、捜索願いを出されていたかもしれないと知り愕然とする。
そんなに信用無いのか、そんなに鈍臭いと思われているのか。否定できない部分もあるが
昨日の今日でこの頑張り。今日のところはよくやったと褒めてあげたい。
まともに歩けないそんな夜
2022.9.17