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弁護士・元ロースクール教授宮武嶺の社会派リベラルブログです。

岸田首相に尾身茂会長が新型コロナの感染状況について「第9波が始まっている可能性がある」。とっくに始まってる!今ごろ尾身会長と会って「先手を打った」という岸田内閣の支持率はもっと下がらないとおかしい。

2023年06月26日 | 自公政権の拙劣なコロナ対策

『5類移行後1か月で感染2.5倍 コロナ“第9波の入口”か? クリニックでは「検査を受けない」人も』【2023年6月15日 ひるおび】より

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 マイナンバーカード関連の不祥事続きなどで、読売新聞社が2023年6月23~25日に実施した世論調査で、岸田内閣の支持率は41%となり、前回(5月20~21日調査)の56%から15ポイントも暴落して、不支持率の44%(前回33%)を下回ったことが発表されたのが6月25日。

 その翌日の26日に岸田首相は新型コロナ対策にあたる政府分科会の尾身茂会長ら専門家らを招き、新型コロナウイルスの今の感染状況と中長期的な推移や求められる対策について意見交換を行ったということです。

 岸田首相は、これでちょっとでも下がりっぱなしの支持率を上げようという魂胆なわけです。

 しかし、定点観測でももう11週、ということは3か月近く連続でコロナ感染者数が増えているのに、政府の新型コロナウイルス感染症対策分科会の会長だった尾身茂氏の

「第9波が始まっている可能性がある」

という言い方の、まあ悠長な事。

岸田政権が4月28日の閣議で、新型コロナウイルスを5類に引き下げる5月8日に、政府の新型コロナ感染症対策本部を廃止することを決定。65歳未満で基礎疾患のない人は8月末までワクチンも打てなくなります。

 

 

 そして、岸田首相が尾身氏ら専門家と会合を開いたことについて

「首相としては先手を打って対応する姿勢をアピールし、対策に生かす考えだ」

という話にも、どこが先手やねんと呆れかえりました。

 うちのブログが

「実はもう東京都でも12日間連続で前週よりもコロナ感染者数は増えており、コロナ第9波に入っている」

と書いたのが4月12日のことですよ。

5月8日に新型コロナを感染症法5類に格下げ後、コロナ死者数を都道府県ごとに把握することも終了。全国の死者数も2か月後に「速報」。感染者数も1週間ごとの推計に。もうコロナまん延の実態はわからなくなる。

 

 

 もう政府御用達の尾身氏ら専門家が全くあてにならないので、ここで困った時の灘頼み、灘→東大医学部から某大学医学部教授をしている旧友のメッセージをご紹介します。

『新型コロナ感染症の実態が把握しにくい状況でしたが、今の限られた情報からわかることをまとめてみます。長くなってしまったので、章分けしています。興味のあるところだけ読んでいただいてもよろしいかと思います。今回は定点報告が有症状かつ検査陽性者をベースとしてますので、「新規感染者」としております。
 
1 各種推計による東京の新規感染者数の傾向
・モデルナによる推計
左はモデルナによる新型コロナウイルス感染症者数の推計値(7日移動平均)のグラフです。エムスリーが構築した診療情報データベース(JAMDAS)に基づいて算出しています。東京では、6/22までの7日間の平均が6657人、6/18までの平均が6005人となっています。
・札幌医科大による推計
右は札幌医科大学フロンティア医学研究所ゲノム医科学部門による7日移動平均のグラフです。札幌医科大の推計で東京都の6/18の移動平均が5247人となっています。
・入院数からの推計
右のグラフに追加した青い線は、オミクロン第7波~第8波で患者数と入院数が一次相関する部分※を抽出し求めた近似式y = 4.612x - 1815.4 (相関係数>0.9)を使って算出した患者数です。この時期には自宅やホテル療養がありましたから、入院数から計算すると少なめ(6~7割)になるかなと考えていましたが、予想通りとなりました。まあ妥当なようです。入院数は、5類となったGW以降、1週間に一度東京都から発表されるデータを使用しています。ちなみに入院者数は、先週から今週にかけては1000人前後です。
どれを見ても増加傾向は明らかです。新規患者数は第7波、第8波ピークの1/3程度かな。ただ実際には実数は相当多い可能性があります。検査が有料化したことなどから、検査しない方(中にはお子さんや家族が陽性かつ自分に症状があっても、検査を断る方もいらっしゃいます)が以前より増えているからです。』
テキストの画像のようです
 
 
 
『2 救急隊の出動は?
最近救急車のサイレンを聞くことが多いです(病院勤めだとその多寡が感触でわかります)。東京消防庁の発表では、救急車出動件数が去年を上回る過去最多ペースとなっていることから、救急隊の出動はかなり多い状況が続いているようです。ただし、以前東京消防庁のtwitterでは「98%の出動率です」などと警告がよく流されていましたが、最近はそこまでではないようです。
 
3 臨床の現場での印象は?
印象では外来・救急での新型コロナによる有症状受診者は明らかに増加しています。小児の領域でも、インフルエンザは減少しつつありものの、新型コロナは10代→10代以下と徐々に広がっています。ただし、小児では他の感染症(RS、ヘルパンギーナ、溶連菌感染症など)も増加していることから、外来での鑑別が難しくなっています。小児科の救急外来はどこも大混雑、東京でも小児に関しては入院ベッドがひっ迫しつつあります。
 
4 重症化は?
重症化率は以前より低下した印象です。多くの方がワクチンを接種していること、ウイルスの病原性が低下したことなどが影響していると考えられます。ただ、若くても肺が真っ白、多発血栓、心筋炎という方はまだかなりいらっしゃいますので、「ただの風邪」とは言えない状況です。今後、重症化に関係する細胞性免疫は、抗体よりかなりゆっくりですが低下していくと考えられますので、注視していく必要はあります。小児の予防接種率が低いことも懸念材料です。』
 
テキストの画像のようです
 
 
 
『5 感染防御策は?
感染防御に関しては前と意見は変わっていません。TPOに応じて、そして感染の状況に応じて、柔軟に変化させることが必要だと思います。マスクに関しても0か100かではなく、その間を状況しだいでいったりきたりというところでしょう。
 
6 沖縄は大変な状況です
二枚目の図は沖縄の状況です。突出して人口当たりの患者数が増加しています。同県の患者数は5類に移行直後から1カ月余りで4.73倍に急増したとのこと。もともと医療システムが強力とは言えないところに、5類移行で県による入院調整がなくなったことも加わって、医療がかなりひっ迫しています。実際、崩壊寸前だという悲鳴とも言えるコメントが現場の病院・医院の方々から届いており、現地の新聞も大きく取り上げています。なぜか全国ネットでは報道が少ないような気が・・やっと出始めたというところでしょうか。
 
7 正しく判断するためには、正しい情報を
政府もメディアも正しい情報を提供しないのはなぜでしょうか。正しい情報さえあれば、多くの方が正しく行動できるでしょうし、不安も少なくなると思うのですが・・・残念なことです。ある番組でヘルパンギーナの流行のニュースを受けて「マスクはずして感染して運動すれば免疫が上がって・・」などという自称専門医?教授?の珍発言を耳にしたのですが、あまりに非論理的で情けなくなりました。』
 
 

 

 
 
 
 わが友も言っていますが
 
「政府もメディアも正しい情報を提供しないのはなぜでしょうか。
 
正しい情報さえあれば、多くの方が正しく行動できるでしょうし、不安も少なくなると思うのですが・・・残念なことです。」
 
というのは本当に不可解なことです。
 
ABEMAヒルズ【平日ひる12時〜生放送】 - 最新NEWS - コロナ5類でもマスク? 夏には大規模な第9波も? (ニュース) |  無料動画・見逃し配信を見るなら | ABEMA
いちばん死亡者数が多かったコロナ第8波より感染者数が多くなったら大変な死者が出る可能性があるが、それも年末にならないとわからないようにしてしまった。

 

 
 
 感染力が3桁くらい違うオミクロン株のコロナを季節性インフルエンザと同じ感染症法5類にしたこと自体がそもそも間違いですが、5類にしたからと言って感染者数の観察まで特定の医療機関での定点観測にしてしまって、全数把握をやめてしまったのが致命的。
 
 これで我々も第8波までのように感染者数の増加に従って自分で警戒を強める、ということができなくなってしまいました。
 
 コロナ死者数の把握も超過死亡者数からの推計だけにして、しかも発表を速報でも2カ月先、正確には5か月後に延ばしたのも、ひとえにコロナ無策を内閣支持率に影響を与えないためとしか思えません。
 
 マイナンバーカードでの失態の連続が今現にコロナでも起こっているのに、目に見えないようにしてしまった岸田政権。
 
 これは市民の「知る権利」の侵害です。
 
 
 
 
 
 
 
 

「由らしむべし知らしむべからず」

《「論語」泰伯から》人民を為政者の施政に従わせることはできるが、その道理を理解させることはむずかしい。転じて、為政者は人民を施政に従わせればよいのであり、その道理を人民にわからせる必要はない。

という本来の中国での意味と変わってしまった日本の政治に関することわざがあるのですが。

知らしむべからず=市民の知る権利なんてどうでもいい、という政治が長くまかり通り過ぎていますね。

しかし、そんな政治では「人民が施政に従うこともない」と為政者にわからせねばなりません。

今がその時です。

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岸田文雄首相との意見交換後、記者団の質問に答える政府新型コロナウイルス感染症対策分科会前会長の尾身茂氏(中央)=26日午前、首相官邸

コロナ定点、前週比1.09倍 沖縄最多28人超

 意見交換には、政府の新型コロナウイルス感染症対策分科会の会長を務めた尾身茂氏らが出席した。首相は「夏に向けてどのようなことに気を付けるべきか意見を伺いたい」と述べ、感染状況の分析や予測を尋ねた。全国平均に比べ感染者数の割合が高い沖縄県の状況についても質問した。
 尾身氏は会合後記者団に、感染者数が全国的に微増傾向にあると指摘。「第9波が始まっている可能性がある」と語った。専門家からは、感染拡大と重症化を抑えるには高齢者対策が重要だとして「高齢者はできれば6回目のワクチンを打った方がいい」との意見も出た。

 

 

 

新型コロナ対策にあたる政府分科会の尾身茂会長は、岸田総理大臣と面会したあと「全国的には感染者数が微増傾向で、第9波が始まっている可能性がある」と述べ、高齢者を中心に6回目のワクチン接種など亡くなる人を減らすための対策を行う必要があると指摘しました。

尾身会長によりますと、26日午前、岸田総理大臣と面会し、新型コロナウイルスの今の感染状況と、中長期的な推移、求められる対策について意見交換を行ったということです。

面会のあと、尾身会長は「医療機関の定点把握などのデータをみると、地域によって差はあるが全国的には微増傾向にあるのではないか。第9波が始まっている可能性があるが、今後どのように推移するかは今のところわからない。社会を元に戻していく方向に進むなかで、重症化リスクの高い高齢者を守り、亡くなる人を減らすことが重要だ」と述べました。

今後の見通しについて、尾身会長はイギリスでは感染拡大の波を経るごとに徐々に亡くなる人の数が少なくなり、感染が地域の中で一定のレベルに落ち着く「エンデミック」に移行してきている可能性があるとしたうえで「日本も第9波による死者数が第8波を下回るようであればイギリスから遅れてエンデミックの方向になっていくのではないか。致死率は今のところ大きく変わっていないと思う。新規感染者がどれだけ出るのか注視する必要がある」と指摘しました。

そのうえで「5類に移行したことで接触の機会が増えており、ある程度の感染者の増加は織り込み済みだったと思う。亡くなる人を減らすよう注意して社会を回すことが大事だ。自治体などが高齢者施設での感染対策をしっかりやっていくほか、免疫は時間の経過とともに下がっていくため、特に高齢者は個人の判断になるが6回目のワクチン接種を検討してほしいと思う」と述べました。

松野官房長官 “重症化リスク高い方など積極的に接種検討を”

 
松野官房長官は、午前の記者会見で「専門家からは、感染者数が増加傾向にあること、死亡者数の推移を注視する必要があるが、死亡率はG7各国に比べ非常に低い水準にあること、定点報告のほか重層的に実態を把握する必要があることなどの指摘があった」と説明しました。

そして「専門家の意見も踏まえ、引き続き感染状況を重層的に把握するとともに、感染拡大が生じても必要な医療が提供されるよう幅広い医療機関で対応する体制への移行を進めていく。また重症化リスクが高い方などに対するワクチン接種を進めており、対象者は積極的に接種を検討してほしい」と述べました。

そのうえで「今後、夏に向けて一定の感染拡大が生じる可能性がある。各地域の感染動向を見ながら、自治体や医療関係者と連携し、先手先手で必要な対応を行っていく」と述べました。

 

 

内閣支持率の急落、政府・与党内に衝撃…岸田首相はマイナ対策への注力で信頼回復図る考え

 読売新聞社の全国世論調査で岸田内閣の支持率が大幅に下落したことに、政府・与党内で衝撃が広がった。岸田首相は、トラブルが続発しているマイナンバーカードの対策に注力し、信頼回復を図りたい考えだ。混乱が長引けば、首相の秋以降の衆院解散戦略に影響が出る恐れもある。岸田首相は支持率の大幅下落で態勢の立て直しが求められている

岸田首相は支持率の大幅下落で態勢の立て直しが求められている

 自民党の茂木幹事長は25日、支持率低下について、「マイナンバーの問題が影響しているのではないか。国民の不安 払拭ふっしょく に政府を挙げて、全力で取り組んでほしい」と語った。公明党の山口代表も「政府は(対応が)後手に回っている」と危機感を示した。

 マイナカードを巡っては、健康保険証と一体化した「マイナ保険証」で他人の個人情報が誤ってひもづけられた事例が確認されるなど、問題が相次いでいる。首相は21日、マイナカードの専用サイト「マイナポータル」で情報を閲覧できる税・所得など全29項目について、河野デジタル相らに秋までの総点検を指示した。

 政府は24年秋に健康保険証を原則廃止してマイナカードへ一本化し、25年秋までに全面廃止する方針だが、与党内でも「急ぎすぎだ」などとの批判がある。首相は全面廃止について、「不安払拭の措置完了が大前提だ」と強調しているが、懸念解消への道は険しい。

 河野氏は25日、新潟県新発田市内での講演で、「デジタル化を今、立ち止まってということができるかというと、なかなかそうはいかないだろう」と述べた。

 自民幹部は「このまま突破したいという河野氏の気持ちは分かるが、居直りともとられかねない」と危惧した。政府・与党内では、「マイナンバー問題が今後の政治日程全体に重くのしかかり、首相は解散時期を判断しにくくなった」との見方が出ている。

 支持率低下の要因は複合的だとみられる。不支持の理由で「首相が信頼できない」との回答が前回調査から7ポイント増え、22%となったことに関し、財務省幹部は少子化対策や防衛費増額で「負担増の議論から逃げていることを見透かされた」と分析した。

 自公連立政権に否定的な意見が多かったことについては、「公明は自民と東京の選挙区調整が難航し、『信頼関係は地に落ちた』と明言したが、連立維持にはこだわり、自民もそれを受け入れた。国民は『党利党略だ』と嫌気が差している」(自民中堅)との声が上がった。

 

 

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1 コメント

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Unknown (暗黒大将軍)
2023-06-28 00:14:25
厚労省によると、外来でコロナ診療ができる医療機関が5類移行後は2000増えて4万4000箇所になる、ってことなんですね

正直、もっと増える筈、とたいていの人は思ってたんじゃないでしょうか

入院施設は病院と診療所で計8300施設で5万8000人まで受け入れる、ってことらしいです

現実には沖縄でコロナ病床は8割埋まってて、先行き心細いのは沖縄の人だけじゃなさそうですね

「ただの風邪」論者は話を矮小化するためにこの5類下げを政府にアピールし続け、医療逼迫は現場の責任、としたり顔でヤフコメに連投しやがるんですわ
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