(子ども未来法律事務所の二人の弁護士。あくまでイメージです)
「良き法律家は悪しき隣人である」
イギリスの諺。法律家として有能な人物は杓子定規な思考によって、円満な人間関係を作れず、隣人としては最低である、の意。
今、お医者さんの友達から携帯にメールがあって、
「そうそう、先生。お友達に何年か前に、明日返すからと言われ、75万円貸したんです。
いろいろな事情があるようで数年後に10万円返してくれたのですが、その後は返してもらっていません。
彼女ももちろん忘れてはいないようなのですが、先日テレビで10年くらい経つと返さなくても良くなるようなことをいっていたのですが、そんなことってあるのですか?」
と書いてあった。
過払い請求だのなんだのって、こんだけ宣伝されているこの世知辛い世の中で、こんなにのどかな人がいるとは!
私も返信。
「それ、時効(笑)。借用書作りなはれ。つくったげよか?
ちゅうか、そんな大金貸さないの!」
さっそく返信あり。
「本当に時効?だって、資金繰りが大変で困ってたし、明日返してくれるって言ったから。」
すがさず返信。
「いや、返すって言わなかったら、貸し金じゃなくて贈与だから。貸し金でも消滅時効にかかったら請求できなくなって、ゼロだよん」
すぐに返信。
「はい、よく考えてみます」
これは、電話しないとだめだな(笑)。
(事件の処理を相談する新旧弁護士。イメージ)
お友達の簡単な仕事は、日頃のご愛顧に応えて、無料サービスしている私。
そういえば、お世話になってる工場長さんから、昨日、こんな相談が。
「あのね、携帯いじってて、変なところおもしろ半分にクリックしたら、ごっつい請求が来たんやけど。。。」
「ああ、ワンクリック詐欺ですね。なんぼですか?」
「9万9千円(泣)」
「ええええええ!?ほな、さっそく警告書出してあげますわ。請求のメール、転送してください」
「iPhone買ったばっかりで、転送の仕方わからへんのですが」
「恥ずかしいでしょうけど、周りの人に聞いてみてください!」
「恥ずかしかったわあ」といいながら、次のようなメールが転送されてきた。
差出人: アダルト動画 び●ち
日時: 2012年7月12日 15:37:25 JST
宛先: ・・・・・・・
件名: 【退会処理不可】アダルト動画 び●ち
《退会処理不可》
--------------------
ご利用料金の精算が済んでおりません。
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■サイト名
アダルト動画 び●ち
■ご年齢
34歳(ごっつ、サバを読んでるやん!むうう、なんだか満々なやる気を感じてしまったのだが。。。。)
■請求金額
99,000円
■登録日時
2012-07-12 15:36:00
■会員番号
・・・・・
■携帯端末情報
・・・・・・・・
■携帯識別番号
iPhone・・・・・・・
尚、以上の情報は不払いが起きた際、身元調査の為の情報となります。
--------------------
お問い合わせ
■電話番号
・・・・・・・・・
■メール
・・・・・・・・・
注意)
迷惑メール対策としてhttp://をhttp://と全角hを使用しています。全角hを半角hに変更してご確認下さい。
■振込先確認
・・・・・・・・・・・
--------------------
”登録までの流れ”
・・・・・・・・・・・
--------------------
【ご注意】
料金未納会員に対して身元調査後、直接ご請求する際に事前通知は一切致しませんので、予めご了承下さい。
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当番組はご自信の意思により年齢認証・携帯固体識別認証、制限解除をして登録された映像送信型性風俗特殊営業済みの公式アダルト動画サイトです。
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映像送信型性風俗特殊営業済み
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その他ご不明な点がございましたら、本メール上部にございますお問い合わせからサポートセンターまでご連絡をお願い致します。
スタッフ一同、更に良いコンテンツ制作を目指しておりますので今後とも宜しくお願い致します。
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(子ども未来法律事務所の朝食風景。イメージ)
クリックしただけで中身も見ていないのに、いきなり退会処理不可、って書いてあったら、そりゃあ、素人はびびりますよね。
さっそくメールで警告書送付。
「アダルト動画 び●ち 殿
日本弁護士連合会の弁護士に決まってるんだが、なんかそう書いといた方が迫力ない?
ご連絡頂きましてありがとうございます。
お客様にご登録の意思がなければこちらで退会処理、データ削除致します。
当サイトは有料サイトになっておりますのでお客様に今後ご利用の意思がなけれ
ばサイト内にないらないようお願い致します。
宜しくお願い致します。
事務局より。」
敵は全面降伏。
「動画事務局です。
ご連絡ありがとうございます。
お客様の退会処理、データ削除が完了致しました。
お支払いの必要ございません。
今後サイト内に入らないようお願い致します。
宜しくお願い致します。
事務局より。」
相談を受けてから、解決まで一時間半!いかがでしょうか??!
消費者問題やってる弁護士さんなら、ヤミ金とか、こういう手合い相手の事件は1万円くらいの手数料でパパっとやってくれると思いますから、お友達に弁護士さんがいなくても、すぐにネットで探したり、弁護士会に相談してくださいね。
難しい問題ほど、一人で悩んでいても解決しないですから。病気の時にはお医者さんに早く行った方がいいのと同じです。
これも昨日、大津のいじめ事件についてある雑誌から取材が来たので、大事に至る前に弁護士にご相談されるように強調しておきました。
記者さんが言うには、弁護士に頼むというのはどうしても裁判になるという気がして気が引ける、ということだったので、交渉とか示談とかいう言葉があるように、弁護士の実際の仕事は裁判になる前の、表に出てこない動きがほとんどであることを強調しておきました。
そして、一番大事なのはいじめを受けた子供さんが楽しく学校に通えるようになることで、そのために学校や加害者側の親御さんやお子さんと話していくのが弁護士の仕事ですよ、と申し上げたら喜んでおられました。
世の中、ほとんどの弁護士はハシモトさんとかセンゴクさんとかタニガキさんとは違いますからね。
一人で悩んでないで、安心して早めに連絡してくださいね。
さあ、お医者さんに電話しよう!
追伸
さっそく、冒頭のお医者さんに電話した。
「いきなり借用書書いて、は言いにくいから、お手紙であと残り65万円、ちょっとずつでもいいから返してって書いてみたら?お返事が来れば債務承認で、またそこから10年の時効になるから。その手紙を証拠に支払い督促とかできるしさ」
「そうですね」
「ところで、あのさあ、言いにくいんだけど、このことブログに書いたから」
「えええええ!?私のプライバシーとかの権利は?!」
「僕、法律家の前にブロガーだから」
法律事務所ってそんなに敷居は高くないですよ!
よろしかったら上下ともクリックして頂けると大変嬉しいです!
それでも個人でなさりたい場合、びちちの場合はメールが来たでしょう?
それに対して会員番号を名乗って返信するしかありません。
うちの事務所に依頼される場合は、ホームページのメールボックスからメールをください。
こちらは個人情報をお書きいただいて大丈夫で(笑)
どうしたらいいですか?
ただ、そのサイトはちょうど先月相談を受けて、私が弁護士名で警告メールを打つだけで撃退できました。
またもご相談が来るということはよほど巧妙で悪質なのだと思われますので、そのことだけ申し上げておきます。
10万円近いお金を請求されているのですから、ネット問題に詳しいお近くの弁護士を見つけて、法律相談されるのが絶対にお勧めです。
頑張ってください。
内容は、一度目に登録ありがとうございますみたいな画面と動画の静止映像→うかつにも動画クリック→年齢認証→登録完了!9万9千円払え
という感じ
動画は見てませんが、登録されました、という画面が出ています。
こちらからは何かしてはまずい、と思い何もしていませんが、年齢認証をしてしまった以上、やはり支払いの義務は発生するのでしょうか?
ヤフーの知恵袋の回答のように放置でいいのでしょうか……
ごめんなさい、聞きたいことと考えがまとまらない
助けてください、お願いします!
全国すべての弁護士会に消費者問題員会があります。お近くの弁護士会をネットで調べれば必ず法律相談窓口の電話番号がわかるはずです。
悪質な業者ですから今日明日は無視して、月曜日朝一番に弁護士会に電話しましょう!
ご家族に内緒でも相談には行けます。
全国の弁護士会
http://www.nichibenren.or.jp/bengoshikai.html
また、国民生活センターの消費者ホットラインも頼りになります。日曜日でもつながるはずです。
0570064370 です。
http://www.kokusen.go.jp/map/index.html
大丈夫。
必ず、助けてもらいます。
もし、それでも困ったら、私のホームページStayGoldの
メールボックスに連絡ください。
これからは気を付けようね!
「弁護士」像をパロディ化することで、却って親しみを抱かせました。
テレビの弁護士物ドラマでは、弁護士さんは専ら刑事裁判の法廷で被告人の弁護することが仕事のように描かれており、確かにそうした業務もありましょうが、実際には市民の法律相談に携わることが多いと存じます。
学部は違いますが大学の同窓生に大阪の西天満に事務所を置く弁護士さんがおり、友人・知人、親戚の交通事故やら離婚やら借金問題やら不当解雇やらの相談、それらへ対応をその人、あるいはそこから紹介いただいた弁護士さんに依頼することがしばしばございます。
離婚した配偶者の負債を支払うよう何年もにわたり執拗に請求を受けていた知人の問題も、弁護士さんが相手にその出してくださった内容証明郵便の、請求不当を伝える通告ですぐ解決しました。
そうしたことから弁護士さんには本当に気軽に(と申すと語弊があるかもしれませんが)相談できるものだと実感しております。
本人に同伴してその法律事務所を訪れたことが幾度かございますが、なんとまあかかってくる電話の多いこと(テレビドラマの法律事務所にはあまりかかってきませんが)事務の方もほんにお忙しそうでした。
同窓生であったことで相談をしやすかったということもあるでしょうが、昨今はCMなどでも心やすく相談できることが伝えられています。以前はそうした宣伝はできなかったそうで、口コミ・知人紹介での相談が多かったそうですが。
「弁護士は良き隣人」ということがもっともっと広く知られることを望みます。
ただray先生初め「子ども未来法律事務所」の皆さま、くれぐれもお疲れ出ませんように。
酷暑に向かう折柄、御自愛くださいませ。