イスラエル軍のガザ侵攻について「民間人の死傷者数が多過ぎる」と国連安保理での停戦決議に拒否権を使えなくなったバイデン米政権が、裏ではイスラエルへの戦闘機25機や2300発以上の爆弾の売却を承認した偽善
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イスラエルのネタニヤフ首相はパレスチナ自治区ガザ地域などで戦争が続いているから緊急戦時内閣を維持できていますが、戦争が終われば政権から追われて、2023年10月7日のハマスによる殺戮を許した責任を問われ、それどころかそれ以前からの刑事事件の被告人として刑事責任を追及される立場。
そこで、ガザ地域でハマスを抑え込める見通しが立ったからか、他の集団や国にも盛んに武力行使をしていて、むしろイスラエルが戦争を継続できるように煽っているように見えます。
まず在英のシリア反体制派NGO「シリア人権監視団」は2024年3月29日、イスラエル軍がシリア北部アレッポ近郊を空爆し、アサド政権軍の兵士など46人が死亡したと発表しました。
イスラエル軍はレバノンのイスラム教シーア派組織ヒズボラの武器庫などを狙ったということで、同監視団は
「シリア国内へのイスラエル軍の攻撃としては、過去3年間で最大の規模」
としています。
監視団によると、死亡した46人はアサド政権軍の兵士36人とヒズボラの戦闘員7人と「親イラン組織のシリア人戦闘員」3人ということです。
イスラエル軍がシリアに違法な越境攻撃をする例は枚挙にいとまがないのですが、こうしてヒズボラだけではなくシリア軍兵士も殺し、さらには多くの反イスラエル武装組織の背後にいる大国イランをも標的にしているところを見ると、ネタニヤフ首相の政治家生命延命のために、第5次中東戦争が勃発しかねません。
【#アメリカの偽善】イスラエル軍が「人道」目的のために1日4時間戦闘を休止・中断すると米政府が発表。日本は欺瞞に満ちたアメリカ合衆国への従属をやめ、真の平和と独立を目指すべきだ。
このイスラエル軍によるシリアへの攻撃に対して、かねてよりアサド独裁政権を支えているロシアが出した非難声明が失笑を禁じ得ないものでした。
ロシア外務省のマリア・ザハロワ報道官は声明で、
「シリアに対するこうした攻撃行動は、同国の主権と国際法の規範の甚だしい侵害に当たる。断じて容認できない」
「こうした武力による挑発行為は極めて危険な結果をもたらし、パレスチナとイスラエルの紛争地帯の状況を急激に悪化させる」
としてイスラエル政府を「強く非難」したというのですが、皆さんご一緒に。
「国連憲章に違反してウクライナに侵略してもう2年以上のお前が言うな!」
ほんとに、ロシア軍のウクライナ侵略は
「同国の主権と国際法の規範の甚だしい侵害に当たる。断じて容認できない」
だと誰の目から見ても明らかなのに、よう言うわと呆れます。
2024年3月27日、ウクライナ東部ハルキウで、ロシア軍による攻撃を受けた集合住宅=ロイター
モスクワでのテロはウクライナの指示によるものだとタジキスタン人たちに言わせるために、公然とこれだけの拷問をするロシア軍。
そのロシア軍には即時撤退を求めず、侵略されているウクライナ政府には即時停戦を求める人々は、ウクライナがこんな相手とどうやって停戦するのか、停戦したらこういうロシア軍に占領されていてもウクライナ人が安全だと言えるのか論理的に説明すべきだ。
ISがモスクワで襲撃テロ。ロシア軍が4人の容疑者に電気ショック・耳を切るなどの拷問をする映像を公開。そしてテロの濡れ衣をウクライナに着せ侵略と戦争犯罪を正当化しようとするプーチン大統領は最低の独裁者だ
ノーベル平和賞団体のマトビチュク代表「占領は戦争の一形態であり、そこでは暴力が続いています。強制移送、拷問、性的暴力、アイデンティティーの否定、強制的な養子縁組が起きるのが占領されるということです」
しかし、ロシア政府の主張はイスラエル軍のことだけをとらえればもちろん当たっています。
また、国際司法裁判所(ICJ)が3月28日に、パレスチナ自治区ガザの住民に食料や水や医薬品などの必要物資を届けるため、イスラエル政府に対して
「あらゆる方策」
を講じるよう命じる暫定措置を出したように、イスラエル軍によるガザ地域への侵攻はこれまた誰の目から見てもジェノサイド(民族虐殺)にあたります。
さらに、ホロコースト以来の因縁からイスラエル政府を批判することがタブーとなり、今回のガザ侵攻でも異様なくらいネタニヤフ政権の肩を持つドイツ政府もとうとう我慢の限界に達し、ショルツ独首相が3月17日、
「ラファの150万人もの命が脅かされることはあり得ない」
と、イスラエル軍によるラファ侵攻への反対姿勢を明確にしましたし、ベーアボック独外相はイスラエルを訪れた3月26日の声明で、
「イスラエルには自衛の権利があるが、身を滅ぼすことにつながるやり方ではいけない」
と言いました。
イスラエル軍の攻撃でガザ地区の1万数千人の子どもたちが死亡。イスラエル軍の攻撃と包囲でガザに飢餓が蔓延し人口の4分の1が飢餓状態。3月に国連安保理議長国になる日本は死に物狂いで即時停戦決議をまとめろ。
イスラエル軍の無差別攻撃で3万人以上のパレスチナ人が死亡。ガザ地区で飢餓が発生して子どもたちが死亡。食料を求めて集まった民衆を100人以上射殺。ネタニヤフ政権がやっていることはまさにジェノサイドだ。
そんなイスラエル政府を陰に日向に支え、3月に成立した国連安保理での停戦決議以前はことごとく拒否権を発動してきたバイデン米政府も、国際世論と大統領選挙に向けたリベラル派の圧力に屈し、3月25日での国連安保理での停戦決議採決ではとうとう拒否権を使えず棄権したのみで決議の成立を認めました。
そして、オースティン米国防長官は3月26日、訪米したイスラエルのガラント国防相との会談で、ガザについて
「民間人の死傷者数が多過ぎる」
と語りました。
ところが。
3月29日付けのワシントン・ポストは、バイデン政権が3月に約25億ドル(約3780億円)相当となるイスラエルに対し最新鋭のステルス戦闘機25機や2300発以上の爆弾の売却を承認した、と伝えました。
その中には2023年10月末に100人以上が死亡したシャバリエ難民キャンプへの空爆で使われたとされるMK84が1800発以上も含まれているというのです!
これらの武器の売却については過去に米議会で同意を得ていたため、新たに議会に通知をせずに水面下で手続きを進めていたということです。
このガザと世界の市民に対する背信行為はどうよ!という感じです。
バイデン政権の、有権者に見えるところではイスラエル政府を抑えにかかっているように見えて、実はイスラエル軍にガザでの殺戮のための武器を供給しているという人倫にもとる非道なふるまい。
グテーレス国連事務総長が半世紀ぶりに国連憲章第99条に基づいて求めたガザで人道目的の即時停戦を求める決議案に対して、安保理理事国15カ国中13カ国が賛成したのに、アメリカ政府が拒否権を発動して否決。
ところが、かたやトランプ米大統領候補はイスラエル紙のインタビューで、イスラエル政府のガザ侵攻について
「私も全く同じ行動をとるだろう。そうしなければ正気を失っているか、バカだ」
と語ってガザの戦闘でイスラエル支持を明確にした上で、ハマスに対するイスラエル軍の掃討作戦を
「仕上げるべきだ」
とまで述べていて、ネタニヤフ首相に早期実行を促しています。
さすが現役大統領の時に、ネタニヤフ首相に「イスラエルの望みうる最良の友」と言われただけのことはあるイスラエル推しぶり。
こんなバイデン大統領とトランプ候補が再び激突する11月の米大統領選挙は、まさに世も末対決と言えるでしょう。
ネタニヤフ首相「トランプ大統領はイスラエルにとって望みうる最良の友」。
トランプ氏がついに発狂。選挙演説で「大統領には免責特権を与えなければならない。トルーマンを見てみろ。広島、長崎。特権がなければ彼は原爆を投下しなかっただろう」と、自分にも免責特権を与えろと言い出す。
ロシアもアメリカも、バイデン大統領もトランプ候補も。
いずれ劣らぬ偽善者ぶりで甲乙つけがたいですね。
まあプーチン大統領とトランプ氏はネタニヤフ首相同様、善人ぶろうともしていない気がしますが(-_-;)。
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【ブリュッセル=酒井圭吾、エルサレム=笹子美奈子】国際司法裁判所(ICJ、オランダ・ハーグ)は28日、パレスチナ自治区ガザの住民に食料や水、医薬品などの必要物資を届けるため、「あらゆる方策」を講じるようイスラエルに命じる暫定措置を出した。
イスラエルのガザ侵攻を巡るICJの暫定措置は、ジェノサイド(集団殺害)を防止するよう求めた1月以来、2度目。暫定措置を強制的に順守させる手段はICJにはないが、イスラエルへの圧力になりそうだ。
戦闘が続くガザでは、食料不足などが深刻化しており、ICJは「飢餓は危機ではなく、すでに始まっている」と危機感を表明した。物資の搬入経路の拡大や、暫定措置への対応を1か月以内にICJへ報告することも要求した。
これに対し、イスラエル外務省は29日の声明で「新たな方策を導入すべく善処している。人道支援は制限していない」などと反論した。イスラム主義組織ハマスに連れ去られた人質を取り戻すため、停戦には応じない姿勢も改めて強調した。
ラファ空爆12人死亡 地上侵攻へ地ならしか
【エルサレム=笹子美奈子】AP通信によると、イスラエル軍は28日深夜、パレスチナ自治区ガザ最南部ラファを空爆し、子ども2人を含む少なくとも12人が死亡した。イスラエル軍は断続的にラファを空爆しており、本格的な地上侵攻への地ならしの可能性がある。
同軍はガザ最大のシファ病院への攻撃も続けていて、軍報道官は28日、イスラム主義組織ハマス政治部門トップのヤヒヤ・シンワル氏の側近で、軍事部門カッサム隊の補給部隊責任者を殺害したと発表した。同病院付近で殺害したハマス戦闘員はこれまでに約200人に上るという。
在英のシリア人権監視団によると、イスラエル軍は29日未明、シリア北部アレッポを空爆し、42人が死亡した。レバノン南部を拠点とするイスラム教シーア派組織ヒズボラの武器庫を狙ったもので、死者にはヒズボラの戦闘員6人が含まれる。イスラエルはレバノン南部への空爆も続けており、28日、直近48時間で16人を殺害したと主張した。
休戦へ「交渉の余地なし」 ハマス「戦争終結」を要求―イスラエル
イスラエルはガザ最南部ラファへの侵攻計画に米側が懸念を表明したことを受け、代替案を協議するため近く代表団を訪米させる予定だった。だが、25日に採択された安保理の停戦決議に米国が拒否権を行使しなかったことに反発し、派遣を撤回した。
イスラエルによる封鎖が続くガザでは、北部を中心に深刻な食料難に見舞われている。AFP通信によると、オースティン氏は会談で「人道支援の量が少な過ぎる」とも指摘。米国防総省高官は記者団に、オースティン氏がラファに残るハマス大隊の壊滅の必要性を認識しつつ、イスラエルには民間人保護という「道義的責任」があるとガラント氏に伝えたと説明した。
しかし、イスラエルは安保理決議採択後も、攻撃の手を緩めていない。AFPによれば、ガザ南部ハンユニス近郊では26日夜、避難民キャンプへの空爆で複数の子供を含む12人が死亡した。軍は「テロリストが確認された」とする60カ所以上の標的に攻撃を加えたと発表。ハンユニスと北部ガザ市の大規模病院への攻撃や包囲も続いている。
ベーアボック独外相=26日、イスラエル中部テルアビブ(AFP時事)
米長官「死傷者多過ぎる」と苦言 ガザ停戦決議後も攻撃続行―イスラエル
「イスラエルには自衛の権利があるが、身を滅ぼすことにつながるやり方ではいけない」。ベーアボック独外相はイスラエルを訪れた26日の声明で、ガザでの軍事作戦に苦言を呈した。ショルツ独首相も17日、「ラファの150万人もの命が脅かされることはあり得ない」と、ラファ侵攻への反対姿勢を明確にした。
イスラエルと後ろ盾の米国との溝が深まる中、ドイツだけがイスラエル擁護で突出するのを回避したい思惑もありそうだ。独誌シュピーゲルは、ベーアボック氏のイスラエル訪問が従来のようには歓迎されなかったと指摘し、「亀裂が走っている」と伝えた。
ただ、ベーアボック氏はイスラエルに寄り添う姿勢もこれまで通り誇示する。イスラム組織ハマスによるイスラエル襲撃は、テロの連鎖を引き起こすことが狙いだと主張。その上で、イスラエルが強硬姿勢を取り続ければ「私たちもろとも、(ハマスの描いた)テロのシナリオに沈んでしまう」と自制を求めた。
ドイツは、昨年10月のハマスの襲撃以来、イスラエル軍のガザ侵攻は自衛に当たるとの見解を堅持してきた。ナチス・ドイツによるユダヤ人迫害の歴史的な負い目から、「イスラエルの安全に特別な責任を負う」と標ぼうしているためだ。
しかし、ガザでは民間人の犠牲が膨れ上がり、人道支援も停滞。イスラエルに伴走するドイツに対しては、中米ニカラグアが国際司法裁判所(ICJ)に「イスラエルの虐殺に加担している」と提訴するなど、国際社会からの風当たりが強まっている。
米紙ワシントン・ポスト電子版は29日、バイデン政権がパレスチナ自治区ガザ地区でイスラム組織ハマスと戦闘を続けるイスラエルに、25機のステルス戦闘機F35や2300発以上の爆弾の売却を承認していたと報じた。数年以上前に議会から同意を得ていた案件だとして議会に通知せず水面下で手続きを進めていたという。
ガザの人道危機を巡ってイスラエルとの関係がぎくしゃくしながらも、高性能戦闘機などの武器を着々と供与している実態が浮かび上がった。
同紙は、イスラエル軍が準備するガザ最南部ラファへの侵攻が5月まではないのではないかとする米政府関係者の見方も報じた。ガザ南部ハンユニスでの作戦が想定以上に長引いていることが理由だとしている。
同紙によると、バイデン政権は今月、約25億ドル(約3780億円)相当となる25機のF35や、MK84爆弾1800発以上、MK82爆弾500発以上の供与を承認した。
MK84爆弾は昨年10月末、イスラエル軍がガザ北部のジャバリヤ難民キャンプへの空爆で使用し、100人以上が死亡したとされる。(共同)
29日付けのワシントン・ポストは、バイデン政権が今月、イスラエルに対し最新鋭のステルス戦闘機、25機や2300発以上の爆弾の売却を承認した、と伝えました。去年10月末、100人以上が死亡した難民キャンプへの空爆で使われたとされる爆弾も含まれているということです。
これらの武器の売却については過去に議会で同意を得ていたため、新たに議会に通知をせずに水面下で手続きを進めていたとしています。
バイデン政権がイスラエルに対しガザ南部ラファでの地上作戦について自制を求める一方で、軍事支援を着々と行っているとの報道に、パレスチナ自治政府は声明で「道徳的矛盾だ」と批判しています。
【エルサレム=福島利之】イスラエルの地元紙「イスラエル・ハヨウム」(英字電子版)は、米大統領選で共和党の候補指名を確実にしたトランプ前大統領とのインタビューを報じた。トランプ氏はパレスチナ自治区ガザの戦闘でイスラエル支持を明確にした上で、イスラム主義組織ハマスの掃討作戦を「仕上げるべきだ」と述べ、早期実行を促した。
トランプ氏は昨年10月のハマスによるイスラエル奇襲について「バイデン(大統領)のせいだ。私が大統領なら決して攻撃されなかった」と主張した。イスラエル軍のガザ侵攻に関しては「私も全く同じ行動をとるだろう。そうしなければ正気を失っているか、バカだ」と語った。
イスラエルに対する国際社会の批判の高まりに懸念を示し、戦場の映像公開を「すべきではなかった。だから反発を招いた」と指摘した。一方、副大統領候補は「イスラエル支持者だ」と明言した。
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恐れ入りました
支持率20%台の無能首相に対してまともなカウンターのできるイスラエル人がいること自体は朗報ですが、消えてもまたのノコノコ出てくるのがあのネタニヤフという男です(笑)
これはイスラエルの議会制度自体が要因なのでしょう
一院制、定数120の比例代表制
過去5年で5度の解散総選挙
建国以来単独で過半数を占める第一党はないそうで、リクードの場合主張の近い極右泡沫党と組むしかない
たかがネタニヤフ、されどネタニヤフというディストピア、、、
万博のムダ金に比べれば、パレスティナ・ガザ地区への支援など、微々たるもの、万博と違い、ガザ地区を支援しても、資材の値上がりは招きません。
屁理屈つけて、パレスティナ支援に反対する*でなし(自粛)どもが、イスラエル参加予定の万博に反対するのは見たことありません。
いつも以上の至難滅裂すみません。