日本維新の会と自民党の推薦で2021年の兵庫県知事選に当選した斎藤元彦前知事。
斎藤氏はそのパワハラとおねだり疑惑を西播磨県民局長に告発されたのに対して、公益通報者保護制度に反して同県民局長を3か月の停職処分にするなど違法行為を重ねた結果、知事不信任決議案が維新も含めて全会一致で可決されるという、日本の地方自治の歴史上はじめての事態となりました。
もともと、維新の会は斎藤知事の生みの親で疑惑を追及する百条委員会の設置にも反対しましたし、県民局長が百条委員会に出席して証言する直前の7月には維新所属の県議会議員が
「吊るし上げてやる」
などと脅すという蛮行を重ね、その結果、県民局長は証言直前に自死を選ばれました。
結果として、斎藤知事は自動失職となり11月に県知事選が行われることになりましたが、斎藤知事が出直し選挙と称してまた立候補する構えなのも驚きですし、維新の会が性懲りもなく独自の候補者擁立を模索しているのには言語道断です。
「やめるしかない」の間違い。
【#維新に殺される】日本維新の会推薦で当選した兵庫県の斎藤元彦知事のパワハラを見聞きした職員はアンケートに回答した4500人中4割!斎藤知事のもとで2人が自死している。この事件は第2の森友事件だ。
これも公益通報者保護法違反でまた違法。
【#維新に騙されるな】斎藤元彦兵庫県知事を推薦した産みの親で、百条委員会の設置に反対し、元県民局長を脅して死に追いやった日本維新の会が、形勢不利とみて急に辞職勧告や不信任決議賛成と言い出した(呆)。
兵庫県ではこの県民局長の前には4月に総務課長も自死されています。
実は、維新の吉村洋文府知事と斎藤知事でゴリ押ししてクラウドファンディングで費用を集めて開催するとした阪神タイガースとオリックスバファローズの優勝パレードについて、兵庫県の金融機関からクラウドファンディングに協力した分をそっくりそのまま兵庫県が補助金で補う、という背任疑惑があるのですが、亡くなった総務課長はこの優勝パレードの担当だったのです。
維新と斎藤知事のせいで県職員が次々と亡くなられる事態になっているのに、いけしゃあしゃあと県知事選で自分だけ「出直し」をしようという斎藤元彦氏と維新の会の神経はどうなっているのでしょうか。
【#維新に殺される】パワハラ斎藤知事と吉村府知事の最大のスキャンダル、疑惑の阪神・オリックス優勝パレード担当総務課長の自死を斎藤知事自身が3か月の隠蔽後やっと認める。吉村・斎藤両知事は辞職せよ。
【#維新クオリティ】日本維新の会推薦で当選した斎藤元彦兵庫県知事が初めて涙を流した理由は元職員の死を悼んでではなく、自分に辞職を求めてきた「自民と維新のことを考えて」。維新はサイコパス政党だ。
そして、斎藤知事が自動失職か県議会解散かどちらを選ぶのか注目されていた9月下旬に、斎藤知事はテレビに出まくりました。
まさに自分の去就を餌にテレビ出演を勝ち取ったわけですが、斎藤氏はどの番組でもそのどちらを選ぶかは明言しないで餌を撒き続けました。
そして、どの番組でも自分には県知事としての実績があると言いまくり
『選挙時に掲げさせていただいた公約が全体で173項目ございます。そのうち一定達成、着手した状況は171項目、98・8%という形になります。多くの公約や掲げたことは達成なり着手してきて、一つずつ公約は進捗、進んでいると考えています。』
と実績アピールをしたのですが、そもそも公約達成と公約に着手は全然違いますよ?
それを一緒こたにして、あわせて98・8%と自慢するのが、まさに数字の操作が得意な維新ならではです。
パワハラ疑惑で二人の県職員を自死させた斎藤元彦兵庫県知事が失職と出直し選挙への出馬を表明した日、日本維新の会創設者の橋下徹氏が大阪高裁の名誉毀損判決でまた敗訴。「飴と鞭でマスコミをDVして服従させた」
おまけに冒頭にリンクしたファクトチェックによると、斎藤知事の公約数は137項目だったそうでそれを言い間違えたのか173項目だと言い張り、さらにそのうち171項目は着手または一定達成したというのですから、嘘がバレバレではないですか。
137項目中171項目なんて、着手するのも無理!(笑)。
それにしても、県議会全会一致で自分への不信任案が可決されたあとにテレビに出まくって選挙活動をするとは、どれだけ太い神経なんでしょう。
しかも中身が大嘘とは。
【#維新に殺される】日本維新の会推薦で当選した斎藤元彦兵庫県知事のパワハラ事件。自死した元県民局長に維新県議2人が「つるし上げる」と圧力。吉村洋文大阪府知事は「政治家本人が判断すること」と他人事。
さて、そんな鉄面皮の斎藤知事への不信任案可決が確実になっていた2024年9月、日本維新の会の創設者である橋下徹氏や松井一郎氏が突然、斎藤知事には実績・業績があると言い出したんです。
今思えば斎藤知事に選挙運動を促していたわけですね。
例えば橋下氏は9月11日の関西テレビ「旬感LIVE とれたてっ!」に出演して
「やってきたことはいろいろある。まったく今、評価されてないでしょ。腹の中で『俺、こんだけやってるやんか』というのは絶対あると思う」
「あえて名前を出させてもらうけど、元明石市長の泉さんね。泉さんが『斎藤さんが何にもやっていない』と言いまくってるんですよ。ちょっと、待てと。言わさせてもらえれば、私立の高校を無償化したりとか、知事報酬をカットしたり、天下り団体を改革したりとか、県立大学の無償化もやって、泉さんが自分で『やってる、やってる』というけど、彼がやっていることの方が困難で、規模の大きなことをやってます。僕はそう評価しています』
と斎藤知事には実績があるから、マスコミは
「功績も伝えてあげるべき」
と言い出したんですよ。
橋下氏は泉房穂氏と司法研修所同期らしいんですが、自分と維新のアキレス腱である大阪万博を泉氏が批判してから特に泉氏を目の敵にしています。
でも、兵庫県知事と明石市長で、県知事の方が規模の大きい仕事するの、当たり前やろう(-_-;)。
私立の高校無償化は吉村大阪府知事の公約であって、斎藤知事は公約にもしていない。いい加減なことばかり言う#橋下徹をテレビに出すな。
日本維新の会の推薦で当選した斎藤元彦兵庫県知事のパワハラ・おねだり疑惑にネコ馬場代表や吉村府知事は沈黙。創設者の橋下徹氏は「パワハラも今出ている疑惑が真実であっても組織的には人事異動のレベル」と弁護。
兵庫県議会で斎藤元彦知事への不信任決議案が全員一致で可決。日本維新の会創設者の橋下徹氏が「やめるやめないは権利なんで、別に自分で決めればいいんですよ。知事なんですから」「議会解散でええんちゃう」(呆)
橋下氏とともに大阪維新の会と日本維新の会を創設した松井一郎氏は大阪府知事時代には斎藤氏の上司で、2021年の兵庫県知事選では同じく斎藤氏の上司だった吉村洋文府知事とともに斎藤氏を維新の知事候補にした張本人です。
だからなのでしょう、松井氏は斎藤知事の業績について
「斎藤知事は自身の報酬カットなどは最初にやってきた。政策について、すべて完璧に出来上がってはいないが、9割以上着手してきたのは事実なんです」
と強弁し
「斎藤知事が反省して出直すって言うんなら、日本維新の会も自民党と一緒に、もう1度応援してあげたらいいんじゃないかと思う」
とまで言ってます。
何度も言うけど公約に着手と公約を実行・実現したのとは全く違いますよ。着手しただけなら自慢にもならないでしょう。
それなのに公約に9割以上着手したから業績がある、だから斎藤知事のやってきた違法行為は度外視して県知事選に出馬したらいいし、維新と自民で応援したれって、松井一郎氏は相変わらずどういう感覚・発想なのか理解しがたいです。
橋下氏に加えて松井一郎氏もコメンテーターになっている関西民放が悲惨。
橋下徹氏と維新の会を創設した松井一郎氏が兵庫県の斎藤元彦知事に辞職して、また出直し選挙に出るように勧める(呆)。しかも維新の会はその選挙でぶれずに斎藤知事を支えろと言う橋下氏と松井氏は日本政界のガンだ
さらに、斎藤氏の元上司で阪神・オリックスの優勝パレードは先導してやった吉村洋文大阪維新の会代表・大阪府知事は、9月26日に斎藤氏から電話がかかってきて辞職を勧めたというのですが、やはり
「斎藤知事には改革の実績も意欲もある。ただ、告発者捜し、告発者つぶしは権力者である知事の権利執行として間違っている。そこは認めて謝罪すべきだと思う」
というのです。
ところが地元の神戸新聞によると、例えば橋下氏が触れている斎藤知事が注力する「若者・Z世代支援」の柱に掲げたのは、県立大(本部・神戸市西区)と県立芸術文化観光専門職大(豊岡市)で県民の授業料を段階的に無償化するという話なのですが、2023年春に県内の高校を卒業した人のうち県立大に進学したのはたった1・8%だというのです。
そこで県議会の複数会派はより広く学生が恩恵を受けられるように「奨学金返済支援の拡充などに予算を充てるべきだ」と指摘しているとのこと。
確かに2%未満の高校生しか恩恵がないのに、これが橋下氏らが称賛する「若者・Z世代支援の柱」だとは何をかいわんやです。
この人もいずれコメンテーターになるのかと思うと、絶対東京で骨を埋めたいわたくし。
【#維新クオリティー】初めて公認首長の市長選挙で敗北した維新の会が慌ててパワハラ・おねだり疑惑の斎藤元彦兵庫県知事について辞職勧告に言及。百条委員会の設置にも反対していたくせに【#維新に騙されるな】
また、斎藤知事は維新らしく行財政改革を重視して、連日のテレビ出演などでは
「県の貯金が100億円を超えた」
と公約の達成をアピールしたそうなんです。
確かに兵庫県の貯金にあたる財政調整基金は、就任前の2020年度末は33億円だったが、23年度末には約127億円に達していますが、これも神戸新聞によれば
『だが県財政課はその要因について「企業業績が好調で県税収入が増えた影響が大きい」と分析。
行革で捻出したのではなく、黒字分94億円を積み立てた結果と説明する。』
というのですから、嘘をついて自分の業績を大きく見せるのだけは維新ならではの巧みさです。
また、前知事の井戸さんが一番評判を落としたのが県知事公用車をセンチュリーにすることにこだわったことだったのですが、確かに斎藤知事は知事公用車の高級車「センチュリー」のリースを解約してワンボックス車へ変更したので、7年間で約830万円の経費削減につなげたそうなんですが、そんなん金額的に滅茶苦茶小さい話でしょう。
斎藤知事が違法疑惑の行為をしまくって前倒しになった県知事選は10数億円かかるわけですから。
万一、こんな斎藤氏が出なおせたら世も末、兵庫県民の恥です。
本日、失職を選択し、
— 元兵庫県知事 さいとう元彦 (@motohikosaitoH) September 26, 2024
出直すことを決めました。
県政の現状、私の責任です。
改めて、心からお詫びします。
でも、やはり改革を止めたくない。
組織もなく、自分一人からの挑戦になります。厳しい道のりですが、しっかり歩んでいきたいです。
編集後記
パワハラやおねだりや公益通報者保護法違反などの違法行為をして、それで人が死んでいたら、業績なんてあってもなくても関係ないじゃないですか。
二度と政治家をする資格はないわけです。
それなのに斎藤知事に実績・功績があると言いまくる斎藤氏自身や橋下・松井・吉村氏ら維新の感覚って異常ですよ。
ちなみに、衆院選が前倒しになって一番困っているのは維新でしょう。
それだけは石破総理の「業績」と言えます。
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2024.09.11
橋下徹氏 斎藤兵庫県知事の功績も「伝えてあげるべき」泉房穂元明石市長より「困難で規模の大きいことやってる」
橋下徹元大阪府知事が11日、カンテレ「旬感LIVE とれたてっ!」に出演。パワハラ疑惑などに問われている斎藤元彦兵庫県知事について、「功績も伝えてあげるべき」と話した。
10日に記者団に対応した斎藤知事は5日に出席した産業メッセで県民から声をかけられたことを問いかけられ「激励の声かけですね『頑張れ』と。批判を受けることはあまりない状況」と応じた。
それを受け、橋下氏は「斎藤知事に思うこと」を聞かれると、パネルに「もっと感情を出してもいいのでは?」と記述。「今のインタビューを聞いても、批判の声があまりなかったとおっしゃってたのは、かなり意固地になっているなと。県庁に批判の声はたくさんあるのに、出掛けていった場所で、『批判の声はない、頑張れという声をいただいている』というのは、かなり意地になっている」と斎藤知事の精神状況をおもんぱかった。
続けて「理由は、推測ですけど、斎藤さんね、僕は辞めるべきだと思うけど、やってきたことはいろいろある。まったく今、評価されてないでしょ。腹の中で『俺、こんだけやってるやんか』というのは絶対あると思う」と推測。「あえて名前を出させてもらうけど、元明石市長の泉さんね。泉さんが『斎藤さんが何にもやっていない』と言いまくってるんですよ。ちょっと、待てと。言わさせてもらえれば、私立の高校を無償化したりとか、知事報酬をカットしたり、天下り団体を改革したりとか、県立大学の無償化もやって、泉さんが自分で『やってる、やってる』というけど、彼がやっていることの方が困難で、規模の大きなことをやってます。僕はそう評価しています」と泉房穂氏の言説を否定しつつ、斎藤知事の功績面を述べた。
さらに「ダメなものはダメ。でもやっていることも伝えてあげなきゃいけないなと思う。おねだりについても、たぶん斎藤さんは腹の中で、『いや、みんな知事、市長やってるやん』と。松井(前大阪府知事)さんもどんどんテレビに出て、もらってるって言ってる。パワハラの部分も今の時代はダメなんですよ。でも国会議員、みんないまだにそういうことやっているだろうと。俺は霞が関の総務省官僚時代に、みんな、パワハラと思わずにやっていたという思いがあるから。思考をアップデートしなきゃいけないんですよ。でもそこを感情で1回出したらいいと」と語った。
その上で「(感情を)出した上で、そうだよね、ここは評価できるよね。でもやっぱりダメなところはダメだよねっていう議論にならないと、全否定になっているから、殻に閉じこもっていますよ」と同情をのぞかせた。
重ねて、「全国から100%自分の存在から人格を全否定されたら、人間、誰しも防御反応になってしまいますよ」と話した橋下氏は「誰か話を聞いてあげる人はいないんですか。腹割って話そうよと。吉村さんが電話したみたいですけど、あれは維新の代表として『もう辞めたら』って言ったみたいですけど、維新の立場を離れて、1回休憩がてらに話をしようよと言ってあげてもいいのかなと思う」と吉村洋文大阪府知事に斎藤知事の話を聞いてあげてもらえないかとリクエスト。
「完全に意地になっている。法的に問題ない、適切だと、自分を正当化している。道義的責任あるのなんて、分かってますよ。だって、亡くなってんですから」と「道義的責任がなにかは分からない」と突っぱねた斎藤知事の内心を推察した。
松井一郎氏、斎藤知事の出直し選「厳しい」も、県政改革は評価「出直すなら応援してあげても…」
兵庫県庁で記者会見する斎藤元彦兵庫県知事は高校生からのエールの手紙に目をうるませた(撮影・松浦隆司)
日本維新の会前代表の松井一郎元大阪府知事(60)が26日、読売テレビの情報番組「かんさい情報ネットten.」に出演。斎藤元彦兵庫県知事(46)が会見で自動失職し出直し選挙に出馬する意向を表明したことについて言及した。
斎藤知事が出直し選挙に出馬して、当選できるかという点に関しては「僕はやっぱり厳しいと思いますよ」と率直に述べた。
もともと、斎藤知事は、松井氏が大阪府知事時代の部下という関係性で、松井氏は3年前の出馬当時を振り返った。
ともに、大阪府の行政改革へ取り組んだ経緯から、斎藤知事の「自身のふるさと兵庫県でも改革をしていきたい」との思いに理解を示し、応援を決めたという。兵庫県を改革したいなら「まずはお金が大事だ」と言ったといい、県民へのサービス拡充には財源の確保が必要だと伝えていた。
これを受け、県政に向かい合った斎藤氏に対し、松井氏は「斎藤知事は自身の報酬カットなどは最初にやってきた。政策について、すべて完璧に出来上がってはいないが、9割以上着手してきたのは事実なんです」と強調した。
その上で、松井氏は「斎藤知事が反省して出直すって言うんなら、日本維新の会も自民党と一緒に、もう1度応援してあげたらいいんじゃないかと思う」との私見も口にした。
兵庫県議会から不信任決議を突きつけられた斎藤元彦知事が失職し、出直し知事選に立候補する意向を固めたことを受けて、日本維新の会の吉村洋文共同代表(大阪府知事)は26日、斎藤氏から電話があり、吉村氏から、パワハラを含む疑惑で、内部告発者を捜そうとした点については謝罪すべきだと伝えたことを明らかにした。報道陣の取材に答えた。
斎藤氏から26日午前中に電話がかかってきたといい、吉村氏は「斎藤知事には改革の実績も意欲もある。ただ、告発者捜し、告発者つぶしは権力者である知事の権利執行として間違っている。そこは認めて謝罪すべきだと思う」との考えを伝えたという。斎藤氏がどう答えたかは、明らかにしなかった。
維新は2021年の兵庫県知事選で、自民党とともに斎藤氏を推薦した。出直し知事選で斎藤氏を公認・推薦するかや、独自候補を擁立するかについて、吉村氏は「記者会見での斎藤知事の説明を待ちたい」と述べ、明確にしなかった。
吉村氏は7日に斎藤氏と電話し、自ら辞職して県民の信を問うべきだという考え方を伝えていた。進退については、斎藤氏自らが判断することだとの認識を示していた。【藤河匠】
斎藤知事の「改革」、内実は? 肝いり3事業を検証 TVでは実績アピールしたが…
兵庫県議会から全会一致で不信任を突き付けられて以降、斎藤元彦知事はテレビ番組などで就任3年の実績をアピールし、「改革に取り組んできた」と主張している。知事が強調する県立大無償化事業や外郭団体の改革、県庁舎再整備計画の撤回をはじめとした行財政改革について、現状と課題を整理した。(金 慶順、大島光貴、岩崎昂志)
■県立大無償化、受益者は県内高卒の2%程度
斎藤知事が注力する「若者・Z世代支援」。その柱に掲げるのは、県立大(本部・神戸市西区)と県立芸術文化観光専門職大(豊岡市)で県民の授業料を段階的に無償化する事業だ。2024年度は学部4年などが対象で、26年度までに大学院も含めた全学年に広げる方針を示している。
県によると、23年春に県内の高校を卒業した人のうち県立大に進学したのは757人(1・8%)。24年春も794人で、議会の複数会派はより広く学生が恩恵を受けられるように「奨学金返済支援の拡充などに予算を充てるべきだ」と指摘している。
24年度の事業費は5億2千万円。県は最終的に年間23億円まで膨らむと試算している。ただ事業費は年度ごとに県議会で審議されることもあり、県政の空転が続けば、事業の持続性は見通せない。
議会や県民、有識者への事前説明やヒアリングが不十分だったため「政策決定過程が不透明」とする批判も根強い。
■行財政改革、「貯金100億円超」は税収増の影響
斎藤知事は就任以降、行財政改革を重視。連日のテレビ出演などでは「県の貯金が100億円を超えた」と公約の達成をアピールしている。
県の貯金にあたる財政調整基金は、就任前の2020年度末は33億円だったが、23年度末には約127億円に達した。だが県財政課はその要因について「企業業績が好調で県税収入が増えた影響が大きい」と分析。行革で捻出したのではなく、黒字分94億円を積み立てた結果と説明する。
一方、知事公用車の高級車「センチュリー」の解約とワンボックス車への変更では7年間で約830万円の経費削減につなげた。
県議会の不信任可決を受け、知事が議会解散に踏み切れば県議選に約16億円かかる。
■外郭団体見直し、前知事派排除狙いとの指摘も
民間の積極的な活用を掲げる斎藤知事は、外郭団体の改革実績も強調する。
最近は、県職員OBの外郭団体への再就職について「65歳以上の天下りを制限した」と積極的にアピールしている。県の内規では65歳での退職を定めるが、斎藤知事の就任前は慣例的に延長されていた。2022年度に運用を厳格化し、在籍するOBを約60人削減した。
しかし、ある外郭団体の職員は「前知事派の排除が狙いだった」とし、県庁内の亀裂に拍車がかかったと明かす。
外郭団体が指定管理を担っていた県立施設への民間参入は一部始まったものの、存廃議論は8月の県議会特別委員会で「単に団体数を減らすことを目的とすべきではない」と注文が付くなど議論は停滞している。
「斎藤知事は本気で再選を見据えている」…「失職」を選んだ理由 会見でアピールした「公約99%達成」のウソ
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【写真をみる】“お土産”を「俺がもらっていく」と堂々お持ち帰り 高級ガニを手に満面の笑みを見せる“パワハラ疑惑”の斎藤知事
会見に現れた斎藤知事は、開口一番、こう言い放った。
斎藤知事:結論から言いますと、今回の不信任決議案を受けて議会の解散はせず、30日付で失職をする。そして次期知事選において出直し選挙に臨ませていただくことを決めましたので、その旨をご説明させていただきたいと思います。
斎藤知事についてデイリー新潮は、これまで何度も報じてきた。事の経緯を簡単に振り返ってみよう。
斎藤知事に関する7項目にわたる疑惑を告発した文書が報道機関などに送付されたのは、今年3月12日のことだった。文書を入手した斎藤知事は「徹底的に調べてくれ」と副知事らに文書作成者の特定を命じる。作成者が西播磨県民局長であることが判明すると、彼のパソコン等を押収。斎藤知事は同27日の会見で「業務時間中に嘘八百含めて文書を作って流した行為は公務員として失格」と発言したが、まだ文書の内容については精査されていなかった。
これが告発文書問題のスタートであり、斎藤知事の初動の失敗だった。5月7日、元県民局長の文書を公益通報としては扱わず、停職3カ月の懲戒処分が下される。6月13日、兵庫県議会は文書にあった7項目の真偽を明らかにするため百条委員会の設置を決定。しかし、7月7日、文書を作成した元県民局長が死去。さらに、同25日、文書で告発された阪神・オリックス優勝パレードの担当課長も、激務によりうつ病を発症し療養中だったものの、4月に亡くなっていたことが判明した。いずれも自殺と見られている。8月30日、百条委員会で斎藤知事の証人尋問が行われるも、本人はパワハラ等を認めることはなかった。そこで9月19日に県議会で不信任決議案が可決されたのである。不信任決議から1週間を経て、斎藤知事が導き出した答えは“失職”だった。
とある県職員は突き放すように言う。
すでに知事選に突入
「知事は会見で『解散する気は最初からなかった』と言っていましたが、それは違うと思います。本音では自分の任期を3年で終わらせようとした県議会に恨み骨髄でしょうから、議会解散と迷っていたと思います。しかし、それをすると100人ほどにもなる立候補者の声が全て、斎藤県政の批判になりかねない。しかたなく解散を諦め、失職を選んだのでしょう。辞職でなく失職を選んだのは、出直し選挙で当選した場合の任期が、残り1年ではなく4年になるから。コスパがいいからですよ」
あくまでも当選すれば、の話である。
「そのため不信任決議の翌日から関西ローカルのテレビに出まくり、これまでの実績をアピールした。すでに斎藤知事は次期選挙戦に突入していたのです。失職を26日の会見で発表したのもそう。本当は19日の不信任決議から10日以内に県議会を解散し、辞職の発表をすればいいのです。失職ならそのまま会見をせずにフェードアウトしても、自動的に30日に決まる。しかし、そうしなかったのは、記者クラブからの要請もあったそうですが、知事再選を見据えて会見を開きたかったらです。原稿も見ない淀みない喋りも、ずいぶん練習したのでしょう」
会見は29日がギリギリの日程だった。ところが――。
「28日は土曜日で29日は日曜日。会見を行うには県職員を使わねばなりませんから、土日に会見を開くと、またパワハラだの言われかねない。27日の金曜日がギリギリの日程でした。ところが、その日は自民党総裁選があるから、斎藤知事が会見を開いても注目されることはない。そこで前日の26日の木曜日、それも午後3時からと、ワイドショーでも取り上げやすい時間帯を選んだのです」
事実、26日の失職会見でも、冒頭のセリフの後は自己アピールだった。
斎藤知事:まず自らの給与・退職金をそれぞれカットいたしまして、批判の大きかった公用車センチュリーのリースを大幅に見直させていただいた……。
「給与3割減、退職金5割減は、たしかに実績に数えていいと思います。公用車のセンチュリーをアルファードに変更したのも、コストカットになっています。ただし、この車に乗って県内の施設に出張した際、エントランスの20メートルほど手前で車を降りて歩かされたことに激怒していたわけです」
他にも、県立大学の無償化、県の貯金が30年ぶりに100億円を超えたことなども改革の成果として挙げていた。
「地元紙も報じていますが、県立大の無償化については、昨年春に県内の高校を卒業した人のうち県立大に進学したのは757人で、わずか1・8%です。受益者があまりに限定的と議会でも批判されていました。また、県の財政調整基金が130億円になったことは事実ですが、それは企業の業績が好調で税収が増えたから。斎藤知事の行政改革で成し得たものではないと担当部長も認めています」
そもそも斎藤知事は7月30日の会見で、こう自慢していた。
98・8%!
斎藤知事:選挙時に掲げさせていただいた公約が全体で173項目ございます。そのうち一定達成、着手した状況は171項目、98・8%という形になります。多くの公約や掲げたことは達成なり着手してきて、一つずつ公約は進捗、進んでいると考えています。
公約の98・8%を達成したというのだ。
「知事は達成・着手した公約が171項目と言っていますが、手をつけただけの公約も少なくないようです。しかも、これらの公約は、以前は知事の公式サイトに掲載されていたのですが、今は削除されているのですから確認のしようがない。しかし、それを確認した機関がありました」
一般社団法人セーファーインターネット協会が設立したインターネット上の誤情報・偽情報の対策を行なう日本ファクトチェックセンターである。同センターがインターネットアーカイブを用いて斎藤知事の公約を確認すると、その数は斎藤知事が発言した173項目はなく137項目だった。137項目しかない公約のうち、どうやったら171項目も着手できるのだろう。
「そもそも3年前の知事選の際、彼は6項目しか公約を掲げていませんでした。それがあまりにも公約数が多くなったので、斎藤知事もわからなくなったんじゃないですかね。一説には、知事選の対抗馬だった前副知事の金沢和夫候補の公約をパクったなんて声もあるほど。それで98・8%なんてよく言えたものだと思います」
斎藤知事は失職を発表した26日、自身のXにこうポストした。
《本日、失職を選択し、/出直すことを決めました。/県政の現状、私の責任です。/改めて、心からお詫びします。/でも、やはり改革を止めたくない。/組織もなく、自分一人からの挑戦になります。厳しい道のりですが、しっかり歩んでいきたいです。》
これに“いいね”が15万件もついている(28日現在)。斎藤知事を応援する声も少なくない。知事選の対抗馬が乱立すれば、知名度のある斎藤知事が有利なんて声も出始めている。
「この1週間の猛アピールが効いているようです。しかし、10月3日には百条委員会の理事会が開催され、次の委員会での証人について話し合われるそうです。11月に行われる知事選までに、新たな疑惑が出てくるかもしれません」
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まあ、日本語は正しく・・
着手→着手する計画を立てる予定だった
おねだり→たかり
怪しいサイト(維新とか統一教会とか自民とか)に気をつけよう。
「膏薬」どころか、付けるクスリもありませんね…
どちらもすでに、病膏肓に入ったかと…