試合後、健闘をたたえ合うオーストラリアのリサ・デヴァンナ選手と宮間あや選手。
いよいよ、女子ワールドカップ・カナダ大会決勝が明日2015年7月6日午前8時(日本時間)に迫ってきました。
決勝の相手は、前回アメリカ大会と同じ、最強アメリカ!
日本は前回大会のような歓喜を見せてくれるのでしょうか!
さて、日本が勝つたびに、私が探し求めるのが日本のキャプテン宮間あや選手の背番号8です。
宮間選手の、敗者を称え、寄り添う姿がいつも美しく、そのたたずまいが本当に素晴らしいからです。
冒頭の写真は今大会でオーストラリアに準々決勝で辛勝したあとの、オーストラリアのエースストライカー、リサ・デヴァンナ選手と宮間選手の姿です。
実に清々しいと思いませんか?
二人の笑顔が本当に素敵!
実は、前回アメリカ大会の決勝でも、素晴らしいシーンがありました。
決勝の相手は今回と同じくアメリカ。
日本はアメリカとの戦績が23敗3引き分け。なんとランキング1位のアメリカにただの1回も勝ったことがありませんでした。
日本は粘りに粘り、PK戦に持ち込み、勝利しました!
PK戦、なでしこ4人目のキッカーは弱冠20歳のセンターバック、熊谷紗希。熊谷のシュートが相手GKソロの指先を越えてゴール左上に突き刺さった瞬間、日本女子スポーツの歴史に新たな1ページが刻まれた。
PK戦、抜群の読みと存在感で日本ゴール前に立ちはだかったGK海堀の下に駆け寄るなでしこの選手たち。正面から飛びついているのは川澄。後ろからも続々、選手やスタッフたちが向かって来ているのが見える。
PK戦に敗れ呆然とするアメリカのGKホープ・ソロ選手。“世界一のGK”との呼び声も高かったアメリカの守護神は「何か大きな力が日本を味方していたと感じた」「勝ちたかったけれど、他のチームが優勝するなら日本が良かった」とコメントを残した。
23敗で全く歯が立たなかった相手に、ワールドカップの決勝という大舞台でPK戦の末に勝って初優勝したんですよ!
普通なら、チームメイトと抱き合って喜ぶのが当たり前!
その時、宮間選手背番号8がどうしていたか、まず何をしたか、ご覧ください。
何度見ても涙が出るのですが、敗者を敬い、讃える宮間選手の姿は、まさに心の王者と呼びたくなります。
実は、PK戦で敗れたアメリカのゴールキーパーのソロ選手がテレビで、この時の宮間選手のことを語っている映像がありますのでご覧ください。
「試合が終わった時、アヤはまず私たちのところに健闘を称えに来たの。
あの歓喜の輪に入らずによ。
アメリカのチームに敬意を表するために。
だって、彼女は私たちがどれだけ悔しい思いをしているかわかっているから。
彼女達の国がとてもリスペクトする心を持っていることがよくわかるわ。」
「アヤ、あなたは日本で初めてのワールドカップを勝ち取ったのよ。
わたしたちはいいから早くお祝いしなさいよって感じ」
宮間選手のあり方は、翌年2012年のロンドンオリンピックでも変わりませんでした。
写真は、準決勝のフランス戦で猛攻をしのいでいるところ!
背番号8は宮間!
なんと、日本はこの試合で後半だけで27本のシュートを浴びながらも辛くも勝利。
日本選手は涙を流して喜びあいました。
その時、宮間選手は。
芝生に座り込み呆然としているフランスのカミル・アビリー選手を見つけた背番号8が静かに歩み寄る。
2人はロサンゼルス・ソルというチームで共にプレーした仲間。
楽な距離と姿勢で静かに寄り添う。
最後はまるで「なぜ、あなたはそんなに優しいの?明日の試合もあるのだからそんなに気を遣わなくていのよ」
と逆に言われているかのようだ。
フランスとの準決勝を2-1で制した直後、宮間選手は芝生に座り込み呆然としているフランスのカミル・アビリー選手に歩み寄り、そっと慰めました。
NBCニュースの記者は
「試合後に双方が握手やハグで互いに健闘をたたえることはあっても、相手側の選手を慰めるシーンはめったにみることはできない。宮間選手は真のスポーツマンシップを見せてくれた」
と、感動と共に報じたものでした。
これが私の尊敬する宮間あやという人です。
彼女がいるから、勝っても負けてもなでしこジャパンの試合は楽しみです。
彼女を日本人の誉れ、だなんて言ってほしくないな。
ちゃちな「凄い日本人」論で語ってほしくない。
彼女個人が素晴らしい人。大きい人なのだから。
準々決勝のイングランド戦でPKを決めたとたんに、まず、リザーブの選手のところに駆け寄ったのも印象的だった。
さきほどのアメリカのGKソロ選手と。
ロンドンオリンピック決勝でアメリカに敗れ、泣くあや選手。抱きかかえるのは日本のエース大儀見選手。負けて泣くときもあります!
明日は勝って笑って!!
参照記事
【世界が絶賛】なでしこジャパン、宮間あやのエピソード集
[サッカー女子W杯/決勝:日本vs.アメリカ] なでしこジャパン、不屈の笑顔で咲かせた大輪の花。
こうやってまとめていても涙が出そうになる。
日本人として、ではなく、人として素晴らしい。
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追記
なでしこジャパンの思い出というと、ワールドカップ・アメリカ大会で優勝した後の、ツイッター事件も忘れられません。
決勝のPKで、4番目に蹴って勝負を決めたなでしこジャパンの熊谷選手が、日本に帰ってすぐに合コンに行ったときの様子を参加男子にツイッターで「実況放送」されてしまったのです。そこに佐々木監督の批判めいたことまで書いてあったという話。
これに対する佐々木監督の謝罪会見がまた素晴らしかった。
「私の指導不足に尽きます。関係各位に深くおわび申し上げます。世界で戦ってきたなでしこへの注目度の変化に熊谷だけじゃなく、選手、私もしかり、対応できていなかった。もっと選手に徹底して、ことづけておかないといけなかった」
「16歳から熊谷と一緒に活動しているけど、書かれたことについては一切信用していない。熊谷を全面的に信頼しています」
なでしこジャパンは選手も監督もすばらしい。
女子サッカーというと、原発事故直後、なでしこのことばかり取り上げていたのを思い出す。わたしは、女子サッカーなんて興味ないの!日本が滅亡するかもしれない瀬戸際に、なに放送してんのよU+203C
重要問題隠しに、利用したのですね。その功績としての、国民栄誉賞でしょう。
あと、スポーツ界の、上意下達体質もイヤ。次の東京オリンピックでも、またなにか大事なことを隠蔽するんだろうな。はや、憂鬱...。
全試合観るほどの熱烈なサッカーファンでは有りませんので、ニュースで見る時々の言動や佇まいを拝見し、「この人は人間的にカッコいい!」と胸キュンしておりました。
rayさんが取り上げてくださって嬉しかったです。