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コロナ第6波の2022年1月1日から2月19日までの死者数が513人で、絶対数でも東京(256人)の倍以上、人口比で言うと全国の2・4倍になってしまっています。
その理由は、橋下府政以来14年間の医療・保健・福祉破壊と吉村・松井維新の失政に決まっています。
ところが、吉村府知事と松井市長はなんとか自分たちの維新政治のせいにしたくて言い訳をしまくってきました。
まず、2020年12月からのコロナ第3波で大阪がやはり最悪の死者数になった時には、大阪の高齢化率(人口の中での65歳以上の方の割合)が高いといったんですよ。
お年寄りがたくさん亡くなっているが、大阪府は高齢者の方の割合が多いから結果として死亡率も高いんだと。
最後の産経新聞の画像の右側の死亡率は、これから増える数字ですので、全くあてになりません。
ところが、コロナが始まる前の2019年について、内閣府「令和2年版高齢社会白書」によると、全国の高齢化率は28・4%。
その中で大阪は27・6%で全国47都道府県で41位、若い方から7番目とむしろ高齢化率は低いんですよ。
これでは全国で最悪の死者数をたたき出した理由にはなりません。維新、やぶ蛇!(笑)。
ちなみにこのように大阪府の高齢化率は高くないことは、私は2021年1月15日の記事で早々と書いて、この言い訳はつぶしておきました(笑)。
こちらは『総務省統計局「人口推計」2020』より、都道府県別高齢化率ランキング
新型コロナ死者全国最悪の大阪で、吉村府知事が決して言わない秘密。「重症」認定の前に死んだ人が8割!現在のコロナ療養者6254名のうち、入院できている人はわずか1095名、入院調整中がなんと1436名!
さて、2022年2月19日の維新応援団番組、読売テレビ「あさパラS」という関西ローカルの番組で、なぜ大阪ではコロナ死者が多いかということが取り上げられました。
番組では、大阪と東京の感染者数などを比較し、2月18日の新規感染者は大阪が1万1505人で東京が1万6129人なのに対して、重症者数は大阪265人、東京80人。
第6波の今年1月からの死者数は東京の229人に対して、大阪は全国最多の484人となっているけど、これどうしたんやという話になりました。
そこに吉村府知事が出演している方がどうしたんや、という話で、テレビに出てる場合かという話なんですが。
吉村府知事は大阪維新の失態を取り繕うために、また無い知恵を絞って言い訳を言うために出演したんでしょう。
客観的な数字を見たら、大阪市民でも何かおかしいと気づくと維新もあせっている証拠です。
さて、どんな新しい珍理論を吉村府知事が持ち出したかというと
「高齢者と若い世代の生活圏が非常に近いんじゃないかとおっしゃる方もいらっしゃいます。
職場もそうだし、生活もそうだし。もともと大阪って狭い所に高齢者の施設もたくさんありますし。
大阪市内だけでも1000カ所の居住系の高齢者の施設があったりして。非常に生活圏が近い。
だから若い人に広がると高齢者にも広がりやすいというのはあると思う」
いや、全然意味わかんないんですけど?!
パフォーマンスはもうええ!性格が良くなる注射を打ってもらえ!
高齢者と若い世代の生活圏が近いとか言い出しましたけど、吉村府知事は客観的なデータもないようなことを持ち出すことで、視聴者を煙に巻いて誤魔化そうとしているわけです。
でも、私は上の記事でもう1年前以上にこの言い訳も潰しています。
「また、吉村府知事は大阪では若者と高齢者の同居が多いというのも言い訳に使うのですが、もちろんこれも嘘で、三世代同居の世帯数割合は全国平均が5・1%、大阪はその半分以下の2・5%にすぎません(全国で下から4番目。最低の東京でも2・1%)。
これでは、大阪では若者から老人へのコロナが移りやすくて死にやすい、なんてことが言えるわけがないのです。」
また、吉村府知事は
「もともと大阪って狭い所に高齢者の施設もたくさんありますし。」
と言っていますが、東京都は面積2194平方キロメートルに対して高齢者施設数は1009、これに対して大阪府は面積1899平方キロメートルに対して高齢者施設数は541しかありませんから、高齢者施設数密度は東京の半分です。
ほら、また嘘だった!
手間かけさせるなよ!!(笑)
この吉村府知事の大嘘に対して、この読売テレビの番組で日ごろから、吉村さんイケメン!大好き!!と言いまくっている吉本興業のベテラン女芸人でMCのハイヒール・リンゴも
「おじいちゃん、おばあちゃんが近くに住んでるっていう人も多いし、東京の場合はちょっと働きに出てて田舎があってという方が多いかもしれない。
その辺の違いが出てきてるんじゃないかということですよね」
吉村も吉本もイメージで騙るな!データで語れ!
大阪維新のコロナ失政を真正面から扱ったことで話題になった2022年2月12日の報道特集では、沖縄では高齢者の重症化を防ぐ独自の取り組みが行われています。100万人あたりの死者数は8.8人(2月11日までの10日間)と、大阪府の半分以下に抑えることができていることが比較対象として挙げられました。
もちろん、沖縄は高齢化率は全国で一番低いのですが、他方、「おじい、おばあ」という高齢者との「距離が近い」ことでも知られていますよね。
番組では沖縄県が
「コロナは軽いが持病が悪化する恐れがある高齢者を積極的に入院させています。そして、高齢者の重症化を防ぐために保健所ではなく専門医が、入院するかどうかの判断をしているのが特徴です。」
ということが取り上げられていました。
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他方、松井市長の大阪市では高齢者施設の医者や看護師が入院の必要があると考えても、医者と看護師がそこにいるなら118番するなという通知を消防局が2月5日に出してしまっています。
また、吉村府知事は病床不足だからということで、「呼吸困難、肺炎の所見、酸素飽和度93~96%」という中等症Ⅰの感染者を原則として入院させないことに決めました。
他方で、鳴り物入りの1000床の軽・中等症感染者用の大規模医療・療養センターは、原則40歳未満の人しか入れないことにしたので、開設2週間以上たっても3人しか利用者がいなかったんですよ。
これだけ医療破壊を進め、高齢者を大事にしていなかったら、そりゃ死にますよ。
これでは、大阪でコロナ死者が激増するのは無理ないと思いませんか?
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【#維新に殺される】大阪府のコロナ死者が累計で再び東京を抜いて日本最悪に。大阪市消防局は高齢者の症状が悪化しても119番しないように高齢者用施設に指示。これが橋下・松井・吉村の維新の会が招いた地獄だ。
【#維新に殺される】国の基準では入院が認められる中等症1のコロナ患者を、病床ひっ迫を招いた吉村大阪府知事が入院させないように通達。「呼吸困難 肺炎の所見 酸素飽和度93~96%」の患者が入院できない。
なんかこんなバッタもんまで出現してるらしいwwww
そして、2月20日のまん延防止措置延長に当たっての、吉村府知事の高齢者を守ると称する対策が
バッタもんに任せた方がええやろ、これ(呆)。
次にご紹介するように同じ読売テレビが吉村府知事が2月18日に
「高齢者を守るという観点が非常に重要になってくると思う」
と述べたという報道を垂れ流しているんですが、いや、吉村はん、それが全然できてないやんとなぜ大阪人らしく突っ込まなのか。
ハイヒールモモコだけが悪いんじゃなくて、吉本芸人全体とつるんだ関西の放送局の維新びいきが過ぎるんですよ。
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大阪がコロナ死者数全国最多の理由は 吉村知事が一つの見方示す
読売テレビ「あさパラS」が19日、新型コロナウイルスの感染拡大を取り上げ、大阪は新規感染者数で東京を下回ることが多いにも関わらず、第6波の今年1月からの死者数が全国最多であることを疑問視。生出演した吉村洋文知事は、専門家にも明確な理由がわかっていないとしながらも、一つの説を紹介した。
番組では、大阪と東京の感染者数などを比較。18日の新規感染者は大阪が1万1505人で東京が1万6129人。重症者数は大阪265人、東京80人。第6波の今年1月からの死者数は東京の229人に対して、大阪は全国最多の484人となっていると報じた。
元厚労省官僚で神戸学院大学教授・中野雅至氏は「高齢化率も同居率も目立った差はないと思う。医療水準も差があるわけない。にも関わらず、なぜこんな484人と多くなるのか。吉村知事がおっしゃったように、高齢者に自粛を呼びかけるのは正しいと思う。(まん延防止等重点措置の)延長も正しいと思うが、その背後にある政策のバックボーンというか、何でこんなに違いが出てくるのか」と首をひねった。
吉村知事は「我々も専門家に聞いてるが、明確にこれが理由だというのは専門家すらもわからないというのが現実、ただ現場で見ていると、明らかに高齢者の方が重症化し、お亡くなりになっている」と説明。
続けて「高齢者と若い世代の生活圏が非常に近いんじゃないかとおっしゃる方もいらっしゃいます。職場もそうだし、生活もそうだし。もともと大阪って狭い所に高齢者の施設もたくさんありますし。大阪市内だけでも1000カ所の居住系の高齢者の施設があったりして。非常に生活圏が近い。だから若い人に広がると高齢者にも広がりやすいというのはあると思う」と、一つの見方を示した。
4日にコロナ感染が判明し、この日が3週間ぶりの番組復帰となったMCのハイヒール・リンゴも「おじいちゃん、おばあちゃんが近くに住んでるっていう人も多いし、東京の場合はちょっと働きに出てて田舎があってという方が多いかもしれない。その辺の違いが出てきてるんじゃないかということですよね」と、うなずいていた。
大阪府もまん延防止を延長要請 高齢者を守る対策に注力
大阪府は2月18日、新型コロナへの対策本部会議を開催。「まん延防止等重点措置」(以下:まん防)の延長が決定したことを受け、「高齢者の命を守る」ことに重点を置いた内容が府民への要請に加えられた。
府の医療提供体制は、軽症中等症病床使?率が84・5%、重症病床使?率が40・2%とひっ迫。なかでも死亡者は平均年齢が79歳で、97・1%が60代以上の高齢者となっていることから、今回の延長に伴って高齢者を守る施策を強化し、府民へも協力が要請されることになった。
主な内容は、高齢者施設に対する2月末までのワクチン接種や、「高齢者施設などクラスター重点往診チーム」の設置、施設への抗原定性検査キットの配布など。また府民へも、高齢者と同居する家族への外出自粛、高齢者施設での面会自粛などが呼びかけられる。
会議終了後には、「高齢者を守る対策を強化することが必要。ぜひご協力をお願いいたします」と話した吉村洋文知事。まん防延長は3月6日まで。
取材・文・写真/岡田由佳子
■大阪で増加の背景になにが?
コロナで亡くなった人が人口100万人あたりで換算すると21.7人と全国で最も多い大阪(2月11日までの10日間)。背景に何があるのでしょうか。知事に聞くと・・・
金平茂紀キャスター:
「オミクロン株の強力な感染力を踏まえて、一番懸念されるのが死者の増加だと思う。高齢者の間にクラスターが出て、もともと疾患を持ってた人たちが亡くなるというようなことだけでは説明できないような要素があるではないか」
大阪府 吉村洋文知事:
「超高齢の方、重い疾患をお持ちの方に感染が広がってしまっていると、ここを何とか防いでいかなければならないと思っています。重症病床、まだ今入る余裕がありますけれども、ここに非常にただひっ迫はしています。ここがあぶれる状況を何とか防いで、非常に感染が広がっている中で、さらにまだリスクは高まる可能性があるというふうに非常に強い危機感を持っています」
■コロナ禍でも進められた病床削減
国は地域医療構想という政策で、高齢化社会でかさむ医療費抑制などのため、公立や公的病院の病床削減を進めてきました。日本病院会の会長はこの政策がコロナ禍でも進められていることを批判しました。
日本病院会 相澤孝夫会長:
「ベッドを減らしていくのをいま進めるのは、もう全くおかしな話だと思っていますし、もう愚策というか、どうしようもない発想だと言うしかないと思います」
膳場貴子キャスター:
「一度減らした病床をコロナの感染拡大に合わせて短期間で増やすというのは可能なのでしょうか」
日本病院会 相澤孝夫会長:
「どうしてもそこには働く方が必要になるんですね。特に看護師の数は絶対必要になりますし医師の数も足りなくなる。最低でも3週間くらいは時間がかかってしまう。タイムリーには作れない」
病床の削減については、2021年11月大阪府議会でも議論されました。
日本共産党 石川たえ大阪府議:
「コロナ患者を診ることのできる急性期病床を229床も減らした、これは紛れもない事実です。一旦立ち止まって病床削減はやめるべきではなかったのでしょうか」
大阪府 吉村洋文知事:
「2025年には後期高齢者は最大の数になります。高齢化に伴う医療需要の変化というのは目前に迫っています。地域医療構想を引き続き推進していく必要があると思っています」
その一方、“第4波”とデルタ株の“第5波”で病床が逼迫したことをうけ、大阪では2021年秋、コロナ患者の療養施設として、およそ84億円をかけ「大阪コロナ大規模医療・療養センター」を設置。原則40歳未満の軽症者などを対象に1月末から運用を開始しました。ところが11日までに入所したのは2人だけにとどまっています。「大阪コロナ大規模医療・療養センター」は、高齢者の受け皿としての活用に向けてもようやく準備が始まるといます。
■「命が救えない」保健所が足りない現状
さらにこんな声も上がっています。大阪府の職員で作る労働組合の執行委員長は、保健所の少なさが問題だと訴えます。
大阪府職労 小松康則執行委員長:
「20年前は61か所で大阪府内に保健所があったのが、今18か所3分の1以下に減っている。本当に救わなくてはいけない命が救えないというか、やりきれないという声なんかもたくさん寄せられてきています」
厚労省「地域保健・健康増進事業報告」によれば、保健所などに常勤する保健師の数を人口10万人あたりで換算すると大阪府は全国で3番目に少ないということです。特におよそ270万人をかかえる大阪市には保健所がひとつしかありません。
現役の保健師はオミクロン株の感染が爆発的に増えた今が一番厳しいと話します。
大阪の現役保健師:
「どこもキツキツで大変。保健所に応援に来てくださっている職員の方も大変。人は増えていないと言わざるを得ないし、もう全然足りないと言わざるを得ない。平日は夜中、もう午前様、休日になるとやっぱり朝方までもうずっとこの2年の間、波ごとに時間外労働は長くなっていっている」
現場の危機感を当初から訴えつづけてきたと保健師たちは話します。
大阪の現役保健師:
「介護が必要な方とか、障害のある方とかで、見守りが必要という方については、行き場がないというのは、状況としては今までとなんら変わりない。弱者の方にしわ寄せがいっていると思います」
■死者数が大阪の半分以下 沖縄の取り組み
一方で、沖縄では高齢者の重症化を防ぐ独自の取り組みが行われています。100万人あたりの死者数は8.8人(2月11日までの10日間)と、大阪府の半分以下に抑えることができています。なぜなのでしょうか。
大阪などで高齢者が入院できないことが問題となっています。沖縄では、コロナは軽いが持病が悪化する恐れがある高齢者を積極的に入院させています。そして、高齢者の重症化を防ぐために保健所ではなく専門医が、入院するかどうかの判断をしているのが特徴です。
県立中部病院 感染症内科 横山周平医師:
「沖縄県のコロナ対策本部に各病院の救急の医療部長が常にいて、『この人は入院、この人は自宅療養で大丈夫だろう』とかなり高いレベルでトリアージ(=優先度の選択)が行われています。医療の現場を県の中枢も理解しているのが沖縄県の特徴だと思います」
■高齢者施設で感染者 初動体制は?
男性の入所者28人全員が新型コロナに感染した沖縄県内の高齢者施設。こうした施設で感染が確認されると24時間以内に医師が赴き、入所者や職員全員にPCR検査を行います。
早めの投薬などにつなげることで、重症者を出さないようにするためです。
その結果、この施設では中等症で入院した入所者が4人いましたが、1人も重症化せず、全員が回復しました。
さらに、医療従事者と施設や県の職員らでメッセージアプリのグループを作り、24時間体制で医師らに相談できる仕組みが確立しています。
県立中部病院 総合内科 幸喜 翔 医師:
「最初にLINEのグループを作ります。実際に動く医師や、感染管理の看護師がすぐにアドバイスできる体制を整えています。」
限られた医療資源を、重症化リスクの高い高齢者に優先して集中させる沖縄独自の診療体制について、現場の医師は、「治療が必要な人を受診につなげ、地域全体の病院機能を維持するのが目的です」と語っています。
(報道特集2月12日放送より抜粋・編集)
2022.02.18 18:12 読売テレビ
大阪府内で現在、自宅療養している人は約13万人と、かつてない規模に増えている。
公共交通機関を使うことができず、病院への移動手段に困る患者の搬送などを担うのが「民間救急」だ。救急救命士の資格を持つ消防職員のOBが立ち上げたこちらの民間救急。メンバーの多くは他の仕事と兼務していて、ボランティアで行っている。自治体がサポートしきれない、緊急性の高くないケースで患者を搬送する。
NPO法人PASの角俊孝さん「行政が入りにくいグレーゾーン、すぐに決断してすぐにやれないことが数多くある。すぐに動ける団体を作って行いたい」
陽性が判明し、自宅療養していた36歳の女性は重症化リスクがあるため、病院で中和抗体薬を打つことになったが、車をもっておらず、移動の手段がなかった。
水野クリニックの水野宅郎さん「(来るのが)遅くて、もう(中和抗体薬を)投与できる期間が過ぎちゃう人も多いので、とにかく回転して、早い段階で打っている。何人か待っている人がいるので、じゃんじゃん迎えに行ってもらってる」
感染の急拡大により、救急搬送が困難になる事例も発生していて、大阪市消防局では搬送に48時間18分かかったケースも。
厳しい状況が続く医療現場。重症化リスクのある自宅療養者を、速やかな治療につなげる体制が求められている。
2022年2月13日(日)
シリーズ 維新の会 その実像は
大阪で何をやってきたか
府民の願いとかけ離れ
大阪の維新府・市政は住民の願いにこたえた政治をしてきたのでしょうか。いま焦点になっている問題にてらして考えてみましょう。
「大阪都」構想
2度否決されても固執
![]() (写真)大阪市存続が決まり喜び合う市民キャンペーン「残そう、大阪」の有志=2020年11月1日、大阪市中央区 |
大阪市をなくす「大阪都」構想は2015年5月、20年11月の2度の住民投票で否決されました。大阪市を存続させ、政令市がもつ権限と財源をいかす道を市民は選択しました。ところが、維新はあくまで大阪市つぶしに執念をみせ続けています。
維新は2回目の住民投票で否決されるや、今度は議会の多数できめられる条例で大阪市の権限と財源の骨抜きを図りました。「住民投票こそ最高の民主主義」といっていたことがうそのようです。
吉村洋文知事は「大阪維新の会としては『大阪都』構想は掲げつづける」(1月1日放送の民放テレビ番組)と表明し続けています。大阪市の権限も財源も「都(府)」に吸い上げ、「1人の指揮官(知事)」のもとで、好き放題のことができる体制をつくる。維新の会の党是である「大阪都」構想を掲げ続ける姿は、同党の強権的・独裁的な性格をよくあらわしています。
地方分権に真っ向から逆行
![]() |
小西禎一さん(元大阪府副知事)の話 「大阪都」構想は、維新の一丁目一番地。この旗印は降ろせないでしょう。それ以外に党内を結束させる旗印がない。
権限を「都(府)」に移せばいいという発想は、すべて国に権限を移せばいいということに行き着きます。中央集権がうまくいかなくなったから、地方のことは地方に任せたほうがいいということになったのに、この地方分権の流れに真っ向から逆行します。
大阪府と大阪市の「二重行政の解消」などといっていましたが、もともと「二重行政」などない。知事のいうことをきかない大阪市長がいるのは気に食わない、黙らせろ―ぐらいの発想です。維新は知事、大阪市長の「二つの権力は並び立たない」といっていたじゃないですか。権力はひとつでいい。そういう意味では強権的ですね。
維新は、何か高尚で体系的な理念を持つ政党だとは思わない方がいい。融通無碍(ゆうずうむげ)。選挙に勝つためには何でもやってきます。「共産党の政策だ」といって背を向けていた中学校給食も選挙に勝つためならやり、売り物にする政党ですから。
コロナ感染 全国最悪
急性期病床 20年度 229削減
新型コロナ感染をめぐり、テレビに頻繁に登場する吉村洋文知事(大阪維新の会代表)を見て、「吉村知事はよくやっている」と感じている人も多いことでしょう。
ではなぜ、感染者数も死者も大阪府は全国最多(人口比)で推移しているのでしょうか。そこには「維新が加速させる大阪パンデミック」(「日刊ゲンダイ」7日付)の実態があります。
大阪の維新府政は全面的な検査に背を向けつづけました。「医療崩壊を招く」という考えにとらわれ、逆に医療崩壊を招きました。
医療・保健体制の脆弱(ぜいじゃく)さも深刻な事態を招いています。
「僕がいまさら言うのもおかしいところですが、大阪府知事時代、大阪市長時代に徹底的な改革を断行し、有事の今、現場を疲弊させたところがあると思います。保健所、府立市民病院など」。元維新代表の橋下徹氏がツイッター(2020年4月)で「見直し」をお願いし、「何をいまさら」と波紋を呼びました。
日本共産党は検査の拡充とともに医療・保健所体制の抜本的な強化を要求してきました。維新は住吉市民病院を廃止するなど医療機関の統廃合を進め、コロナ患者治療の中心となる急性期病床を、国の「地域医療構想」における過剰病床だとして229床も削減。21年度も426病床を削減、502床を回復期病床に転換しようとしています。自民党府政時代に大幅に削減された保健所体制(大阪市はひとつ)を立て直そうとせず、保健師・職員は慢性的な過労状態に追い込まれ、電話相談に応じきれず、感染者の入力作業すら追い付かない状態になりました。「自宅療養」という名の自宅放置状態が多発し、十分な医療を受けられないまま自宅で死亡する事例が相次ぎました。
オミクロン株の感染急拡大は沖縄では米軍由来でした。米軍基地のない大阪府で感染が急拡大したのはなぜか。「大阪いらっしゃいキャンペーン」を延長し対象地域を近隣府県にまで拡大するなど「経済を回す」ことを優先したことが一因ではないかと指摘されています。
■大阪府は急性期病床を229床削減(2020年度)
高槻赤十字病院(高槻市) 45床
大阪府済生会富田林病院(富田林市) 40床
道仁会道仁病院(寝屋川市) 7床
淳康会堺近森病院(堺市) 12床
医真会八尾リハビリテーション病院(八尾市) 60床※
愛和会新世病院(枚方市) 16床※
敬任会南河内おか病院(河内長野市) 28床※
尽生会聖和病院(大阪市) 21床※
※は回復期病床に転換
カジノ頼みの「成長戦略」
会場の土壌対策790億円
![]() (写真)市議会開会日に7万10 28人分の署名を提出するカジノに反対する団体の人たち=10日、大阪市役所前 |
元気な大阪は府民の願いですが、維新府・市政はカジノ頼みの「成長戦略」に固執しています。
人の不幸のうえに成り立つのがカジノ。統合型リゾート(IR)の収益見込みの8割はカジノです。世論調査では常にカジノの大阪誘致に反対が多数を占めています。
維新は「いまどき1兆円も投資するところはありますか」とカジノ産業の投資による経済効果を強調し「カジノに税金は一切使わない」(松井一郎大阪市長)と言ってきました。カジノによるギャンブル依存症などマイナス効果に加え、ここへきて財政リスクが急浮上しています。会場予定地の人工島・夢洲(ゆめしま)の汚染土壌・液状化対策に約790億円かかると大阪市が発表しました。市負担です。万博跡地利用のためにさらに約790億円の土壌対策費がかかると試算しています。
人の不幸の量産のためにいくら注ぎ込むことになるかわかりません。日本共産党は、カジノ誘致ストップの共同を幅広くよびかけ。カジノ頼みではない大阪の成長を提案しています。
ターゲットは日本人
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桜田照雄さん(阪南大学教授)の話 IRは海外から投資と富裕層を呼び込むと宣伝されてきましたが、事業計画が明らかになって、大阪IRは日本人による日本人のための日本人のカジノだということがはっきりしました。
1兆800億円の投資というものの、米カジノ業者のMGMが出すのは2120億円。残りは日本の企業です。6400台ものゲーム機が24時間、365日稼働。ターゲットは日本人です。
会場の夢洲も問題です。もともとどんな有害物質が埋められているかわからず、軟弱な地盤。商業地として大きな施設を建てることなど想定されていなかった埋め立て地です。それを用途地域変更したこと自体がおかしい。土壌汚染・液状化対策にいくらかかるかわからない状況です。
こんな計画を維新が議会の議決だけで押し切っていいはずがありません。
「身を切る」改革
死票生む1人区 36に増
自公政治のもとで税金が庶民の生活に使われている実感が持てないなか、「増税ではなく、改革で財源を生み出す」という維新の主張は魅力的に聞こえます。しかし、維新のいう「身を切る改革」の実態はどうでしょうか。
維新の自慢のひとつは「退職金ゼロ」。松井氏は知事時代に「退職金をゼロにする」と打ち出しましたが、それ以上の給与値上げをし、知事の受け取りを差し引きプラスにしました。
維新のもうひとつの売り物は議員定数の削減です。府議会の定数を109から88に削減。さらに「人口当たりの議員数比で全国最小値を実現」するとして79に削減する案を2月議会に提案しようとしています。
この案だと1票の格差は現在の最大2・15倍から最大2・19倍に拡大し、多数の死票を生む1人区は現在の31(全53選挙区の58%)から36に増加します。
日本共産党府議団は、多様な民意を反映するため、総定数はいまのままにし、いくつかの選挙区を合区することで、1票の格差を最大1・95倍に縮小し、1人区を8(全31選挙区の26%)に減少させることを提案しています。
維新は「身を切る改革」を叫びながら政党助成金(税金)は受け取り続けています。日本維新の会の収入の実に約8割は政党助成金です。日本共産党は、支持しない政党にも強制的に寄付させられる政党助成金は「思想・信条の自由」「政党支持の自由」をうたう憲法に違反するとして受け取りを拒否。政党助成法廃止法案を参院に提出しました。
女性や多様な声 届きにくく
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石田法子さん(弁護士)の話 いまでも女性の議員は少なく、ジェンダーギャップ指数をみても、日本における女性の政治参加は世界的に遅れています。フランスのように、「パリテ(男女同数)法」で、国と地方のほぼすべての選挙で政党の候補者を男女同数と義務付けている国もあります。
遅れているうえに、大阪府議会の総定数を減らし、1人区を増やしていけば、女性はますます当選しづらくなります。死票も増えます。女性の声が議会に届きにくくなるだけではありません。多様な民意が議会に届きにくくなります。
働かない議員はいりませんが、多様な民意を反映し、ちゃんと働いてくれる議員は「無駄」などではありません。「税金の無駄を省く」というのであれば、もっとメスをいれるべきことがあるのではないですかね。
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事実に基づかないまるで説得力の無い「説」ですが、大阪の特殊性ってことになると妙に説得力がありますね。
かつて橋下が大阪府知事に就任した頃、大阪府の学テの成績が全国で最下位から二番目でしたが、橋下はそれを府の教育委員会の責任だってなじったんですね。
私、そりゃ大阪の特殊性だろって思いましたよ。だって大阪はひったくり件数ワーストワンって評判もありましたし、強制猥褻のノック知事ってのもありましたし。あ、そうそう、維新発祥の地であること自体が大阪の特殊性なんですから。