卵は殻が固くても中は柔らかい。
モスクワでこんな事件が起きて、それも事前にアメリカからテロ情報を貰っていながらテロを許してしまったのだからロシアの警察力がどれだけ落ち込んでいるのかが良く分かる。治安対策をやる余裕もロシアには残っていないのだ。しかもロシア側は犯人とウクライナとを結び付けようと必死だが恐らく失敗するだろう。アメリカがロシアにテロ情報を提供していた事実が既に世界中に公表されているし、その情報はインターネットを通じてロシア国民にも知らされているのだからロシア政府が強引にウクライナと結び付けても自己満足にしかならない。しかしロシアはウクライナだけでなくISも敵に回して戦争をしていた事を忘れていたとはねえ。しかしこんなところで敵討ちに遭うとは思っていなかっただろう。もっとも本当にISの仕業とは限らないのだがロシアにとってこれは「テロの嵐」の始まりになるかもしれない。これでモスクワが強化されれば他の場所が襲われる。サンクトペテルブルクかもしれない。仮にそうならなくても疑心暗鬼が生まれれば無茶な選挙で勝ったプーチン政権はウクライナとの戦争と国内のテロとの二つの戦争をやらなければならなくなる。「双頭の鷲」は二つの戦争との戦いで二つの頭をもがれる事になるだろう。もっともそれは来年になるかもしれないが。