3月3日はいわずと知れたひな祭り。
ここ山梨では、現在も旧暦の3月3日、つまり4月3日に桃の節句のお祝いをしますが・・・
信玄ミュージアムでは、今年も全国基準で本日からひな祭り開催です。
休館でとっても静かなひな祭りですが、展示期間は、山梨ルール適用で
4月上旬までは見られるように展示いたします。
旧堀田古城園では、今年も甲州ならではのひな人形を南の和室に飾りました。
中央でセンターに抜擢されたのが横沢雛の売り子さん。
横沢雛は、江戸時代の終わり頃から、現在の甲府、横沢通りエリアで作られたお雛さま。
『山梨の民俗』という本の中には、「みそっかすのように寂しい存在」とか、
「晴れやかな雛壇の中では、片隅に追いやられて泣きべそをかいているような風情」とか、
散々な言われようですが、
実際には、横沢雛のそんな「いばらないやさしさ」が人々の心をとらえ、親しまれたそうです。
お雛さまも、いわゆるお内裏さまとお雛さまに3人官女~
などにこだわらず、縁起の良い七福神なども一緒に作られたとか。
例えば、こちらはどなただと思いますか。
なんと洋装!かわいい帽子に、個性的なワンピース!
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聞いてびっくり!こちらは「弁財天」?はたまた「お多福」?
お顔を見ると、確かにほっぺがふっくら。愛嬌のあるお顔😊
どの女神さまに見立てられたのかは、残念ながらわかりませんが、
雛人形が、人々の幸福を願って作られたことがわかる好例です。
明治36年に中央線が開通すると、東京の浅草あたりの華やかな雛人形が
甲府でも手に入るようになり、横沢雛は徐々に姿を消していきます。
でも、種類もいろいろ。贈りものとしても好んで選ばれたそうで、それもうなずけます。
・・・
信玄ミュージアムに、横沢雛が準備万端整えられた旧堀田古城園も、いまだ臨時休館中。
一日も早く雨戸も開け放ち、かわいい横沢雛をみなさまにご覧いただきたいです。
風は強いですが、朝からひなたぼっこができるくらい暖かな陽気なんですから(ΦωΦ)
パトロールをさぼって、雨戸が引き出されて空いたポケットで休憩中。
近づいても気づかないほど深い眠り。
ポカポカ陽気のひだまりでぐっすりおやすみなさい。
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