今年4月の大型連休では、米沢を起点に、ぐるっと山形を一周しました。
林泉寺は、米沢で、一番に出かけたポイントでした。
本当は、ちょこっと境内を一周するつもりが、
受付のオジさまに誘われ、堂内と宝物館の見学をしています。
先ほどまで受付にいらした、件のオジさまは、ガイドさんに早替り!w
春日山・林泉寺、曹洞宗の由緒ある、お寺です。
明応5(1496)年、長尾景虎(ナガオ カゲトラ)、
後の上杉謙信公の祖父・長尾能景(ナガオ ヨシカゲ)が
長尾家の墓所として創建しました。
余談:恥ずかしながら、ここで、寺に山号がつくのは、
その昔、中国の寺が山に建てられたことにちなむと、初めて知った次第w
(ガイドさんに教えていただきました。感謝!)
もともとは、越後(新潟県・上越市)の春日山の麓に建てられていたものの、
長尾あらため、上杉家2代目・景勝公の米沢移封に伴い、
会津を経て、この地に移ってきたとか。
寺内には、謙信公、景勝(カゲカツ)公、鷹山(ヨウザン)公と、
上杉家、代々の殿様と直江兼続公の直筆の書など多数のお宝♫
さらに、境内に出れば、見事なお庭があり、
墓所には、直江兼続(ナオエ カネツグ)夫妻はじめ、
ゆかりの人々の墓が並びます。
こちらは曹洞宗のお寺ながら、謙信公は真言宗に宗派替えをしました。
よって、謙信公以後の墓は、米沢では「御廟」こと上杉家廟所にあり、
その脇に立つ法音寺が菩提寺となっているそうです。
でも、なぜか、奥方達の墓は、ここ林泉寺にあります。
景勝公夫人・菊姫(武田信玄娘)、9代鷹山公側室・お豊の方(鷹山公は上杉家の養子)に、
謙信公の姉君にして景勝公の母・綾夫人・・・と
ビッグネームだけでも、こんなに!
他にも、一族子女多数の墓所となっています。
なぜ、こんなに!?
受付のオジさまに伺うと、親切に教えてくださいました。
これは、なんでも、越後以来の習いなのだとか・・・
越後時代も、奥方の墓は、竹藪に囲まれた中に、
外から見えないよう建てられていたのだそうです。
してみると・・・
直江兼続公は、なぜ夫妻で並んで墓所があるのでしょう?
しかも、本堂には、お位牌が仲良く並んでいました。
大河ドラマ「天地人」では、妻夫木聡さん演じる直江公は、
しょっちゅう常盤貴子さんの妻・お船の前で涙していた印象が・・・w
つまり、それだけ夫婦仲が、よろしかった♥ということでしょうか。
墓所で気になったのは、武田信清公の墓所。
武田といえば、川中島の戦で、上杉家のライバルです。
その武田家も、信玄公亡き後滅亡の憂き目を見ることとなり・・・
信清公は、姉・菊姫を頼り、越後に逃れ、
結果、上杉家と共に米沢移り住み、没したとのだとか。
菊姫は、武田信玄4女にして、上杉藩初代・景勝公の夫人・・・。
どんな想いで姉弟は再会したのでしょうか・・・と、切なくなりました。
到着以来、今にも泣き出しそうな空が、
寺内の見学を終え、境内の見学を始める頃には、降り出し、
やがて本降りとなってしまいました。
旅は始まったばかり。
冷たい雨に、風邪でも引いたら大変と、慌てて車に戻りました。
墓前で亡き人に想いを馳せることが、十分にできなかったのが心残りでした。
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境内の案内などや伺ったお話を基にまとめましたが、
わたしの勘違いもあるかもしれません。
素人のことと、どうぞお許しくださいませ。