飛耳長目 「一灯照隅」「行雲流水」

「一隅を照らすもので 私はありたい」
「雲が行くが如く、水が流れる如く」

集中力を高める

2020年11月18日 14時44分41秒 | 教育論
学校では、授業中の子どもたちの姿勢や立ち居振る舞いを厳しく指導する。
授業中に背中が丸まっていたり、肘をついていたりすると教師から注意を受ける。
なぜ、このことが教育界では大切と考えられてきたのか。
リラックスして、無理のない楽な姿勢の方が物事に集中できるのではないかという考えさえある。
このきちんとした姿勢を保つことと集中力には科学的な関係があるのだろうか。

ある本に次のように書かれている。

集中力の源は前頭葉にあるという。
そして、それが思考や感情をコントロールする。
この力はウィルパワーと呼ばれている。
このウィルパワーを増やす方法についての実験がある。

次の三つの実験を行い、どの方法が一番ウィルパワーを強化するのか調べてみたのである。

一つ目のグループは、2週間、立っているときも、座っているときも、姿勢に気をつけて生活するように指示された。
二つ目のグループは、2週間、食べたものをすべて記録するように指示された。
三つ目のグループは、2週間、前向きな気持ちやポジティブな感情を保つように指示された。
このようにして2週間を過ごした。

そして、2週間後学生たちは再び研究室に集められ、コメディ番組が流れるテレビの横で、つまらない単純作業を黙々とこなすというテストを受ける。
この三つのグループの中で、ウィルパワーが強化されたのはどのグループだったのか。

最も成績がよかったのは、2週間、立っているときも、座っているときも、姿勢に気をつけて生活するように指示された一つ目のグループだったという。
日頃、無意識に行っている行為を「やらないようにする」ことは強い集中力必要するから、このような結果になる。

姿勢を保つという行為は、普段、なかなか意識しない行動である。
しかし、この2週間は姿勢に気をつけて生活するということで、無意識の行動が強く認識される。

猫背になったら胸をはり、肘をついているのに気づいたら背筋をのばし、足を組んでいる座っていたらすぐに座り直す。
文章にすれば簡単なことだが、実際にしてみると想像以上の集中力を必要とする。

無意識の行動に「はっ」と気づき、改めるという行動を繰り返せば繰り返すほどウィルパワーを鍛えることができる。

教育界では、長年の経験値から科学的な根拠は不明確であっても効果のある方法論が存在する。
それを古いやり方だ、子どもを型にはめてしまう恐れがあるということから安易にすててしまうことで間違った方向性をもってしまうことはないだろうか。

少なくとも、姿勢をただすことは、集中力を高めることにつながることをこの結果は物語っている。

saitani





人生の意味

2020年11月10日 14時59分12秒 | 人生論
竹内まりやの歌に「人生の扉」がある。
若い頃から何度となく聞いてきたが、その言葉の一つ一つが心にしみる。
これまで生きていく中で何度、扉をあけてきただろう。
その一つ一つは記憶の彼方ではっきりとは思い出せないことも多いけれど。

その歌詞の一部。

I say it's fun to be 20    私は、「20歳ってすべてが楽しい」と言った。
You say it's great to be 30  あなたは「素晴らしいのは30歳」と言った。
And they say it's lovely to be 40 そして、みんなは言う。自分のことを「愛おしい」と思うのは40歳。
But I feel it's nice to be 50  でも私は「50歳って素敵だ」と感じる。

I say it's fine to be 60      私が「元気な60歳になりたい」と言うと
You say it's alright to be 70   あなたは「70歳でも大丈夫」と言う。
And they say it's still good to be 80  みんな「80歳でもまだまだ楽しい」と言う。

But I'll maybe live over 90  私はたぶん90歳を過ぎても生きる。

I say it's sad to get weak   「歳をとって弱くなってゆくのは悲しい」と言うと
You say it's hard to get order あなたは「年を取ってゆくのは辛い」と言う。
And they say that life has no meaning みんな「人生には何の意味も無い」と言うけれど
But I still believe it's worth living  それでも「生きることは価値ある」と私は信じている。

saitani