飛耳長目 「一灯照隅」「行雲流水」「万里一空」「雲外蒼天」

「一隅を照らすもので 私はありたい」
「雲が行くが如く、水が流れる如く」

個性

2023年04月30日 13時30分00秒 | 教育論
だけど「個性的になれ」と言われても、具体的なイメージなんか全然わいてこない。
そうなれと言われている個性とうもののお手本が見つからない。
個性なんても、どこにあるのだろう。
当然君はそう思うだろう。
そして、ああきっとそれは「自分らしくなれ」ということだなと、君はなんとなく理解する。
「私らしく」「あなたらしく」と大人たちが言っている、その自分らしくというのが、つまり個性ということだなと。

たとえば、私は掃除が嫌いだから、皆が掃除をしていても私は掃除をしない。
だって、自分らしくないから。
あるいは、掃除をしないのは、もっと自分の好きな、自分らしい仕事があるはずだから。
そういう姿勢のことを自分らしいと言うのなら、それは自分勝手と完全に同じ事だね。
げんに、大人の社会はそんなふうになりつつある。
自分らしくなんて言いながら、自分が何を言っているのか理解していないからだ。
だから、君は自分らしくという言葉が出てきたら、注意して聞きましょう。
そうでないと、自分らしいこと、本当に好きなことをいつまでも探し続けて、大事な人生を棒に振ることになるかもしれないよ。

saitani
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自己肯定感をどう捉えるのか

2023年04月29日 23時07分46秒 | 人生論
敎育の世界ではよく「自己肯定感」を育てることが大事だと言われる・
授業においても、学級経営においてもこの自己肯定感の育成がすべての基本となっている。
しかし、この自己肯定感とは一体なんだろうと考えると、うまく表現できない。
どうしたら人間は自己肯定感をもつことができるのだろうか。

ある青年の言葉の中にその答えがあるように感じた。
引用する。

「真の自信はできる自分になったときでなく、何もできない自分を認めたとき生まれる。」
僕は自信を持つために、世間や人に認められるための努力をしました。
世間から認められる資格を取ろうとしたり、高価なブランドを持ったり、仕事で成功しようとしたり、またあるときは、良い人に見られたくて人の目を過度に気にして変な気遣いをしました。
他にも、自信持つために様々な努力を続けました。
しかし、その様な努力で得た自信は、一つの事で認められても、違う事で失敗したり、自分より上の人が現れるとすぐにぐらつきました。
それでもさらなる努力を続けたものの、どれだけうまくいっているときでも、平穏になると心がざわつき、さらに刺激を求め、もっともっという気持ちに駆り立てられました。
他にも問題は何もないのにどこか不安だったり、すぐに焦ったり、空しさが消えませんでした。

そんな際限なく続く空回りから僕が抜け出すきっかけになったのは、それまでの努力と真反対の方法でした。
それは、「ダメな自分を出しそれを人に認めてもらったこと」自分の中にそれまでなかった強い自信が生まれたのは、驚くことに「できる自分を人に認められた」ときではなく、「ダメだと思う自分を人に見せ、それらをすべて受け入れられた」ときでした。

自分の情けない姿や本音を出したら相手に嫌われると思っていましたが、そんな自分でも見捨てられず受け止められたとき、僕は自分の「存在そのものに自信」を持てる様になりました。

「人は今の自分のままでいいと、一旦今の自分を受容できたとき、始めて自分の存在を根底から肯定できるようになる。」

それまでの僕はできる自分でなければダメ、努力をやめたら自分はダメになると思い込んでいたために、ありのままの自分の存在を肯定できなくなっていました。

やればできると思える行動レベルの自信を「自己効力感」といいます。
自分の存在そのものを認められる自信を「自己肯定感」といいます。
「行動や結果への自信(自己効力感)をつける前に、存在そのものの自信(自己肯定感)をつける。」
この順番が肝であり、とても大切。

一旦、存在への自信(自己肯定感)を持った人は、困難に強く、人と比べないで自主的にコツコツ努力できるようになる。
結果をだすだけでは存在への自信(自己肯定感)は必ずしも育たない。

僕は自信をつけるための順番を間違えたばかりに空回りしていました。
これは子育てや部下の育成でも同じ。
行動や結果への自信(自己効力感)をつけさせようと焦る前に、存在そのもののを受け入れ、自信(自己肯定感)を育てられる人になる事で、相手は見違える様に変わる。

ただし、自分を認めている人でないと未熟な相手は認められない。
何かができる自分ではなく、何もできない自分を認められるか?
誰にも愛されたことがない人は、他人を愛することできない。

僕は幸運にも愛情と確かな知識のある人たちに出会え、ありのままの自分を認めてもらえたことで、世界中が敵になっても、自分は自分の味方だと思え、うまくいかないときの自分も、汚い自分も、どんな自分でも、いつも肯定できる様になっていきました。

そして、自分だけでなく人の中に眠る力も信じられる様になりました。

引用終わり。

あるがままを認め愛する。
何かができるから、すごい結果を出したから偉いのではない。
苦しい、不安の中、努力したその行為や自分そのものが意味があるのだ。
そう教えられた気がした。

saitani
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教室はまちがうところだ

2023年04月28日 12時19分33秒 | 学級経営
自分が若かった頃、教室に毎年掲示していた詩がある。

それは、次のような詩だ。

「教室はまちがうところだ」
      蒔田 晋時(まきた しんじ)

教室はまちがうところだ
みんなどしどし手を上げて
まちがった意見を 言おうじゃないか
まちがった答えを 言おうじゃないか

まちがうことをおそれちゃいけない
まちがったものをワラっちゃいけない
まちがった意見を まちがった答えを
ああじゃあないか こうじゃあないかと
みんなで出しあい 言い合うなかで
ほんとのものを見つけていくのだ
そうしてみんなで伸びていくのだ

いつも正しくまちがいのない
答えをしなくちゃならんと思って
そういうとこだと思っているから
まちがうことがこわくてこわくて
手も上げないで小さくなって
黙りこくって時間がすぎる

しかたがないから先生だけが
勝手にしやべって生徒はうわのそら
それじゃあちっとも伸びてはいけない

神様でさえまちがう世のなか
ましてこれから人間になろうと
している僕らがまちがったって
なにがおかしいあたりまえじゃないか

うつむきうつむき
そうっと上げた手 はじめて上げた手
先生がさした
どきりと胸が大きく鳴って
どぎっどきっと体が燃えて
立ったとたんに忘れてしまった
なんだかぼそぼそしゃべったけれども
なにを言ったかちんぷんかんぷん
私はことりと座ってしまった

体がすうっと涼しくなって
ああ言やあよかった こう言やあよかった
あとでいいこと浮かんでくるのに

それでいいのだいくどもいくども
おんなじことをくりかえすうちに
それからだんだんどきりがやんで
言いたいことが言えてくるのだ

はじめからうまいこと言えるはずないんだ
はじめから答えが当たるはずないんだ

なんどもなんども言ってるうちに
まちがううちに
言いたいことの半分くらいは
どうやらこうやら言えてくるのだ
そうしてたまには答えも当たる

まちがいだらけの僕らの教室
おそれちゃいけないワラッちゃいけない
安心して手を上げろ
安心してまがえや

まちがったってワラッたり
ばかにしたりおこったり
そんなものはおりゃあせん

まちがったって誰かがよ
なおしてくれるし教えてくれる
困ったときには先生が
ない知恵しぼって教えるで
そんな教室作ろうやあ

おまえへんだと言われたって
あんたちがうと言われたって
そう思うだからしょうがない
だれかがかりにもワラッたら
まちがうことがなぜわるい
まちがってることわかればよ
人が言おうが言うまいが
おらあ自分であらためる
わからなけりゃあそのかわり
誰が言おうとこずこうと
おらあ根性曲げねえだ

そんな教室作ろうやあ

間違うことの大切さをストレートに訴えかけてくる。
若かった頃は、今もそうだが、間違う子のために教室はあると思っていた。
優等生中心の授業はしないと心に決めて教材研究をした。
いつもの何倍もの時間がかかり、それでも満足いく授業は一回もできなかった。
教室の片隅で、「先生、自分はよくわからない」と口には出さないけれど、目で訴えかけてくる子がいた。
自分の不甲斐なさと、その子への申し訳なさで、本当に自分が情けなかった。
今は随分時間がたってしまったけれど、鮮明に思い出す教師の原点の風景。

間違いは挑戦者の勲章だ。
成功という山は、失敗という小石でできている。

子供が教室で間違ったり、バツをもらったときに教師がどのような声をかけるのか。
そこにその教師の哲学が表れる。

できれば、こんな声掛けをしたい。

・間違った人は、何もしない人より10倍賢くなるよ。
・その調子で間違いの山を作ろう。
・間違いは挑戦者の勲章だよ。
・今、間違えてよかったね。人生を決める大切なとき間違えなくて。
・間違いは人助けだよ。同じ間違いをしている人が必ずいます。
・今の間違いは正解へのヒントになるね。
・これで正解に一歩近づいたね。
・間違うということは、これは間違いだということが増えて、正解に近づいていくことです。
・バツは成長の宝物だよ。決して消してはいけないよ。
・正解かどうかが大事ではありません。自分で答えを出せたかどうかが大事なんです。
・分からないことが分かるということは素晴らしいことです。
・オリジナリティがあってとてもいい。
・間違いは成功のもとです。天才と言われている人ほど多くの失敗をしています。
・七転び八起き、何度間違えても、最後に起き上がることが素晴らしい。

初任者だった頃、「教室では、間違っていいんだよ。間違いの山の向こうに成長はやってくる」と何の力もなったかった自分が子どもたちに偉そうに言った記憶がある。
今考えれば、とても恥ずかしい。
できれば記憶から消してしまいたい。
子どもたちを成長させてあげる教育技術も教育哲学も何も持っていなかったのに。

家庭訪問であるお母さんと話していたときにこんなふうに言われた。
「始業式の日に、子供が帰ってくるなり、嬉しそうにこう言っていました。
 『おかあさん、今度の担任の先生は、間違っていいだよと言っていた。
  今年は、私、いろんなことに挑戦してみようかな。』
 あの子がそんなことを言うのは初めてでした。」

子どもたちの期待に応えるには、自分が教師として成長すること以外に方法ないと思ったできごとだった。

saitani




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道徳で使ってみたい発問

2023年04月27日 13時33分21秒 | 道徳科
道徳科の場合、発問で一つでねらいする価値に迫れるかどうかが決まる。
また、ある程度効果のある発問群はあって、他の題材でも活用できる。
例えば次のような発問。
とくに登場人物に特化した発問。

1 どの登場人物になってみたいですか。
2 どの登場人物が一番すごいと思いますか。
3 どの登場人物に一番共感しますか。
4 登場人物はこの先、どうすると思いますか。
5 もし、登場人物が他の人に出会ったら、同じように行動したと思いますか。
6 登場人物の思いが一番強くなったのはどの場面だと思いますか。
7 登場人物は何がきっかけでかわったと思いますか。

この答えの中に、発言者の日頃の価値観と表れる。
そして、現実的な世界での判断が迫られる。

saitani
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「怒る」ではない指導方法

2023年04月26日 13時41分41秒 | 学級経営
通常、教師も人間であり、忙しい。
忙しいと心の余裕もなく、問題行動があったときに強く怒って終わりにしてしまうことも多い。
しかし、それで解決にならない場合も多くある。

子供がしてはいけないことをする。
教師が怒る。
子供の問題行動が治る。
こんな風に考えるが、現実はうまくいかない。
子供はしてはいけないことの理由を理解していないことが多い。
また、そのことがいけないことだと思っていないことも多い。

では、怒らないで指導する方法が他にあるのか。
普段、多くの教師は無意識のうちにしている。
とくに学級経営の上手な教師は意図的にしていることだ。

①諭す
こんなふうにできたら、素敵だよ。
こんなふうに考えられたら、今より成長出来るよ。

②共感する
イライラするよね。
腹が立ったんだね。
あなたの気持ちはよくわかるよ。
先生も子供の頃、同じ経験がある。

③驚く
えっそんなことをしたんだ。
驚いたよ。
そんことを考えていたなんでびっくりだな。

④共に考える
どうすればよかっただんだろう。
今なら、いい考えがうかんぶんじゃない。

⑤教える
次はこうすればいいと思うよ。
この行動をとるとこんな風になるね。

⑥ほめる
我慢できたんだね。
そこでやめたのは素晴らしい。
友達にそう言えたのは立派だった。
正直に言えたことはいいことだよ。

⑦落ち込む
そんなことをしちゃうのか。
そうか。
先生も落ち込んじゃうな。

⑧こっそり呼ぶ
先生と作戦会議を開こう。
こんどこんなことがあるんだけど、どう思う。

年度当初に、教師が怒る基準に反した場合は、怒る必要がある。
でも、叱る時以外は、様々な方法で子どもたちに対処して、その子の心に響く対応をすることが大事だ。
saitani

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文学教材で最低限指導すべきこと

2023年04月25日 13時54分46秒 | 国語科
文学教材で最低限指導すべきことは何?と聞かれたらなんと答えるだろう。
自分なら次のように答える。

1 作品の設定(時・場所・人物)
2 事件ついて(要約)
3 視点人物が誰かを明確にする
4 表現方法(レトリック)の効果を確認する
5 中心人物の変化とその根拠を探す
6 主題(この作品を通して作者が伝えたかった作品の心)を考える

これはどのような手順で全員に自分なりの解釈をもたせるか。
それが教材研究、発問研究となる。

saitani
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一文は無文の師、他流勝つべきに非ず。昨日の我に、今日は勝つべし

2023年04月24日 08時02分16秒 | 教育論
柳生石舟斎の言葉で「一文(いちもん)は無文(むもん)の師、他流勝つべきに非ず。昨日の我に、今日は勝つべし」というものがある。

意味は次のように訳されている。
「自分がまだ知らない有益な一つの思想があったら、知っている人に謙虚に学びなさい。
 兵法をやっているからと言って自慢気に技を披露して相手を打ち負かすようなことをやってはならない。
 ただ、自分の成長のみを目的として、日々人格や品性を高めていきなさい。」

常に周りにいる人達から謙虚に学び、自分のしっていることをひけらかすようなことはしてはいけない。
このことは教師である我々も心しておかなければいけないことだ。
比較すべきはこれまでの自分自身であり、本当の敵とは自分の弱い心であることを言っている。
日々新たな気持で自分自身を更新していくことの大切を感じさせてくれる。

教育界には多くの教育技術が存在し、効果があるものもないものも混在する。
「正しい基本」が定められているわけではなく、その人が正しいとおもっていることが存在しているだけだ。
もし、唯一その根拠を示すなら、自分自身の経験則に基づく実感と子供の事実だけが拠り所となる。
どんな立派なスローガンを掲げても、授業で子どもたちが熱心に取り組まなかったり、一部の子だけが活躍し、全員が目標をめあてを達成できないのであればそれは優れた方法とは言わない。
最近の教育は、方法論が先にあり、子供の実態が置き去りにされている。
もっと、教育はシンプルに、子どもたちの向上的変容だけを求めるべきだと考える。

saitani
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こんなクラスがいいな

2023年04月23日 09時25分20秒 | 学級経営
新年度スタートして、学級経営が始まった。
この時期になると一応ルールも徹底され、落ち着いて授業に取り組める時期となる。
では、この1ヶ月子どもたちにどんなふうに学級のイメージを伝えてきただろうか。
シンプルだが、こんなことを伝えてきたのではないだろうか。

1 一生懸命にする
何でも一生懸命にする。
結果はあとからついてくる。
今を精一杯しよう。

2 話が聴ける
話は耳と心で聞きます。
話を聴けるクラスは、優しさであふれていますよ。

3 自律している
自分に厳しく。
学校は自分を成長させてくれる場所。

4 小さな優しさがある
友達に小さなやさしさを。
大丈夫?その一言がクラスを救う。

5 やるべきことをやる
宿題、提出物などやるべきことはやる。
大人になる階段を一歩一歩進んでいこう。

6 楽しむ気持ちがある
自分から楽しもうとする気持ちがないと楽しめない。
自分が主体的に楽しんで、クラスを盛り上げるのはあなた。

7 ルールを守る
学校のルール、社会のルールを守るべし。
そうすれば、信頼を獲得する。

8 一日一笑
笑顔があるだけで生活に充実感が出てくる。
友達と先生とたくさん笑おう。

9 あいさつができる
だれにでもできるあいさつを誰よりも全力でする。
成長間違いなし。

saitani
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リレー言葉

2023年04月22日 09時34分16秒 | 授業論
授業は子どもたちの発言によって進められる。
形態は様々あれど、この基本は変わらないだろう。
では、この子どもたちのこの発言を活発化して、深めていくにはどうしたらよいか。
何気なく使っている言葉を整理統合して、位置づけることも必要だろう。
子どもたちが発言の際に遣う言葉をこんな風に分類して掲示しても面白いと思う。

1 同じ
○○さんと同じで…

2 反対
○○さんに反対で…
○○さんとちょとちがって…

3 ふやす
○○につけくわえると…

4 まとめ
○○さんが言いたかったのは…
○○さんが言うのをまとめると…
ようするに…

5 質問
○○さんにききたいのですが…
みんなに聞きたいのですが…

saitani
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褒め方レパートリー

2023年04月21日 09時45分43秒 | 学級経営
年度始めに一番初めに大切なことは何か。
それは子どもたちの信頼関係を築くことだ。
人間は何を言われたかよりも、誰に言われたかのほうが重要になる。
この人に言われると素直に聞くが、この人の言うことは全く聞かない。
こんなことは学級の中ではよくある。
本当はいけないのだが。
それは二人の間に人間関係がきちんとできているかどうかが問題になる。

学級の中には、反抗的態度をとったり、素直に注意や指示を守らないことがいる。
黄金の3日間で、アドバルーンを潰したり、厳しく指導したりはするが、反発されることもある。
子どもたちは、担任の人となりをみている。
この先生は言っていることが一貫しているか。
差別や贔屓をしていないか。
誰にでも平等か。
そんなところを厳しく見て、特に言うことを聞かない子はとくに、担任への信頼度を判断する。
これを考えないと頭ごなしにルールばかりを押し付けると、反発される。
子供におもねることはしないが、迎合もしない。
しかし、一人ひとりを理解して、信頼をすることは大事だ。
私は、子供のことを信用はしていないが、信頼はしている。
このあたりも、担任にとっては大事なことだ。

信頼関係を構築し、人間関係を良好にするにはほめることが有効だ。
しかも、褒めるパターンも複数あったほうがよい。
そしてTPOによって使い分ける。

1 あなたのおかげで○○さんが〜
その子の言動が他の子に良い影響を与えた瞬間を逃さずキャッチして褒める。
その子が意識している、してないに関わらず。

2 呼び出し褒め
他の子にわかるようにやるかは状況による。
先生からの呼び出しが必ずしも悪いことではないという意識付けにもなる。

3 意識した?
その子と何らかの課題や目標を共有していて、それらをクリアできていた時につかう褒め方。
意識していると答えたら「よく、意識したね」意識していないと答えたら「意識しなくてもできるところまできたんだね」

4 褒め去り
まだ信頼関係が万全じゃない時や思春期系子供によく使う褒め方。
すれちがいざまに「良い発表だったよ」みたいな褒め言葉をかけて、相手の反応を見ずに去る。
子供は反応しなくてもいいし、逆に、「そんなことないし。」みたいな天の邪鬼ワードを発して照れ隠しすることもできない。

5 黒板に書いておく
その日にあった良いことを放課後に黒板に書いておいて、次の日の朝の会でそれを読む。
全員がじっくり読んで聴ける。
クラス全体に価値を広げたいときに有効。

6黙ってグータッチ・サムズアップ
互いに良かったことの価値を共有できている場合に使う褒め方。
あえて言葉を発しないことで、以心伝心感をより強く感じられる。

7 複数人褒め
複数人でよい言動があった場合、あえて一まとまりで呼んで褒めることで、チームとしての絆みないなものが生まれる。
その後、互いに声をかけあったりして言動が強化されることがある。

8 保護者に電話
保護者に電話をするときには、多くは問題行動があったとき。
この電話は保護者も子供もうれしいけど、先生と親はつながっていると潜在的意識を子供に密かに与えることもある。

9 その子にとっての当たり前を褒める
その子が当たり前にやっている価値ある行動をみんなの前で褒める。
ただし、高学年の女子の場合は注意が必要。
本人が嫌がる場合もあるし、他の女子からひいきと捉えられる可能性がある。
周りの子には、聞く価値のあることだが、当たり前が故にそんな価値に気づいていないその子に価値をメタ認知させることが主目的。

10 その子の伸びを褒める
他の子にとっては当たり前でも、その子にとっては価値ある言動をみんなの前でほめる。
その子も嬉しいけど、そういう子もいるんだ、その子なりに頑張っているんだということを他の子に気づかせることが主目的。

11 あなたにとっての普通は当たり前じゃない
その子の能力をその子自身に気づかせる褒め方

12 僕は嬉しい
これは信頼関係ができていればいるほど効果的。

saitani

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