飛耳長目 「一灯照隅」「行雲流水」

「一隅を照らすもので 私はありたい」
「雲が行くが如く、水が流れる如く」

指示は四つで1セット

2024年06月29日 05時00分44秒 | 学級経営
学級の子どもたちを動かすときに指示は必須である。
この指示が上手な教師とそうでない教師がいる。
当然、前者の学級は動きに無駄がなく、整然と動くことができる。
整然と動くことができるということは効率的に学習ができ、集中力も高まるということである。
さらにいえば特性をもった子どもたちも気が散ることなく、学習に参加できるようになる。

指示の出し方が上手な先生にはきちんとした法則がある。
その法則とは指示は四つで1セットにであること。
このことを意識できる教師は子どもたちを統率することができる。

例えば、特別教室への移動の場面。
「静かに廊下に並びます」
と指示しても静かに並ぶことができない。
この原因を法則に基づいて検証する。

指示の内容を四つに分ける。
①示すこと
②理解させること
③行動させること
④評価すること
これらがそろって初めて子どもたちが動ける指示となる。

①示すこと
「廊下に静かに並びます」
この「静かに」という部分をイメージ化する。
静かな状態とはどんな状態なのかを体感させる。
一度静かな状態を作る。
静寂を意識させる。
すかさずここで言う。
「この状態で廊下に並びます。」

②理解させること
これは趣旨説明の原則とも重なる。
なぜ静かに廊下に並ぶ必要があるのかを明確にする。
そして、そのことを理解させる。
「他のクラスが授業中である」
「早く並ぶためには静かにする必要がある」
「早く並べば、活動がたくさんできる」
など簡単な理由でよい。
担任が活動の趣旨を常に考え、指示の際に子どもたちに理解させることが必要だ。
その趣旨を子どもたちが集団として共有することも大事。

③行動させること
必ず行動までさせて教師が見届ける必要がある。
言っただけでやるようなら苦労なない。
一度練習をさせるくらいの余裕はほしい。

④評価すること
評価によって子どもを動かす感覚も教師には必要。
行動、実践させたあとには必ず評価をする。
こどもは褒めた通りに行動するようになる。
今の整列はどこがよかったのか、だれが素晴らしかったのかを言葉に出して評価する。
そして自分たちでしたあとに自己評価をさせることも有効である。

これらの四つのことが1セットとなって指示は効果的にその役割をはたす。

saitani




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