農作業の機械化が進み、農家の「さなぶり」の行事も衰退し、小麦餅を手づくりされるお家も少なくなりました。
最近は道の駅や、直売所でパック入りの小麦餅が販売されているので、手軽に買うこともできるのですが、今日は手づくりして、出来立てを味わってみたいという食いしん坊?な老若男女14名が、集まって下さいました。
もち米の上に、水洗いした半潰しの小麦をのせて蒸し上げます。
今回、小麦ともち米は同量ですが、比率は好みで加減してもよいそうです。
搗き上がったお餅を引きちぎって丸め、きな粉をつけます。
きな粉をたっぷりつけて、出来立ての温かい小麦餅をいただきました。
ひとり5個ずつ・・・無理かと思ったのに、皆さん完食!(*_*)
小麦が入ってるからか、普通のお餅よりもあっさりと食べやすいのです。
今回、蒸し上がりまでの待ち時間を使って、「しきしき」と呼ばれる小麦粉を使った昔のおやつも焼いてみました。
小麦粉に砂糖と塩を入れ、水で溶いて、薄く焼きます。
クレープに似ていますが、あえて卵も牛乳も入れず、昔の味を再現。
モチモチとして、ほんのり甘い素朴な味も、意外に美味しいものです。
具材を巻いたり、生地に混ぜ込んだり、色々アレンジして楽しめそうですね。
かつて奈良盆地では、水田の裏作に麦栽培が盛んに行われていたそうです。
食材が貴重だった昔は地産地消、身近な食材で、皆で楽しく、つくったり食べたりしていたのでしょうね。
私たちも今日は、皆で楽しくつくって、美味しくいただきました。
昔は、粉を挽いたり、杵で搗いたり、この何倍もの手間暇をかけてつくったとは思うのですが、甘い美味しいおやつが、いつでも簡単に手に入る今、ちょっと嬉しい体験でした。
道具、食材のご準備、ご指導くださいました、「奈良県・食の達人」の木村さま、どうもありがとうございました。