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「誰も話せる相手がいない」日本の既婚男性が次々と発症する"見えない病"の正体

2022-02-26 15:30:00 | 日記
下記の記事はプレジデントオンライン様のホームページからお借りして紹介します。(コピー)です。

退職した瞬間に、ぱったり交流が途絶える「友達」
よく高齢者向けに「ソロ社会」をテーマとした講演会を実施した際、特に男性の高齢者からこんな質問を多くいただきます。
写真=iStock.com/Dean Mitchell
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「会社を辞めてから友達がいなくなった。どうすればいいか?」
この質問は、まず、前提の認識が違っていると思います。「友達がいなくなった」というのは、元は「友達がいた」という前提です。しかし、こうした質問をされる方は大抵「そもそも友達なんて元からいなかったのに、それに気づいていない」場合が多いのです。
彼らのいう友達とは、あくまで会社の同僚や上司・部下という「自分の周りにいた人」の事を指していて、決して友達ではありません。もちろん、会社の中で友達をもつ人もいるでしょう。頻繁に飲みに行ったり、休日にゴルフに行ったり、場合によっては、家族ぐるみで海水浴や旅行に行く間柄かもしれません。しかし、そのほとんどが会社を退職した瞬間に、ぱったり交流が途絶えてしまいます。
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会社といういわゆるひとつの「囲いのあるコミュニティ」の中に互いに所属していたからこそ、たまたま行動を共にしただけであり、その囲いがなくなってしまえば、疎遠になるのも無理はありません。つまり、会社という「所属するコミュニティ」の中の人間関係の多くは、その所属がなくなると同時に消えてしまうものなのです。


上司だから、評価権があるから誰かがいたに過ぎない
残念ながら、退職された高齢男性の多くは、在職中にそのことに気付けません。それどころか、多くが仕事上の人間関係を友達と勘違いしています。特に、現役時代に一部上場の大企業に勤めて、家庭や趣味より仕事に邁進し、出世も果たし、そこそこの上席管理職を経験した人ほどその傾向があります。
会社ではポストに応じて、人間関係が自動的に用意されます。上司がいて、部下がいて、同僚がいて、あるプロジェクトの仕掛り中には一緒に目標に向かって協働する仲間がいたはずです。一定以上のポストであれば、秘書的な役割を果たす人材も用意されていました。自ら努力せずとも、自分の周りは人であふれていたでしょう。それが当たり前でした。ランチには誰かがお供についてくれて、「飲みに行くぞ」といえば、大勢の部下が(内心は行きたくないと思っていても)ついてきてくれて「俺って人気ある~! 慕われてる~!」などと思っていなかったでしょうか。
とんでもない勘違いです。上司だから、評価権があるから、人事権があるからついてきただけであって、決してあなたの人徳ではない。その証拠に、会社を辞めたとたん、誰も会社の人間から連絡など来ないでしょう。それは、かつてのあなたの上司にあなたもまったく連絡を取ろうとしなかったのと同じです。
男性は50代から急激に「友達ゼロ」が増える
会社の人間関係は、会社の内集団だからこその関係性にすぎず、会社を辞めれば、外集団の無関係な人間となります。以前勤めていた会社だからといって、IDカードもないのに入所することはできませんし、連絡をとったところで相手も迷惑するでしょう。何十年も勤め上げたところで、退職した瞬間に、それまでの人間関係はその瞬間に消滅するのです。
ここまで読んで、「いやいや、俺は大丈夫。俺には会社以外の友達もたくさんいるから」と思っている今は現役の男性もいるかもしれません。しかし、その友達は、あなたが会社を辞めて、何の肩書もない状態になっても付き合ってくれるでしょうか? そもそもその人と知り合ったのは仕事絡みではなかったですか? 連絡をとってくる時は何かしら仕事の頼み事があったからではないですか? そもそも、知り合いと友達は違います。フェイスブックで、登録上友達数が何千人いたとしても、それは単に「いいね」をくれるだけの関係でしかありません。
年代別に「友達がいない割合」を調査したものがあります。
男性は、50代から急激に「友達ゼロ」が増えていきます。70歳以上でさらに友達の数が減るのは、数少ない友達自体が死んでしまうということもあるからですが、それでも男性は、加齢と所属の有無とともに、友達がゼロになっていくのです。
【図表】友達が一人もいない割合


日本の高齢男性特有の「妻唯一依存症」
要するに、ほとんどの男性には、仕事を辞めた後も付き合いが続く人間関係はほぼいません。深刻なのは、現役の時に友達がいると錯覚している人ほど、仕事を辞めた途端に「俺は友達がいなかったんだ……」と突然思い知らされ、大きな絶望を感じてしまうことです。
身も蓋もない言い方をすれば、退職後の高齢男性の末路は、友達もなく、趣味もなく、生きがいもなく、やることもなく、さりとて何かを始めようとする意欲もなく、ただ毎日テレビを見て過ごすだけの抜け殻となります。
その最大の被害者が配偶者(妻)です。今まで会社だけに依存してきた夫が、退職後は今度は妻に依存するようになるからです。私はそれを高齢男性特有の「妻唯一依存症」と名付けています。
そうなってしまった夫は、分かりやすくいえば幼児と一緒です。妻の買い物についていこうとするし、やたらと構ってもらおうとするし、ちょっとでも相手にしないと不機嫌になって怒り出したりします。唯一の依存先である妻に見捨てられることを極端に恐れるからです。
妻もいい迷惑なので、何か理由をつけて夫を「家の外に追い出そう」としますが、夫は外に行ってもすることもないので、うだうだと居間に寝そべるだけです。元から何かしらの趣味を持ち、退職後はその趣味に没頭できる男性は別です。そういうものもなく、「趣味は仕事」という人生を送ってきた人こそ危険です。本当に何をしたらいいか分からないからです。
人とのつながりに「生きがい」を感じにくい男性たち
内閣府が行った「第9回高齢者の生活と意識に関する国際比較調査(対象は60歳以上男女)」によれば、「生きがいを感じるのはどのような時ですか?」という質問に対する回答の男女の差分を見ると、高齢男性がいかに仕事以外に何も楽しみや喜びを見いだせていないかが分かります。
高齢男性が女性と比して生きがいを感じるのは、「趣味・スポーツ」を除けば、「仕事」や「勉強」「収入」といった、どちらかというと仕事的なものばかりです。
【図表】日本の高齢者「生きがいを感じる時」男女差
高齢男性と高齢女性の大きな違いは、女性のほうが人とのつながりに生きがいを感じている点です。「おしゃれ」をして「友達と交流」し「おいしい物を食べ」たり、「旅行」したりして、そうしたつながりから「他人からの感謝」を受けることが生きがいとなっています。そうした女性にとって日常的にできる当たり前のことが、高齢男性にはできないのです。
写真=iStock.com/SeventyFour
※写真はイメージです
かといって、老後のために「友達を作りましょう」とか「趣味を持ちましょう」とかいう高齢者向け自己啓発セミナーの口車に乗せられてはいけません。まず、不可能だからです。正確には「作ろうと思って友達はできるものではない」し、「趣味にしようと思って始めたことが趣味に昇華することなんてない」からです。友達はいつの間にか友達になっているものだし、趣味はいつのまにか泥沼(いい意味で)にハマっているものです。
仕事、旅、スナック…喋る機会を増やすこと
では、友達もいない、趣味もない高齢男性はどうやって生きていけばいいのでしょう?


それは「友達を作る」でも「趣味を作る」ことでもなく、1日数時間、週2~3日でもいいから仕事を続けることです。その仕事は1人黙々とやる仕事ではなく、倉庫の分別とか大勢の人間との共同作業であったほうがいい。なぜなら、それは金を得るための仕事ではなく、人と接する機会を得るための仕事だからです。そうでもしないと、丸一日誰とも口をきかずに終わる日々を過ごすことになるでしょう。
他愛のない話でいいのです。人と喋ることはとても大事。「俺の話を聞いてくれる相手がいる」と感じられることはとても大切です。それはテキストのやりとりだけではカバーできない心の充足と脳の活性化を生みます。
友達の数より会話の数を増やす。いつものメンバーだけではなく、時折知らない人との会話の機会があればなおよいでしょう。仕事がない場合でも、一人旅でもして見知らぬ土地の誰かと一言二言喋るだけでもいい。人見知りだからそんなことできないと思いますか? 自分の事を誰も知らない土地であれば、案外気楽に喋れるものです。準備運動したいなら、スナックでも行って、ママや他の客と会話してみてもいいでしょう。喋らせてくれて聞いてくれるのがサービスですから。
そういう意味で、高齢男性のクレーマーが店頭や電話口でまくしたてるのは、こうした会話欲求を満たすはけ口として使われているのかもしれません。
荒川 和久(あらかわ・かずひさ)
コラムニスト・独身研究家
ソロ社会論及び非婚化する独身生活者研究の第一人者として、テレビ・ラジオ・新聞・雑誌・Webメディアなどに多数出演。海外からも注目を集めている。

世界のエビデンス続々 私たちはもっと全粒穀物を食べるべき

2022-02-26 13:30:00 | 日記
下記の記事は日経グッディ様のホームページよりお借りして紹介します。(コピー)です。

玄米や大麦、全粒粉パン、全粒シリアルなどの全粒穀物には、年齢とともにリスクが高まる糖尿病や心疾患、がんなどの疾病を幅広く予防する力があることが最新研究によってわかってきた。全粒穀物の何が効果を示すのか。どのくらいの量を食べるとよいか、その力を得る方法を3回にわたって紹介していく。今回は、全粒穀物に世界が注目する理由について、穀物の機能性に詳しい大妻女子大学家政学部の青江誠一郎教授に聞く。

全粒穀物とは、玄米や全粒粉、大麦やオーツ麦、ライ麦などの未精製の穀物のこと。(c)ghenadii boiko-123RF
健康向上に役立つことが最新研究によって証明
新型コロナ感染拡大が続き、あらためて健康維持の重要性を痛感している人も多いだろう。なるべく病気にかからず、スリムな体形も維持したい。ストレスに負けない心身でいたい――適度な運動や休息とともに、意識したいのが食生活。けれど、いろいろな情報があって数ある食材から何を選んだらよいのか、迷ってしまう。そんなときにお薦めできる注目食材が、全粒穀物だ。
全粒穀物とは、玄米や全粒粉、大麦やオーツ麦、ライ麦などの未精製の穀物のこと。「食物繊維が多く、ヘルシー」というイメージがあるが、実際に健康向上に強力に働くことが最新研究によって証明された。
2016年に、この全粒穀物や全粒穀物を使った食品を多く食べている人は心血管疾患などによる死亡リスクや総死亡率が下がり、糖尿病による死亡リスクは1日90gの全粒穀物で半分程度まで下がった、という研究が発表されたのだ(下のグラフ)。ちなみに糖尿病による死亡リスクを半減させた「90g」とは、3サービング分のことで、例えば1サービングは、全粒粉パン1切れ、全粒シリアル30gに相当する。

45の研究を統合解析し、全粒穀物の摂取量と4つの病気(糖尿病、心血管疾患、がん、脳卒中)による死亡リスクの関係を調べた。1日210~225gまでのデータでは、全粒パン、全粒シリアル、小麦ふすまなどの全粒穀物の摂取量が多いと、心血管疾患などの死亡リスクも総死亡率も下がった。糖尿病による死亡リスクは1日90gの摂取で半分程度と大きく下がった(データ:BMJ.2016;353:I2716を基に編集部で作成)
[画像のクリックで拡大表示]
糖尿病は、30~40代から増加し始める生活習慣病で、厚生労働省の2019年「国民健康・栄養調査」では、「糖尿病が強く疑われる人」の割合は男性19.7%、女性10.8%(20歳以上)。年齢が高くなるほどその割合が高くなる。通常、糖尿病では「なるべく糖質の多い主食を減らす」ことが勧められるが、全粒穀物の場合、ある程度食べたほうがそのリスクが下がるというのだ。
糖尿病と全粒穀物ではもう一つ注目したい研究成果がある。2019年に、2型糖尿病の発生率と食事要因の関係を53の研究をもとに分析した前向き観察研究結果が報告された。
この研究では、2型糖尿病のリスクを減らす食品として「エビデンスレベル(科学的根拠の信頼性の度合い)が高い」とされたのは、あらゆる食品中で全粒穀物のみだった。全粒穀物の摂取量を1日30g増やすと13%、糖尿病リスクが低下していた。また、食品に含まれる成分別でみても、エビデンスレベルが高いとされたのは穀物から摂取する穀物繊維のみで、穀物繊維摂取量を10g増やすとリスクが25%低下した。ちなみに、同じ食物繊維でも、野菜と果物の食物繊維については、有意な相関なしとされている。また、同研究において2型糖尿病リスクを高める食品として、赤身肉(1日100g)、加工肉(1日50g)、ベーコン(1日2スライス)が「エビレンスレベルが高い」とされた(*1)。
全粒穀物というあまりお金のかからない食材で、しかも1日30g~90gとることによって病気のリスクを下げられるというのはうれしいニュースだ。穀物や海藻などの機能性について長年研究を行ってきた大妻女子大学家政学部の青江誠一郎教授は、「全粒穀物に関する研究は、2010年ぐらいから一気に加速し始め、現在もその勢いが止まることがありません。米国では心血管疾患予防、オーストラリアでは大腸がん予防、という死亡率を高める病気の予防対策として研究がさかんになりました。ここ数年、しっかりとしたエビデンスがそろい始めているのは素晴らしいことだと思っています」と言う。
食物繊維、抗酸化物質が削られずたっぷり残る
それにしても、全粒穀物でこのように幅広く疾患リスクが抑制されるのは、どうしてだろう。「その要因として多くを占めるのは、豊富に含まれる食物繊維の力でしょう。これに加え、外皮に含まれるポリフェノール類などの抗酸化物質、亜鉛やマグネシウムなどのミネラルも、まんべんなくとることができる。しかも、主食だからコンスタントにとれるということが、総合的に効いていると考えています」(青江教授)。
ここで、全粒穀物(Whole grain cereal)についておさらいしよう。
全粒穀物とは、外皮や胚芽をまるごと食することができる穀物のこと。白米や白パンでは、精白することによって外皮や胚芽を取り除くため、これらに含まれる食物繊維やポリフェノール、ミネラルなどの栄養成分が削り取られ、失われてしまう(図)。
「でも、玄米はボソボソして苦手」という人は、食品売り場に行ってみよう。
米食でいうと玄米、発芽玄米、大麦(*2)、それに「五穀米」などとしてパッケージされている黒米、赤米、そば、きび、あわ、ひえなども全粒穀物だ。パン食なら、小麦の外皮や胚乳ごと粉にした全粒粉パン、外皮のふすまを含むブランパン、ライ麦パン。シリアルでは、オールブランや玄米シリアル、オーツ麦(オートミール)など。味も食感もさまざまな全粒穀物があり、幅広い選択肢があることを実感できるだろう。
*2 麦ご飯用の大麦は、外皮が除かれているため厳密には全粒穀物ではないが、食物繊維量は全粒大麦とほぼ同じであることから同等に扱える。
全粒穀物には精製されると失われる成分が残っている

全粒穀物の効能のカギを握るのが、豊富な食物繊維だ(下表)。 精白された米と比べると、その含有量の違いが一目でわかる。
全粒穀物には食物繊維が豊富

(データ:日本調理科学会誌 Vol.49,No.5,2016,日本食品標準成分表2015年版(7訂))
食物繊維の量が多いわけでなく、全粒穀物の食物繊維はその「質の良さ」に注目したい。
食物繊維は、その性質から「不溶性食物繊維」と「水溶性食物繊維」に分けられる。不溶性は水に溶けず、水を吸ってふくらみ、お通じのかさとなったり腸の動きを促して便秘改善に働く。
いっぽう、水溶性は水に溶けてねばねばと粘性を持つ。野菜ではゴボウやチコリ、海藻類など、限られた食材にしか含まれない水溶性食物繊維だが、大麦やオーツ麦には水溶性食物繊維「β-グルカン」が豊富。「β-グルカンは、食物繊維の中でも別格の働きを持ちます」(青江教授)。
「β-グルカンは、一緒にとった食品と混じり合いながら胃や小腸をゆっくりと通過します。このため、胃で膨らんで満腹感を高める、糖や脂質の吸収スピードを緩めて血糖値の急上昇を抑えたり、血中コレステロールを下げるといった働きが確認されています」(青江教授)。詳しくは第2回で解説してもらおう。
これまで、全粒穀物の機能性は、大きく2つに分けられて捉えられてきた。
全粒小麦に代表される不溶性食物繊維=腸の疾患の予防や改善

大麦やオーツ麦に多い水溶性食物繊維=脂質異常症や糖尿病の予防や改善、腸内有用菌のエサとなって腸内環境を整える
ところが近年、「不溶性といえばお通じ改善、腸のお掃除やさん」という認識をアップデートしなければならない発見があったという。
「腸内発酵の解析技術の進化によって、全粒小麦に豊富な不溶性食物繊維であるアラビノキシランが腸内で溶出して水溶性の性質を発揮し、腸内でさかんに発酵することがわかってきました。つまり、不溶性食物繊維も、その種類によっては腸内で発酵するのです。これからは、“発酵性食物繊維”という切り口で食物繊維を見ていく必要があると考えています」(青江教授)。
「腸内で腸内の有用菌がこれら発酵性食物繊維をエサにすると、短鎖脂肪酸という物質を生み出します。この短鎖脂肪酸には、満腹感を高めて肥満を抑制する、血糖値の急上昇を抑える、血圧を下げる、免疫機能に好影響を与えるなど、幅広い機能が見いだされてきています」(青江先生)。冒頭の研究のように、全粒穀物の摂取量が多いほどさまざまな病気を予防できるのは、腸内で発酵が起こることが関係していると考えられる。
全粒穀物のエビデンスを踏まえ、米国では毎日最低3サービング分(90g)の全粒穀物食品を摂取し、1日に食べる穀物の少なくとも半分以上を全粒穀物にすることを食事ガイドラインで推奨(2015-2020年版 米国人のための食事ガイドライン)。また、オーストラリア、カナダ、英国を含めたEU諸国、シンガポールなどの各国も、全粒穀物食の摂取を積極的に推奨している。
日本人は“穀物離れ”で食物繊維摂取量が減っている
一方、日本ではどうだろう。
「日本人の食事摂取基準(2020年版)」では、「食物繊維摂取量は、数多くの生活習慣病の発症率または死亡率との関連が検討されており、メタ・アナリシスによって数多くの疾患と有意な負の関連が報告されているまれな栄養素である」という食物繊維に関する記述が入っているものの、「何から食物繊維をとるべきかということにも、全粒穀物についても、一言も触れられていません。国は白米の摂取量を増やすことに重きを置いていますが、大麦を混ぜたご飯や玄米を主食にすれば健康になります、という指針を示した方が白米離れにもブレーキがかかるのでは、と思っています」(青江教授)。
日本人が全粒穀物をもっと取る必要があるのは、そもそも食物繊維の摂取量が1955年の20g以上から現在の約14gへと一気に減少していることと深く関係している(下のグラフ)。しかも、グラフをみると、穀類からの食物繊維摂取量が約7割も大幅に減少し、食物繊維摂取の減少に大きく影響を与えていることが読み取れる。
「日本人の食事摂取基準(2020年版)」で定められている食物繊維目標量は、「1日あたり成人男性21g以上、成人女性18g以上」。現状の食物繊維摂取量では、「不足」の状態にあることがわかる。
白米ごはんには100gに0.6gの食物繊維しか入っていない。「たとえ、食物繊維を少ししか含まない白米だといっても、日々、コンスタントにとる主食であるために、全体量への影響が大きくなるのです。米離れとともに、大麦などの雑穀が食べられなくなったことも原因のひとつです。日本人の食物繊維の補給源は、穀類が重要です。まず、しっかり主食をとること。さらに、主食を全粒穀物に変えると、楽に、簡単に、効率的に食物繊維の量摂取量を増やすことができます」(青江教授)。
穀物由来の食物繊維量が大幅に減っている

1955年と2019年の日本人の食物繊維摂取量を比較すると、戦後間もない1955年と比較して全体量では約3割も食物繊維摂取量が減っている。なかでも、穀物由来の食物繊維が約7割も減少している(データ:日本食物繊維研究会誌;1,3012,1997,厚生労働省国民健康・栄養調査報告)
でも、糖質のとりすぎは良くないんでしょう? という疑問はもちろん正解だ。
糖質をとりすぎると、血糖値が急上昇し、糖を処理するためにすい臓から分泌されるインスリンの働きによって余った糖が内臓脂肪としてためこまれ、肥満につながる。また、糖尿病の発症要因になったり、皮膚のたるみやしわ、動脈硬化を引き起こす「糖化」の一因にもなる。糖質の過剰なとりすぎはメタボや老化を加速させる。
「しかし、それは砂糖を多く含む菓子や清涼飲料水のとりすぎ、白米や白パンといった精製された穀物のとりすぎに問題があるということです。安易に主食の摂取量を減らしてしまうと、食物繊維不足に拍車がかかります。さらに、穀物由来のでんぷんや食物繊維を腸で待ち構えている乳酸菌やビフィズス菌などの腸内細菌のエサの枯渇を招き、私たちの健康を支えている腸内細菌叢にも悪影響が及ぶのです」(青江教授)。
私たちの健康を下支えする全粒穀物についてしっかり見直していきたい。第2回では、巣ごもり生活で気になる「メタボ」を改善する働きについて、さらに見ていこう。
青江誠一郎(あおえ せいいちろう)さん
大妻女子大学家政学部食物学科 教授
989年、千葉大学大学院自然科学研究科博士課程修了。雪印乳業技術研究所を経て2003年に大妻女子大学家政学部助教授、2007年より現職。穀類、藻類の食物繊維がメタボリックシンドロームや消化管機能に及ぼす影響を研究する。

人生を豊かにする、人間関係の築き方

2022-02-26 08:30:00 | 日記
下記の記事はアルファポリス様のホームページよりお借りして紹介します。(コピー)です。

「相手の言動の裏を勘ぐってしまう」「自分の感情を素直に伝えられない」「人間関係をうまく築けない」……そういった悩みの原因の大半は、自分の外側ではなく、自分の内側にあります。心の中で迷子になっている本当の気持ち(=未処理の感情)が引き起こしているのです。等身大の自分を受け入れて、ラクに生きたいと思いませんか? 本連載では、アルファポリスより好評発売中の『そろそろ『わたし』でいきていく ~今日から自分を好きになるために~』(城ノ石ゆかり)から一部を抜粋し、そのヒントをお届けしていきます。
相手を信頼できない人の、思考のクセ
彼はいつも親切だけど、肚の中では何を考えているかわからない。
彼女は友達のフリをして、実は私を出し抜こうと機会を狙っているのでは……。
そんな思考が頭をよぎってしまうのだとしたら、目の前の相手を信用して、裏切られるような人生をきっと誰よりも恐れているのでしょう。
たとえば浮気をする人の本当に悲しいところは、人は誰でも浮気をするかもしれないという認知を持ってしまうところにあります。
独身時代は散々浮気をしてきたけれど、結婚後は浮気を必死でガマンしているような夫は、妻の行動を厳しく束縛しがちな傾向があります。自分が浮気をしていたから、浮気しない人が世の中にいるなんて信じられません。だから妻をいつも自分のコントロール下に置いて安心したいのです。
結果どうなるかというと、束縛に疲れた妻が他の男性に救いを求める――つまり「妻が浮気をするかも」という夫の疑念が、そのまま現実になってしまいます。
人の潜在意識の力を甘く見てはいけません。
潜在意識は現実化するからです。
いい人間関係は、人を信じることからはじまる
顕在意識レベルでどんなに笑顔や丁寧な言葉を心がけていても、「人は信用できない」という潜在意識のもとに人付き合いすると、人はいずれ離れていきます。
なぜなら他人の言動の裏を勘ぐったり、敵視したりしている本当の自分が、必ず表面上のどこかににじみ出るからです。そして人と摩擦が起こるたび、「やっぱり人は信用できない」という認知を強固にしていきます。
バカ正直に生きるのは怖いといったって、世の中の大半の人はあなたをだまして傷つけようなんて考えていないはずです。たまたま裏切られたり嫌われたりすることはあるかもしれませんが、それだってどんな人の人生にも普通に起こることです。
これを踏まえて、それでも良き人間関係を築きたいと願うのならば、道はひとつ。
昔の青春ドラマの主題歌にもあったように、人を信じられないと嘆くのではなく、信じて傷つく方を選ぶ覚悟を決めるしかありません。
あなたは人付き合いが下手なわけでも、人から裏切られない方法を知らないわけでもなくて、単に人を信じた経験に乏しいだけです。
コミュニケーション術や心理テクニックなどを学ぶ以前に、まず目の前の人を信じるという生き方を、自分自身で選択する必要があるでしょう。
他人を目の前にしたとき、「ほら、人は信用できないぞ」といってくる自分の中の自分に気づけたなら、人付き合いのパターンはきっと前向きに変化していきます。
素の自分を出せないのは、なぜ?
なんの仕事をしていてどんな家に住んでいるとか、パートナーの職業や年齢とか、そういった情報に踏み込まれるのはもちろん、自分の気持ちや意見などを他人に察せられたくないと感じることはありませんか?
オープンにする必要がないから公表しないのと、見せたくないから隠すのとでは、意味がだいぶ違います。抵抗感があるということは、見せたくないという感情があるのでしょう。
特に、自分に関することで何かを突っ込んで聞かれたとき、反射的にイラッとしてしまう心の反応があるなら要注意です。
人は何かを必死に隠そうとしている人の心の動きは敏感に察するもので、その違和感は人間関係に不調和を起こすきっかけにもなり得ます。
「自分はダメだ」という思い込み
ではそもそも、自分をオープンにしないことで得ているメリットは、一体なんなのでしょうか? そこを深掘りしてみる必要があると思います。
他者に自分のことをオープンにできないと悩む人に共通する原因は、恐れです。
自分について打ち明けたところで、相手に批判されたり共感してもらえなかったりすることをひどく恐れている可能性があるのです。
でも普通なら、共感もされないけれど批判もされないという中間の感覚があるものです。「私にはわからないけれど、そういうのもあるんだね」といった感覚です。
自分をオープンにできない人の中では、その中間の感覚が抜け落ちているかもしれません。
その人にとっての他者は、自分を「ありか、なしか」で真っ二つにジャッジする存在なのかもしれません。だから本人もまた、他者を「ありか、なしか」の二元論でジャッジしている可能性が高いです。
他者から批判されたり、恥をかいたりしなくて済むというメリットがあるから、自分をオープンにしません。なぜなら自分はダメな存在、恥ずかしい存在だという思い込みがどこかにあるからです。
自分を抑えず、自然体で人と付き合う
大半は、幼少期に大人の何気ない言動で植え付けられた恥の思い込みが影響しています。
恥の思い込みは、大人になるほどその人を生き辛くしていきます。
学校の成績、仕事の成績、友人やパートナー、持っているお金の額や社会的地位。人の価値を表面的にはかる指標は、大人になるほど増えていくからです。
しかしこの思い込みは、たまたまこれまでの人生で採用してきたただの思考のクセであって、自分という存在の価値とはまったく別物です。
では、ここでもう一度自分に問いを投げてみましょう。
自分をオープンにしないで得てきたメリットは、実際に人生を豊かにしているでしょうか? つながりたい人とつながり、やりたいことをやるために効果的だったでしょうか?
何か孤独感のような寂しい感情で心がうずいているのなら、新たな生き方を選択することは可能だと思います。
人は容姿や能力といった表面的な情報で他者を愛するわけではありません。恥の思い込みを乗り越え、誰かを本気で愛したとき、きっとそのことが腑に落ちると思います。

城ノ石ゆかり
1968年熊本生まれ。
株式会社ngoro-ngoro代表取締役社長。
日本心理学会 認定心理士。「4ness コーピング」主宰。