りさの苦手日記

りさには苦手な事がたくさんあります。

視空間認知トレーニング

2015-01-21 17:53:02 | 日記
昨日は、視覚の処理系の機能についてのチェックの解説をしました。
視覚には、視力以外にたくさんの機能があるんだな~と思われた方も多いかと思います。私もその一人でした。
視力が視覚のすべてではない事に気付くと、どうしてできなかったのか、理解できました。

今日は、視空間認知トレーニングについて、説明しますね

文字を正しく書くことができなかったり、覚えられなかったり、図形を認識するのが難しい、絵を描くことが難しい、左右を認識するのが難しいなどの問題は視空間認知の能力が上手く発達していない場合に起こるようです。

視空間認知の力は、形のあるものを見て・触れて・動かして・それをまた見る、ということで発達していくと考えられています。ですから、初期のトレーニングでは、見本の形を見る・見本に触れる・見本の形を同じように再現することを何度も繰り返します。

例えば、テングラム・パズルですが…

パズルのピースを組み合わせた見本と同じ形を作ります。
もし、解答例があれば、それを見ながらピースを組み合わせてみて下さい。

見本の形を再現することができるようになってきたら、次は、形を記憶するトレーニングをしましょう

見本の形を短時間よく見て、それを隠し、記憶を頼りに見本と同じ形を再現します。
ピース全部を再現できなければ、また、見本を見て記憶し、隠して再現するという風にして、ピースを完成させて下さい。

テングラム・パズルの他に、視空間認知のトレーニングとして、《 点つなぎ 》があります。幼児教育の教材などでも使われていると思います。

やり方は、見本を見ながら、同じ形になるように、点と点をつないでいきます。
できるようになってきたら、次は、見本を少し離れた場所に置いて、同じ形になるように、点をつないでいきましょう。

お子さんができるところから始めて、少しずつ難易度を上げるようにしてあげて下さいね

ディスレクシアの子供達がトレーニングを楽しんで、出来ることを実感し、そして、自信を取り戻せますように…
愛をこめて




視機能について 2

2015-01-20 17:24:24 | 日記
これまでに視機能について説明し、トレーニング方法を紹介してきました。
視機能をチェックして…
1、追従性眼球運動
2、跳躍性眼球運動
3、両眼のチームワーク
の3種類のトレーニング方法でしたね

これらは、主に視覚の入力系の機能でしたが、今からは視覚の処理系の機能について説明したいと思います。

処理機能と関わる問題について

1、書くことが苦手で、漢字をなかなか覚えられなかったり、ひらがなや漢字の書き間違え(鏡文字など)が多い。
→文字の形を正しく認識できない・イメージできないということが考えられます。

2、図形の問題が苦手で、書くことが苦手な図形(例えば、ひし形)がある。
→文字と同じように、図形の形を正しく認識したり、イメージできないことが考えられます。

3、計算はできるが、文章題になると理解することが難しく、答えが出せないことがある。
→文章の意味を読み取って、出来事をイメージするのが難しいということです。

4、ダンスや体操で、マネをして体を動かすことが苦手。
→自分の体の動きをイメージすることが難しいということです。

5、見た物や人物、物の形などを書くことが苦手。

6、靴など、生活の中で左右を間違えることがある。
→体には、右半身と左半身があることを、理解するのが難しいということです。

以上が、処理機能と関わる問題のチェックリストです。
《 Yes 》があった場合は…
明日から、またトレーニング方法を紹介していきますので、視空間認知とボディイメージのトレーニングに取り組んでみて下さいね

ディスレクシアの子供達が自信を取り戻せますように…愛をこめて





このブログへの気持ち

2015-01-19 15:13:36 | 日記
昨日紹介した、『でも、百はある』の詩はいかがでしたか❓

りさは個性的なので余計そんな風に思うのかもしれませんが、私は子供に対して事あるごとにこの詩を思い出します。
この詩の意味を深く考えて、「百はある」の言葉に救われたり、励まされたりしています。
『世界に一つだけの花』の歌詞、~ナンバー1にならなくてもいい、元々特別なオンリー1~の言葉にも、落ち込んだ時に、励まされます。
りさに対して、私自身が一番この歌詞のように思えていないのでは思う事も多々ありますが、気持ちを切り替えて、また、明るい気持ちで頑張ろうと思えます。

そして、新年の始めから毎日書いているこのブログですが…
ディスレクシアの子供達に視機能トレーニングを知って欲しい気持ちから始めましたが、毎日何を書くか…
色々な事を深く考えたり、物事を少し違った角度から見てみたり、自分の気持ちを整理したり、視機能について皆さんに説明するためにより理解が深まったり、
何よりこのブログを書く事で、私自身が一番励まされているような気がします。

このブログを通して、私のようにお子さんが
「なぜ何故出来ないんだろう」
ではなくて、
「出来ないのは、理由がある」
事が理解でき、視機能トレーニングにより、お子さんとの関係がより良いものになって欲しいと願っています。

このブログを読んで頂いている方へ…
感謝と愛をこめて

でも、百はある

2015-01-18 16:06:46 | 日記
先ほど、りさと公園でボール遊びをしました球技が苦手で、学校の体育の授業にあまり参加していなかった彼女が、視機能が良くなって、ボールを受け取る事が出来るようになったんだな~と実感できました。学校でも、少しずつ体育の授業に参加し、お友達にも鍛えられ、球技を楽しめるようになったようです

今日は、私が今からでも通ってみたい、北イタリアの小さな町にある幼稚園のお話をしたいと思います

美しい自然や大きな窓、ガラスで仕切られた解放的な空間もすべて子供達のための美しい幼稚園、ディアナ・プレスクールです。
一般の幼稚園と同じ基礎教育も行なっていますが、アーティスティックな教育で子供の可能性を広げています。

その幼稚園の設立者ローリス・マラグッツィ氏の『でも、百はある』という詩を紹介したいと思います。

子どもには
百とおりある。
子どもには
百のことば
百の手
百の考え
百の考え方
遊び方や話し方
百 いつでも百の
聞き方
驚き方、愛し方
歌ったり、理解するのに
百の喜び
発見するのに
百の世界
発明するのに
百の世界
夢見るのに
百の世界がある。
子どもには
百のことばがある
(それからもっともっともっと)
けれど九十九は奪われる。
学校や文化が
頭とからだをバラバラにする。
そして子どもにいう
手を使わずに考えなさい
頭を使わずにやりなさい
話さずに聞きなさい
ふざけずに理解しなさい
愛したり驚いたりは
復活祭とクリスマスだけ。
そして子どもにいう
目の前にある世界を発見しなさい
そして百のうち
九十九を奪ってしまう。
そして子どもにいう
遊びと仕事
現実と空想
科学と想像
空と大地
道理と夢は
一緒にはならないものだと。
つまり
百なんかないという。
子どもはいう
でも、百はある。

ローリス・マラグッツィ
(田辺 敬子 訳)

百ある子ども達へ…愛をこめて

視機能の重要性

2015-01-17 14:43:15 | 日記
今日は、視機能の重要性について、書こうと思います

視機能が関係しているのは、読み書きや板書など、子供の学校生活だけでなく、私達の社会生活や、日常生活などにおいても、重要な働きをしています。

例えば、仕事で長時間パソコンを使う、大量の書類を素早く処理する事が求められたり、仕事の計画を立てる、作業を見通したりするために、仕事の流れを視覚的にイメージする事にも、とても大切です。
これらが上手くできるのは、視機能のおかげなんです

ちなみに、長時間パソコンを使って、眼が疲れる方は、両眼のチームワークのトレーニングをしてみて下さいね

また、球技などのスポーツでは、ボールを素早く捉えて、味方と敵の動きを同時に認識し、身体で的確に反応する必要があります。このためには、高度な視機能が必要になります。

最近では、スポーツ選手がより視機能を高めるために、視機能トレーニングを受けて能力をさらに向上させています。
数年前、ボクシング選手が視機能トレーニングを取り入れた事が、テレビの特集で取り上げられていました。
野球選手も視機能トレーニングを取り入れて、さらに視機能を向上させています。

このように、視機能の重要性が日本でも理解されてきていると思います。
さらに広まり、子供達が苦手な事にも、視機能のトレーニングによって良くなり、出来る事が増えて、自尊心・自己肯定感が持てるようになって欲しいと思います

子供達が視機能トレーニングによって、自尊心・自己肯定感が持てますように…
愛をこめて