――――― 第 2 場 ――――― A
明るく華やかな音楽流れ、紗幕開くと、妖精たちの国。
妖精たち歌い踊る。
妖精たち“ごらんなさい
なんて素敵
妖精の国
ここでは
誰もが幸せ
夢のような
輝く場所
自慢の国よ(さ)
みんなの心の
幸せの種がある”
そこへ上手よりコッコ、クック、続いてモリー、周りを
見回しながら登場。
コッコ「さぁモリー、着いたよ!」
モリー「わぁーっ・・・」
妖精1「まぁ、人間よ!」
妖精2「あら、本当!コッコ、クック!お客様?」
クック「そうだよ!」
妖精たち“ごらんなさい
素敵な場所
妖精の国
誰もが
幸せになれる
一歩足を
踏み入れたら
あなたも分かる
ここでは
誰にも
幸せが訪れる”
モリー“夢のような時間
時が止まったようね
本当なんて素敵
誰も意地悪なんて
言わないわ”
コッコ「モリー・・・」
妖精たち“ここにいれば
分かる筈よ
素晴らしい国
あなたもきっと好きになる
ごらんなさい
なんて素敵
妖精の国
ここには
みんなの
幸せの種がある
ここでは
誰にも
幸せが訪れる”
妖精たち「ようこそ!!私たちの国へ!!」(曲終わり。)
妖精たち「こんにちは!」
モリー「こんにちは、妖精さんたち!」
そこへ一人の妖精(エストラ)、コッコ、クックの前へ
走り出る。
エストラ「コッコ!クック!一体どこへ行ってたの!?この妖精
の国にいないなんて、随分心配してたのよ!!」
コッコ「ごめん、エストラ。」
クック「ごめんよ。」
エストラ「(チラッとモリーを見て。)誰?その人間・・・」
クック「僕達の友達さ!」
コッコ「僕達がこの国へ招待したんだ!」
妖精1「まぁ、そうなのね。」
妖精2「人間が私たちの国へ来るなんて、そうないことだものね。
」
妖精1「ええ。」
妖精2「ねぇ、エストラ!」
エストラ「フン!」
妖精2「まぁ・・・」
モリー「みんな小さくて可愛いわね。」
妖精1「ありがとう。」
モリー「私なんて・・・(頭を岩陰にぶつける。)あいたっ!もう・・・」
エストラ「(モリーの様子に大笑いする。)」
妖精2「エストラ!」
妖精1「大丈夫?」
モリー「この国は小さいあなた達に合わせて、何でも小さく出来
てるのね。とっても合理的だわ。それにひきかえ・・・人間
って無駄に大きかったのね・・・(ブツブツと。)」
クック「ねぇ、モリー!君もこれからずっとここで暮らすのなら、僕
らのように小さな体にしてもらいなよ!」
エストラ「クック!」
モリー「え?」
コッコ「そうだよ!」
モリー「そんな簡単に・・・」
クック「ホワイトフェアリーがいるじゃないか。いっそ妖精になれ
ばいいんだ!」
エストラ「クック!!」
モリーホワイトフェアリー・・・?」
コッコ「うん!ホワイトフェアリーは、いいことをした人の願いを叶
えてくれる、夢の妖精なんだ!」
クック「この国の女王様、聖なる妖精たちの母だよ!」
モリー「へぇ・・・」
コッコ「だからモリーも何か一つ、いいことをすれば、きっとホワイ
トフェアリーがモリーの願いを叶えて、僕らの仲間にしてく
れるはずさ!」
音楽流れる。モリー、妖精たち歌う。(途中、エストラ去る。)
モリー「・・・でも・・・いいことって・・・何をすればいいのかしら、私
・・・」
コッコ「モリーが思う、いいことでいいんだよ。」
クック「そうさ!」
モリー「私・・・」
コッコ・クック“みんな持つ優しい気持ち” モリー“私が
考えている
いいこと
コッコ・クック“君が思う それでいいの
いいことがある” 私が思うこと
心の中に”
妖精たち“優しい
気持ちが
いいことにかわる
誰にも思い当たること
きっと君の捜し求める
答えがそこにある筈だから
思いもしなかったこと
ほら そこ すぐ
心の片隅
誰もとどめてる
大切に温めてきた”
モリー「いいことって・・・」
声「何でもいいのですよ・・・」
モリー「え?」
コッコ「ホワイトフェアリー?」
クック「ホワイトフェアリー?」
そこへ上手より、白い羽を持つ妖精(ホワイトフェアリー)
優雅に登場。
ホワイトフェアリー「あなたがいいことだと思うことを一つすれば、
私はそのいいことに対する褒美をあなたに
与えることが出来るのです。」
モリー「・・・ホワイトフェアリー・・・」
ホワイトフェアリー「あなたは我々のような妖精になりたいので
すか?」
モリー「・・・(頷く。)」
ホワイトフェアリー「人間に戻れなくなりますよ。それでも?」
モリー「・・・はい・・・」
ホワイトフェアリー「ならばいいことを探しにお行きなさい。どんな
小さなことでも、あなたが人の為になるいい
ことだと思うことを見つけに・・・」
コッコ「行こう!モリー!」
クック「さぁ早く!」
モリー「・・・ええ!」
モリー、コッコ、クック上手へ走り去る。
妖精たち「いってらっしゃい!!」
妖精1「さぁ、私たちも妖精の仕事に戻りましょう!」
妖精2「そうね。」
そこへ下手より黒い羽を持つ妖精(ブラックフェアリー)
登場。
妖精1「見て見て!ブラックフェアリーよ!」
妖精3「(ブラックフェアリーを認め。)本当だ!ブラックだ!」
妖精2「何しに来たのかしら!」
妖精3「見てみろよ、あの不機嫌そうな顔!」
妖精1「本当!」
妖精2「あの人、あんな風だから仲の良い友達もできないんだ
わ。」
妖精3「そうだな!」
妖精たち、笑い会う。
妖精1「さぁ、みんな!向こうへ行きましょう。」
妖精3「また何かブラックが悪さをしないうちに!」
妖精2「ホワイトフェアリーも早く行きましょう!」
ホワイトフェアリー「ええ、そうですね。」
妖精たち、上手へ飛び去る。
ホワイトフェアリー、上手へ行きかけて立ち止まる。
――――― 第 2 場 ――――― B
音楽流れる。
ホワイトフェアリー「・・・ブラック・・・いつまであなたはそうやって、
白い羽になることを拒むのです・・・?フェアリー
の女王を母に、双子としてこの世に生を受けた
私の妹ブラック、なぜあなたは本来あるべき姿
・・・ホワイトフェアリーになろうとしないのです。」
ブラックフェアリー「私のことは放っておいて、お姉様!!心にも
ないことを言って、いい人ぶるのはよして頂戴
!!」
ホワイトフェアリー「ブラック・・・」
ブラックフェアリー「私がホワイトフェアリーになるですって・・・?
(笑う。)笑わせないで欲しいわ!!そんなこと
、これっぽっちも思ってないくせに!!」
ブラックフェアリー、歌う。
“白い羽になる
この私がなぜ今
あなたと同じ
姿になるなんて嫌よ”
ホワイトフェアリー、歌う。
“生まれた時から
そう決まってた
2人の運命だわ”
ブラックフェアリー「決まった?」
ブラック“私達の運命?
笑わせないで
生まれた時に ホワイト“決まってたことよ”
言われた言葉は
忘れない”
ホワイトフェアリー「生まれた時に・・・?」
ブラックフェアリー「祝福されたあなたと違ってこの私は・・・!!」
上手方スポットに村人妖精たち、浮かび上がる。
下手方、ブラックフェアリー、ホワイトフェアリー薄暗く。
村人妖精たち、歌う。
※
“モリーウィズフェアリー”3へつづく・・・
※ この村人妖精たち、おじいさんなのですが、とっても
可愛くてお気に入りです。
が・・・手をもうちょっとどうにかして作れば良かったな・・・
と、少し反省です。
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(お詫び)
とっても長いこと・・・( ↓ にも同じ、で出しの文章が・・・)
ご無沙汰してしまいました
こんな長いことホッタラカシにしたまま、なんの音沙汰もない
このページのことは、きっと皆さんに忘れられているだろうな・・・
なんて、一人勝手に思っておりました
今日、たまたま毎年夏休みに公演依頼のある小学校から、
今年もお話を頂き、去年、一昨年と、何の作品で行ってた
かな~・・・と確認をする為にここへ覗きに来て、皆さんに
忘れられていなかったことに気付いたのです
決してお休みしてた訳でもなく、ホームページを見て頂くと、
分かって頂けるかも知れませんが、イロイロとボランティアに
呼んで頂いて公演させて頂きつつ、今は10周年記念公演
の台詞練習の真っ最中といったところであります
10周年作品は、ちょっと大人な・・・私の憧れの男性像を
持つ青年と・・・そして大好きな人間でない者との、心の
交流のお話になっております
よろしければ、是非ご覧になりにいらして下さい
また詳細はホームページにて・・・
HPは、ちゃんとした担当さんがいて下さるので、私のように
来たり来なかったり・・・書いたり書かなかったり・・・と
言うようなことはありませんので、そちらでご確認頂けると
分かり易いかと・・・
それでは今日はこれにて・・・
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(どら余談)
長いことご無沙汰しているうちに、今年も後1日となって
しまいました
皆さんにとって今年はどんな一年だったでしょうか?
私もイロイロとありましたが、まずは無事に一年を過ごす
ことが出来、良かったと思っております
また来年、今年以上に自分自身、またリトルパインとしても
大きく成長できたらと・・・中々、何事も複数のことを同時に
進行していくことが苦手な私でありますから・・・
たった今も、1月の23日にある小学校公演の準備と平行
しながら、9月の10周年記念公演の作品書きを進めるのが
難しくて・・・台詞練習の予定日を、何度、延期にしてもらって
いることやら・・・
10周年記念公演は、少し大人な作品を・・・と考えています。
小さい子どもさんには短編の可愛いお話をオマケに付け
ようかな・・・と思っているので、またイロイロな年代の方々
に楽しんで頂ける公演になるようなお話を・・・
さっさと書き上げます
それでは皆様、今年一年、拙いこのページに足をお運び
頂きまして、ありがとうございました
よいお年をお迎えください
ミュージカル人形劇団リトルパイン
どら。