りとるぱいんわーるど

ミュージカル人形劇団“リトルパイン”の脚本の数々です。

モリーウィズフェアリー ―全4場―エンディング

2017年07月09日 13時30分48秒 | 新作(人形劇用)



  


 コッコ「分かったよ・・・ホワイトフェアリー・・・」
 クック「うん・・・」
 コッコ「ねぇ、ホワイトフェアリー・・・最後に僕たちか
     ら、お別れのプレゼントがしたいんだ・・・。」
 ホワイトフェアリー「分かりました・・・。カラスを助け
           ようとして、こんなことになったの
           だから、モリーはいいことをしたの
           ですものね。願いを叶えるかわりに
           、あなた達からモリーに素敵なプレ
           ゼントをしてあげなさいな。」
 コッコ「ありがとう、ホワイトフェアリー・・・(モリー
     の側へ。)モリー・・・お別れだね。」
 クック「(モリーの側へ。)少しの間だったけど・・・」
 コッコ「僕たち、君と出会えてよかった・・・」

    コッコ、クック、スポットに浮かび上がり歌う。

      ゛ありがとう
       僕たちの
       存在信じてくれて
       ありがとう
       だから会えた
       僕たち
       お別れだ”

 コッコ「さようならモリー・・・」
 クック「さようなら・・・」

    コッコ、クック、顔を見合わせ頷く。
    フェード・アウト。

    — 第 4 場 — A

    音楽流れ、フェード・インする。と、校舎内。
    中央ベットにモリー、眠っている。
    そこへ上手よりマーサ登場。

 マーサ「モリー!モリー!起きてモリー!」
 モリー「う・・・ん・・・」
 

   


 マーサ「ねぇ、早く起きてご本読んで!」
 モリー「待ってマーサ・・・今起きるから・・・え・・・
     !?(ガバッと起き上がる。)私・・・マーサ
     ・・・私ずっとここにいた・・・?」
 マーサ「何言ってるの、モリー!(笑う。)ずっと私と
     一緒に寝てたくせに!」

     そこへ上手より子ども達、走り登場。


   


 子ども1「モリー!!」
 子ども2「モリー!!」
 子ども4「早く起きてー!!」
 子ども1「もう、モリーは寝坊だなぁ!(笑う。)」
 モリー「・・・みんな・・・」
 子ども4「今日はモリーがみんなに、妖精のご本を読んで
      くれる約束よ!!」
 モリー「妖精の・・・?」
 子ども4「さぁ、早くご飯食べて、ご本読んでね!!」
 子ども2「みんなで向こうで待ってるよ!」
 子ども1「さぁ、モリーの支度が整うまで、みんなで向こ
      うで待ってようぜ!」
 子ども4「うん!」
 マーサ「早くね!モリー!」

    子ども達、上手へ走り去る。

 モリー「・・・どうしたのかしら・・・なんだか変な感じ
     ・・・」

    紗幕閉まる。

    — 第 4 場 — B

    (紗幕前。)
    下手より、エプロン姿で雑巾を手に持った
    ブラックフェアリー、ほうきを持ったエストラ
    登場。(2人、頭に三角頭巾。)



   


 ブラックフェアリー「エストラ!!さっさと掃き掃除なん
           て済ませて、こっちを手伝っとくれ
           !!」
 エストラ「ブラックさん!ここでは私たちは同等の立場で
      すのよ!あなたに命令される筋合いはございま
      せん!」
 ブラックフェアリー「何て生意気な口をお聞きだい!?」
 エストラ「フン!」

 おばさんの声「ちょいと新人2人!!愚図愚図しないでさ
        っさと済ませな!!まだまだ仕事は残って
        るんだよ!!高い賃金払ってやってんだ!!
        それに見合う働きをしな!!」

 ブラック・エストラ「はーい・・・!!」
 ブラックフェアリー「・・・これって・・・いいこと・・・
           になるのかねぇ・・・」
 エストラ「本当・・・」
 ブラック・エストラ「はぁ・・・」

    2人、掃除しながら下手へ去る。
    入れ代わるように上手より着替えたモリー、
    妖精の本を持って登場。歌う。

    モリー゛何だか不思議な
        夢見たのかしら
        確かに       コーラス゛ここに
        いたわ            側に”
        夢でない”

 モリー「私・・・なんだか大切なことを忘れているような
     ・・・」

    そこへマーサ、下手より登場。

 マーサ「モリー!!どうしたの?」
 モリー「マーサ・・・」
 マーサ「早くコッコとクックのお話し読んで!」
 モリー「・・・コッコと・・・クック・・・?」

    その時、鈴の音と共にコッコ、クック登場。
    モリーの周りを飛び回る。
    (モリー、マーサに絵本を読んでいるように。)



   



 コッコ「モリー・・・!」
 クック「モリー!」
 コッコ「モリー・・・本当に僕たちのこと、忘れちゃった
     んだ・・・」
 クック「コッコ・・・僕、寂しいよ・・・」
 コッコ「僕もだよ、クック・・・」
 モリー「(手に持つ絵本を見る。)・・・いるわ・・・」
 コッコ「え・・・?」
 モリー「妖精はいるのよ!!いつだって私たちの側に!!」
 マーサ「(笑う。)モリーがずっとそう言ってたんじゃな
     い!」
 モリー「そうね!!コッコ・・・クック!!いるんでしょ
     !?」
 コッコ・クック「モリー!!」

    — 第 4 場 — C

    紗幕開く。と、妖精の森。美しい花々が咲き乱れ、
    妖精たちが飛び交う。



   


    モリー゛確かにいるのよ
        大切な人が
        確かに感じる
        暖かい温もり

        ずっと側にいてくれた  コッコ゛僕らは
                        ここだよ”
                    クック゛君を
                        守る為”
        たとえ姿がなくても   コッコ゛ずっと
                      ここにいる”
                    クック゛君を
                      見ているよ”
        私に分かる       コーラス゛いる
        温かい風            ここに”
        私の側 今もいる

    コーラス゛楽しい場所 ここは
         みんな集う 場所さ
         妖精たち いつも
         あなたの側に いるよ
         誰の心にも
         きっと届く筈”

    モリー゛信じる心があればいい
        誰にも見える筈だから
        素敵な思いで
        心の中に
        残る筈だから”

 コッコ・クックの声「僕たちはいつでも君の友達だ!どん
           な時も君の心の中にいる。たとえ見
           えなくても・・・」       
        
    
   


   








        ————— 幕 —————



 








 



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