〈主な登場人物〉
アレクサンダー ・・・ 本編の主人公。
ネズミの姿に変えられている、
ある国の王子。
アリッサ(老婆) ・・・ アレクサンダーを育てている。
天の国の魔法使い。
グリエルモ ・・・ アレクサンダーの友達。ネズミ。
メリッサ ・・・ 北の国の魔女。
王様 ・・・ アレクサンダーの父。
お后 ・・・ アレクサンダーの母。
家臣1、2、3
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—プロローグ―
静かな音楽流れ、雷の音が遠くで鳴り響く。
(風雨が荒れ狂う嵐の様子。)
幕が開く。
家臣1「わぁーっ!!北の国の魔女だ!!北の国の魔女が
我々の城を奪いに来たぞ!!」
家臣2「一体、何の為に平和に暮らす我々の国を・・・」
北の国の魔女の声「(甲高い笑い声。)さぁ、おまえ達!
大人しく私の言うことを聞き、この城
を黙って明け渡すがよい!!そしてこ
の城のどこかに隠れている天の国の魔
法使いを、私の前へ差し出すのだ。そ
うすれば、おまえ達のその安っぽい命
までは取るまい・・・。(笑う。)さ
ぁ、どこにいるの!?天の国の魔法使
い!!裏切者の汚い心を持つ者よ!!
そうだ、おまえ達・・・この城とそん
なにも離れ難いのなら、この城の装飾
品となり、いつまでもこの城に鎮座し
ているがいい。(笑う。)」
家臣1「ああ神様!!」
家臣2「わ・・・わぁーっ!!」
家臣3「体が・・・体が・・・!!」
北の国の魔女の笑い声が響き渡る。
音楽変わり、舞台フェードインする。と、
沢山の石造が並んでいる。
上手より、赤ん坊を抱いた后、王に肩を抱かれ
ながら何かに追われているように、上手方を気に
しながら登場。
王「さぁ!!早くこちらへ!!」
后「(頷く。)・・・あっ!!(躓く。)」
王「大丈夫か!?(后に手を貸す。)」
后「ええ・・・ですが段々と体が・・・あなた、なんとか
この子だけでも・・・」
そこへ下手より一人の老婆、登場。
老婆「王様!!お后様!!」
王「おお、婆様!!いいところへ!!」
后「婆様!!この子を助けて下さい!!(赤ん坊を老婆の
方へ差し出す。)」
老婆「お后様・・・しかしわしは・・・」
王「婆様!!頼む・・・!!」
老婆「王様・・・(頷く。)」
老婆、赤ん坊を抱いて下手へ去る。
王、后、足元から段々と石造へと変わる。
后、歌う。
゛どうかお願い助けて愛しい我が子”
王、歌う。
゛たとえ我々の身が朽ちて消えても
守り抜く命に代えても・・・”
后の声(エコー)「どうか・・・どうか無事で・・・」
王の声(エコー)「アレクサンダー・・・アレクサンダー
・・・」
王、后、背景、グレー一色の石の世界へと変わる。
暗転。(紗幕閉まる。)
— 第 1 場 — A
紗幕前。
音楽流れ、上手より一匹の子ネズミ(アレクサンダ
ー)登場。歌う。
(途中、紗幕開く。と、遠くの山の上に城が見える、
丘の風景。)
゛いたずらばかりしてと
小言は聞き飽きたよ
もう 僕は
子どもじゃないんだ
いたずらしちゃ駄目なの?
息抜きも必要さ
そう 大人への
ステップだよ” コーラス゛大人に”
アレクサンダー「おばあさんったら、あれは駄目、これも
駄目、駄目駄目駄目駄目ーっ!!ホント
いい加減にして欲しいよ!!僕はもう子
どもじゃないんだ!!」
そこへ上手より子ネズミ(グリエルモ)登場。
グリエルモ「アレクサンダー!!」
アレクサンダー「グリエルモ!!」
グリエルモ「また向こうでばあ様が、カンカンになって君
のことを探し回っていたよ。何かやらかした
の?」
アレクサンダー「さあね!」
グリエルモ「アレクサンダー・・・」
アレクサンダー、歌う。
゛いつも家の外には
出てはいけないと言う
でも 僕は
自分でわかるよ
いいことと悪いこと
頭で考えてる
ほら 分かるんだ コーラス゛いつでも”
なんとなくね”
老婆の声「アレクサンダー!!」
上手より老婆、登場。
老婆「アレクサンダー!!いくら言ったら分かるんじゃ!!
家から出てはいかんと、あれ程言っておるのに!!」
アレクサンダー「あばあさんが言うように、外の世界がそん
な危険だなんて、僕は思わない!!」
老婆「おまえはまだ子どもじゃから・・・」
アレクサンダー「おばあさん!!僕はもう子どもじゃないよ
!!それに外に出たって言ったって、ちょ
っとあの小川の端まで行ってみただけじゃ
ないか!どうしてそれが危険なんだよ!」
老婆「危険じゃから危険と言っておるんじゃ!!」
アレクサンダー「訳分かんないや!」
老婆「兎に角、駄目なものは駄目なんじゃ!!」
アレクサンダー「じゃあ、おばあさんがいつも夜中にコッ
ソリ家を抜け出して、どこに行ってるの
か教えてよ!僕達に内緒で一人だけズル
ィじゃないか!」
老婆「いや・・・それは・・・わしはちょっと用があって
・・・」
アレクサンダー「何の用があるって言うの?」
老婆「うむ・・・」
アレクサンダー「(老婆にイタズラを仕掛ける。)」
老婆「これっ!!何をするんじゃ、アレクサンダー!!」
アレクサンダー「(笑う。)」
老婆「もう全くおまえときたら・・・くだらんイタズラば
かりしよって・・・」
アレクサンダー「おばあさんが、そんな困った顔するから
だよ!」
老婆「仕様がない奴じゃな・・・」
アレクサンダー「ねぇ、おばあさん・・・。あそこに見え
るお城には、誰が住んでいるの?(上方
を指差す。)」
老婆「ん・・・?」
アレクサンダー「ほら、あの山のてっぺんにある、立派な
お城・・・」
老婆「・・・いいか、アレクサンダー、あの城には近寄っ
てはいかん。何があってもじゃ・・・。あんな城に
興味を持っては駄目じゃ。」
アレクサンダー「どうして?」
— ゛アレクサンダーの秘密” — 2へつづく
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(どら余談^^;)
今回からは、確か・・・第9回公演の時の作品をご覧
頂こうと思います。
私自身、第9回作品を書いたのが随分と前のことに
なるので、どんな話だったかイマイチ覚えていない
部分が多く、特にこのアレクサンダーくんのお話しは、
(この時は2本立てで公演しました♪)
初めタイトルも思い出せず・・・色んなノートを
引っ張り出して調べても分からず・・・結局、この
ブログの中の公演お知らせに載っていた仮題で
いかせて頂こうかな・・・と・・・^^;
(ひょっとすると、本題は違うかも知れませんが、
お許し下さい)
ま、題名などは気にせず、お読み頂けると助かります。
それと、この時の公演の写真があまりなく、確かビデオ
も撮り損ねか何かで、絵的なものを載せることが出来
難いかも知れませんがお許しください(>_<)
そうそう、4月から新しい団員が1名増えました(^^)v
一人でも手が増えると、台詞にしても人形操作にしても
随分楽になるもんだ・・・と、今更ながら気付かされた
次第であります^^;
8月2日(水)
今日も暑かったですね~!!💦
今日は毎年夏休みに呼んで頂いている小学校のつながりで、
近くにある別の小学校での公演がありました(^^♪
初めてお邪魔する小学校で、勝手があまり分からなかった
のですが、見てくれる子ども達には何ら変わりなく・・・
とても集中して静かに見てくれ、そのお行儀の良さに驚か
されたのでした^^;
公演するに辺り、色々とご尽力下さった皆様・・・
本日は本当にありがとうございました<(_ _)>
後姿からも、子ども達の真剣な眼差しが透けて
見えてきそうです^^;
この暑い時期、本来ならば全身真っ黒黒状態で公演しな
ければならない人形劇公演は、避けたいところです。
ですが、子ども達の真剣な眼差しと、終演後の輝いた瞳
に出会う為、私達は呼んで下さるところがある限り・・・
皆と素敵な一時を過ごしに、足を運びたいと考えている
のです。
また次回・・・直ぐに来週ですね・・・ハハハ・・・^^;
そんな出会いの為に頑張ります(^^)v
団員達よ、お疲れ様~!!
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