一部、ちょっと嚙み合わないこともあるけれど、妹との会話は、和やかに
続けられる。
が、相変わらず、キャッシュカードの番号は思い出せないらしい。
いつも、自分が出入りしていた自宅の鍵も、どこかに行ったままだ。
この数か月の記憶が、皆目、無いらしい。
「私、どうして、ここ(病院)にいるの~?」
自宅のマンションに帰りたがる妹に、ゴミを撤去してから…と伝える。
妹は、なぜに、すぐに住めないのか…と、不思議そうに訴える。
思い切って、ゴミの山の写真を見せた。
しばらく、無言で写真に見入っていた妹。
「家の玄関に、どうして、こんなにゴミが置いてあるの~?」
小さな写真なのに、我が家の玄関ホールだということは認識しているらしい。
そして、病院生活も長くなり、費用のことも心配しだした。
カードの暗証番号さえ、思い出してくれれば、なんということもないのにね~。
通帳とカードの入ってるポーチを見せると、目を輝かし、
「見つけてくれたの~?」
と。
大事なポーチだと言うことはわかっているらしい。
私のメインバンクと妹のメインバンクは、同じ銀行の同じ支店だ。
結婚以来の取引だから、50数年となる。
妹も、私の紹介で、同じ支店に、口座を開設したのだ。
「当たって砕けろ!」ではないけれど、今回の事情を話せば、少しは力になって
くれるかも…と考えた。
銀行の方は、引き出す金額にもよりますが…と言いつつも、妹の「姉に託す…」
という、意思の確認が電話で喋れれば、録音で済むという。![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/6f/26/4237a482151b5f5d2b7558affd55c5fe.jpg)
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/6f/26/4237a482151b5f5d2b7558affd55c5fe.jpg)
昨日、病院から、銀行の方の電話口に、妹を出した。
びっくりだ!
「わからない!」を連発していた妹の電話での応対に。
さすが、キャリアウーマン。
長年、営業畑で、勤務してきただけのことはある。
電話での応対は、私なんかより、はるかに、しっかりしている。
年明け早々に、来店する旨の予約を取った。
一歩、前進。 焦らずに、徐々に進んでいこう…。
それにしても、最近、私自身、物忘れがひどくなってきた。
妹のこと、言ってられないな…。