いい加減に適当，そして要領よく－２

【ビジュアル-房総・野の花】

　４０代のゴルフにのめり込んでいた頃，我孫子カントリーの林由郎門下で青木功プロの兄弟子格に当たる佐藤精一プロに，文字通り手取足取りでゴルフを教えていただいた。
　佐藤さんは日本オープン，日本プロでの優勝経歴を持ち，“早打ちマック”ともいわれたアイアンの鋭い切れ味を身上とするプロである。

　コースに出てのラウンドレッスンでの佐藤さんの口癖は，「もっといい加減にゴルフをやれ」であった。これは，アマチアなのだから，“お遊びで，適当に，いい加減にやれ”という意味あいではない。

　ティーショットは，「トラブルを避け，第２打の打ちやすい場所をねらえ」，グリーンをねらうときは，闇雲にピンそばをねらうのではなく「パットの打ちやすい場所にボールを運ぶ」といった，常に次のショット－－すなわち次の場面－－を考えてゴルフをしなさいという教えであった。

　この佐藤さんの教えは，ゴルフだけでなく仕事，生活場面でも役立つ含蓄のある言葉である。