熊本地震の発生から14日で1か月。熊本,大分両県では地震活動が続いており,震度1以上の地震は4月14日夜以降、1400回以上起きている(5月14日午前9時現在)。建物は住宅を中心に熊本で約8万700棟、大分で約1400棟が被災した。
鹿児島県では,川内原発の安全性および避難計画の実効性,熊本地震による県内の観光への影響が懸念される。
>>>鹿児島知事 「川内原発周辺で熊本地震のような地震は起きない」-「川内原発避難計画見直す必要ない」
熊本地震を受け,全国で唯一稼働する九州電力川内原発(鹿児島県薩摩川内市)の安全性に不安の声が上がっていることについて,鹿児島県の伊藤祐一郎知事は13日の定例記者会見で「川内原発周辺で熊本地震のような地震は起きない。文献上,地震が頻発する断層がなく,緊急性は感じなくていい」と述べ,運転停止や事故に備えた避難計画見直しは不要との見解を示した。
伊藤知事は,運転継続を認める理由に「原子力規制委員会が『停止する必要はない』と明確に言っている」ことも挙げ,「何かあれば自動停止するので,福島第1原発みたいな事故が発生する可能性はほとんどない」とした。
熊本地震では,自宅倒壊で車中泊を余儀なくされる人が相次いだ。川内原発で重大事故が起きた場合の避難計画では,5キロ以遠の住民はまず屋内退避することになっていることから,原発事故と大地震との複合災害発生の場合,避難計画の実効性が疑問視されている。
>>>産経 「原発止めろ」の非常識…停電のリスク高まる 懸命の復旧作業の妨げに
出典:産経新聞 2016.4.20 23:12 http://www.sankei.com/affairs/news/160420/afr1604200036-n1.html
九州電力川内原発1,2号機(鹿児島県薩摩川内市)に対し,熊本地震をきっかけに,共産党や一部の反原発団体が運転停止を求めている。だが,原発が止まれ ば九州の電力供給に重大な懸念が生じ,停電のリスクが高まる。反原発派の言動は,被災地の住民が願う電気復旧の妨げにもなりかねない。
大前提として,今回の地震で川内原発に、安全上の問題は生じていない。 原子力規制委員会が設定した川内原発の基準地震動(想定される最大の揺れ)は,揺れの勢いを示す加速度で620ガルだ。
鹿児島県内の断層だけでなく,今回の震源である布田川・日奈久断層帯での地震も想定した上で,この基準地震動が定められた。原発施設はこの数値に耐えられる設計となっている。 また,620ガルまで到達しなくても,160ガルの揺れで自動停止するようになっている。
14日以降の一連の地震で,川内原発がある薩摩川内市で観測された震度は「4」が最大だった。加速度でいえば,熊本地方でマグニチュード(M)7・3を観測した16日午前1時25分ごろの地震でも、8・6ガルが最大だった。 規制委は「今の状況で問題があるとは判断していない」としている。
ところが、反原発を主張する政党や団体は「電力需要からみても川内原発を動かし続ける必要はない」(共産党国会議員団),「安全性に強い危惧を有している」(脱原発弁護団全国連絡会)と即時停止を訴える。 首相官邸前では19日,反原発団体が集まり,原発停止を求め「これ以上リスクを拡大するな」と、危機感をあおった。
仮に川内原発を停止した場合、九電は代替の火力発電所をフル稼働させなければならない。そして余震が続く熊本や大分両県にも,大型の火力発電施設がある。 地震による被害や,それに伴う点検で火力発電所を停止する事態になれば,原発ゼロでは供給力不足に陥る懸念がある。需要と供給のバランスが崩れ,大規模停電を誘発する可能性も否定できない。
確かに東日本大震災では,東京電力福島第1原発事故が被災地に大打撃を与えた。同時に、震災後に首都圏を襲った「計画停電」による大混乱は,電力供給の重要性を再認識させた。 川内原発は,福島の事故を教訓にした新たな規制基準に合格し,再稼働した。
現状で川内原発を停止することは,被災地を含め、停電へのリスクを高めるだけの愚挙だといえる。問題はそれだけではない。
九電によると,九州を襲った過去の台風で送電網が被害を受けた際、復旧に数十億円の費用を必要とした。今回の地震での被害はそれ以上とみられ、復旧コストは数百億円規模に膨らむ可能性がある。
川内原発を停止させた場合,九電は代替の燃料費などで月100億円の負担増となる。九電の経営基盤に打撃を与え,安定供給への支障につながる。
被災地では,住民が電気が灯る日を心待ちにしており,九電グループは3千人態勢で復旧作業にあたっている。 危険を伴う被災地で活動する作業員だけでなく,後方支援にあたる社員も懸命だ。不眠不休の人もいる。この状況下で九電には,反原発を訴える団体などから,原発を止めろなどという電話がひっきりなしにかかっているという。この電話対応は,復旧に向けた業務の足を引っ張っている。
>>>Japan Times The decision to keep the Sendai reactors running is also drawing criticism overseas.
source:Japan Times 2016-04-18
The decision to keep the Sendai reactors running is also drawing criticism overseas.
”Given the general situation on Kyushu — including the ongoing seismic and volcanic activity, the large number of evacuees, and the damage to the transportation infrastructure — I believe it would be prudent for the reactors to be shut down until conditions have stabilized,” Edwin Lyman, a senior scientist at the Washington-based Union of Concerned Scientists and an expert on nuclear materials and atomic power safety policy, said in an email to The Japan Times.
大竹まこと×町亞聖:熊本地震でも川内原発を停止しない理由
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>>>鹿児島県内,熊本地震発生以降 宿泊取り消し10万人超
鹿児島県まとめによると,一連の地震による影響で,県内の主な宿泊施設の予約のキャンセルはのべ10万5000人にのぼる。
熊本地震で,九州新幹線が運転できなくなったり,九州自動車道でも一部の区間で通行止めとなったことから,観光が大きな影響を受けている。県が157の宿泊施設を対象とした調査によると,4月14日から5月10日までにのべ10万5035人の予約がキャンセルされた。
地区別では,
・鹿児島地区は63の施設で4万1343人
・指宿地区は18の施設で3万4945人
・霧島地区は28の施設で1万8166人
桜島ライブカメラ 気象庁・鹿児島市東郡元 2016-0504-16:41
福岡管区気象台と鹿児島地方気象台の発表によると,桜島(火口周辺警報=噴火警戒レベル3,入山規制中)は,4月28日から5月2日午後3時までに,昭和火口で爆発的噴火が4回発生した。
そのうち,1日午後3時36分の爆発的噴火では,多量の噴煙が火口縁上4100メートルまで上がった。昭 和火口で噴煙の高さが4000メートルを超える噴火が発生したのは,2015年5月21日以来。4月28日午後11時16分と,同30日午前9時25分の 爆発的噴火では火砕流が発生。それぞれ南東方向と東方向に約500メートル流下した。
また,南岳山頂火口でも1日午後4時27分に噴火。やや多量の噴煙が火口縁上3500メートルまで上がった。南岳山頂火口で噴煙の高さが3000メートルを超える噴火が発生したのは,2009年10月3日以来である。
phote : 鹿児島地方気象台 http://www.jma-net.go.jp/kagoshima/vol/photogallery/index.html
>>>桜島の噴火 霧島温泉,指宿温泉は大丈夫か
桜島の噴火-霧島,指宿方面への噴煙の影響は・・・
冬は北風や西風が吹きますので,火山灰は大隈半島へ流れます。 夏の風は南や東の風が吹きますので,火山灰は鹿児島市のある薩摩半島に行きます。 いずれにしろ,霧島温泉や指宿温泉での降灰の影響はまずないでしょう。
出典:鹿児島地方気象台HPより
>>>桜島の噴火って大丈夫?
Q 大きい噴火になるきざしは?
A 桜島は昨年8月,急激な地殻変動が観測された。一度は噴火警戒レベル4(避難準備)まで引き上げられ,9月には爆発的噴火もみられた。しかしそれ以降火山 活動は沈静し警戒レベルが引き下げられている。
なお,京都大学防災研究所の井口正人教授は,昨年5月の段階で「2020年頃には大噴火が発生する可能性が高い」と指摘している。
Q 霧島温泉,指宿温泉は大丈夫か?
A 2013年8月の現地調査結果から:鹿児島地方気象台は,8月18日に起きた噴煙が高さ約5千メートルにまで達した桜島の爆発的噴火に伴い,県内各地に出向き,現地調査および聞き取り調査を行っています。
その結果によると,爆発的噴火で桜島島内を含む鹿児島市内から薩摩川内市甑島にかけての広範囲で降灰が確認されました。だが,霧島温泉,指宿温泉地域では桜島噴火による影響はなかった。
◆桜島の噴火-霧島,指宿方面への噴煙の影響は・・・
冬は北風や西風が吹きますので、火山灰は大隈半島へ流れます。 夏の風は南や東の風が吹きますので,火山灰は鹿児島市のある薩摩半島に行きます。 いずれにしろ,霧島温泉や指宿温泉での降灰の影響はまずないでしょう。
Q 注意すべきことは・・・
A 気象庁は,「昭和火口及び南岳山頂火口から概ね2km の範囲では,噴火に伴う弾道を描いて飛散する大きな噴石及び火砕流に警戒するように。また,風下側では火山灰だけでなく小さな噴石(火山れき)が遠方まで 風に流 されて降るおそれがある,なお,降雨時には土石流に注意するように」と,呼びかけています。
なお,爆発的噴火に伴う大きな空振によって窓ガラスが割れるなどのおそれがあるので注意ください。
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>>>鹿児島県内の火山の活動状況
◆桜島
13日午後4時半すぎ昭和火口で噴火があり,噴煙が火口から3700メートルの高さまで上がった。気象庁は噴火警戒レベル3を継続し,火口からおおむね2キロの範囲で大きな噴石や火砕流に警戒するよう呼びかけている。
◆新燃岳
噴火警戒レベルは,火口周辺の立ち入り規制を示すレベル2です。
◆永良部島
5月9日から13日午後3時までに白い噴煙が最高で火口から300メートルまで上がっているのが確認された。今月9日からの現地調査では,去年の噴火前に温度が高まっていた火口西側付近の地面の温度は引き続き,低下した状態にある。気象庁は噴火警戒レベル5を継続し火口からおおむね2キロの範囲で大きな噴石に,火口の西側おおむね2.5キロの範囲で火砕流に厳重に警戒するよう呼びかけている。ま