分厚いねずみ色の雲が日本を覆っている。停滞と衰退の積乱雲だ。どうすれば打開できるのか? 政治だろう。どうすれば政治を変えられるのか? 選挙だろう。
若者が選挙に行って世代交代を促し、政治の日を未来へと差し向けさせよう。選挙のたびにそんな話を聞く。
だが、断言する。若者が選挙に行って「政治参加」したくらいでは何も変わらない。
今の日本の政治や社会は、若者の政治参加や選挙に行くといった生ぬるい行動で変わるような、そんな甘っちょろい状況にない。
何がもつと大事なのか? 選挙や政治、そして民主主義というゲームのルール自体をどう作り変えるかことだ。ルールを変えること、つまりちょっとした革命である。
革命か、ラテか? 究極の選択を助けるマニュアルがこの本である。
出典:『22世紀の民主主義』 p5~p8から抜き書き
▼お言葉に甘えて、ぬきがきしました・・・・
この本の内容を再利用したい場合はジャンジャンやってしまってほしい。私に連絡する必要も名前を記す必要もない。切り抜くなりバクるなりリミックスするなり自由にしてほしい。自分のシマや功績が増えることより、世界や政治がちょっとでも変わることの方が楽しいからだ。(『22世紀の民主主義』p28)
【22世紀の民主主義①】成田悠輔が提唱する「政治家不要論」…アルゴリズムが政策を決めていく時代
p164) 民主主義とはデータの変換である
民主主義とはデータの変換である。そんなひどく乱暴な断言からはじめたい。民主
主義とはつまるところ、みんなの民意を表す何らかのデータを入力し、何らかの社会
的意思決定を出力する何らかのルール・装置であるという視点だ。民主主義のデザ
インとは、したがって、(1)入力される民意データ、(2)出力される社会的意思決定、
㈱データから意思決定を計算するルール・アルゴリズム(計算手続き)をデザイン
することに行き着く。
データ変換としての民主主義の一番わかりやすい例はもちろん選挙だ。
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