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『安楽死を遂げた日本人』-その1

2019-06-07 16:52:25 | 安楽死・尊厳死・緩和ケア

 65歳以上の高齢者が3500万人を超え、介護の担い手や療養施設の不足といった問題が噴出しつつあるなか、終末期医療への関心も高まっている。「最期のあり方」を考察するにあたり”安楽死”は,避けては通れない問題である。

 『安楽死を遂げた日本人』宮下 洋一著は,スイス、オランダ、ベルギー、アメリカ、スペイン、日本。世界6カ国の医師、患者、家族のもとを訪ね、死の「瞬間」にまで立ち会ったルポルタージュである。

安楽死を遂げた日本人--p20--
 東洋と西洋の死生観の違いについて、前著*では、それを集団主義と個人主義という文脈から説明した。安楽死を希望する日本人に理由を尋ねると、たとえば寝たきりになって他者の迷惑になりたくないからだ、という答えが返ってくる。日本人は死の瞬間まで、他者の目を気にしてしまうのに対し、欧米人は死に方を自らの意思で決めることは人権の一つと考える。

  *『安楽死を遂げるまで 宮下洋一著 – 2017/12/13

 

>>>NHKスペシャル「彼女は安楽死を選んだ」 
     https://www.nhk.or.jp/docudocu/program/46/2586161/index.html

去年、一人の日本人女性が、スイスで安楽死を行った。女性は重い神経難病を患い、自分らしさを保ったまま亡くなりたいと願っていた。患者の死期を積極的に早める安楽死は日本では認められていない。そんな中で、民間の安楽死団体が、海外からも希望者を受け入れているスイスで安楽死することを希望する日本人が出始めている。この死を選んだ女性と、彼女の選択と向き合い続けた家族の姿は、私たちに何を問いかけるのか見つめる。

 

安楽死を遂げた日本人
宮下 洋一
小学館

 『安楽死を遂げた日本人』は欧州を拠点とし活躍するジャーナリスト,宮下洋一氏が自殺幇助団体の代表であるスイスの女性医師と出会い,欧米の安楽死事情を取材し,「理想の死」を問うノンフィクションである。

 

安楽死を遂げるまで
宮下 洋一
小学館

 

安楽死を遂げた日本人
宮下 洋一
小学館

内容紹介  ”講談社ノンフィクション賞受賞作品!”

安楽死,それはスイス,オランダ,ベルギー,ルクセンブルク,アメリカの一部の州,カナダで認められる医療行為である。超高齢社会を迎えた日本でも,昨今,容認論が高まりつつある。しかし,実態が伝えられることは少ない。

安らかに死ぬ――。本当に字義通りの逝き方なのか。患者たちはどのような痛みや苦しみを抱え,自ら死を選ぶのか。遺された家族はどう思うか。

79歳の認知症男性や難病を背負う12歳少女,49歳の躁鬱病男性。彼らが死に至った「過程」を辿りつつ,スイスの自殺幇助団体に登録する日本人や,「安楽死事件」で罪に問われた日本人医師を訪ねた。当初,安楽死に懐疑的だった筆者は,どのような「理想の死」を見つけ出すか。第40回講談社ノンフィクション賞を受賞した渾身ルポルタージュ。


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