南部九州の百貨店売上高－前年比６．７％減と下げ止まらず

　政府が６月の月例経済報告から「悪化」の表現を削除し、事実上の“景気底打ち宣言”に踏み切った。日銀も景気の現状判断について「下げ止まりつつある」との認識を示した。だが、完全失業率は５％の大台に乗り、夏のボーナスも軒並み減額，百貨店の売上高も既存店ベースで前年同月比二桁減少と，街の景気実感は「底打ち」にはほど遠い。

▼九州・沖縄の百貨店　５月売上高　８．６％減－－　１８か月連続前年割れ

　九州百貨店協会発表の九州・沖縄地区にある百貨店（１７社２７店）の５月の総売上高は衣料品や高級ブランドが不振で，前年同月比８．６％減の４３３億円と１８カ月連続で前年を下回った。

　商品別では衣料品が同９．８％減。紳士、婦人ともに低調で１０カ月連続で前年割れ。靴やハンドバッグなどの身の回り品は２３カ月連続で前年を下回り、下げ幅も同１２．１％減と大きかった。食料品は同３．１％減で６カ月連続で前年を割った。

　地域別では福岡市が同１０．５％減、北九州市が同８．９％減、北部九州（福岡、佐賀、長崎各県）が同９．７％減、南部九州（熊本、大分、宮崎、鹿児島各県）が同６．７％減だった。

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▼三越伊勢丹ＨＤ　岩田屋を完全子会社化

　三越伊勢丹ホールディングス（ＨＤ）は１６日の取締役会で、傘下の伊勢丹が５１％出資する岩田屋（福岡市）の完全子会社化を決定。　同ＨＤは、地元に密着した地域事業会社として営業基盤を強化するため、２０１０年４月に分社化する傘下の三越の支店、福岡三越（福岡市）と岩田屋を同年中に統合させる計画。完全子会社化で意思決定を迅速化し、統合への布石とする。統合後も岩田屋と三越の店名や拠点は現状のままという。