「身の丈」経営,「身の程」人生

身の丈,身の程を知って生きる・・・・・

九州の小売業界を概括

2010-12-04 06:56:24 | 「身の丈」経営
 個人消費の低迷や大手企業の進出で,地場資本は体力を消耗し経営基盤の脆弱化をきたしている。来年3月には九州新幹線鹿児島ルートが全線開通し,阪急百貨店などが入る新博多駅ビルも開業する。この駅ビル全体の売り上げは年間1000億円規模との試算もあり,地元福岡のみならず,新幹線沿線の鹿児島,熊本県なおよび佐賀,長崎県の小売業に少なからぬ影響を及ぼすのは必至である。

▼スーパー業界 
 イオン九州株式会社は、九州地区を中心に店舗展開する総合小売業である。複数の店舗ブランドを持ち、イオンのグループシナジーやスケールメリットをいかしながら,
それぞれの地域の特性に応じた店づくりを通じて、「グローバル」と「ベストローカル」とを融合させた「グローカル」な経営を標榜している。 09年8月,仏壇販売大手のはせがわ(福岡市)と,イオンの総合小売事業子会社イオンリテールと業務提携している。


 【出典:http://www.aeon-kyushu.info/ir/pdf/kessan10_1101.pdf】

▼低価格路線--
 佐賀県の鳥栖プレミアムアウトレット(チェルシージャパン(株) 三菱地所(株)とSimon Property Group, Inc. の2社による合弁会社)など低価格店を集めたショッピングモールの出店,トライアルカンパニー(福岡市)などのディスカウント店も勢力を拡大した。トライアルカンパニーは九州北部を中心に全国105店舗のスーパーを展開し,09年3月期の売上高は1732億円である。

▼ドラッグストア業界
 ドラッグストア業界大手のサンドラッグ(本社東京都府中市,年商 2292億円-2009年3月期単体) は,九州地盤のディスカウントストア,ダイレックス(佐賀市)を買収すると発表した。買収額は95億円。大衆薬を販売できる体制を整え,手薄な九州の営業基盤を強化する。
 低価格路線を打ち出すコスモス薬品(福岡市・売上高 1778億円)は「良い商品を安く提供することこそ小売業の使命」とし,低価格の路線で消費者を囲い込みを図る。
 また,鹿児島県を中心として九州,沖縄県にドラッグストアのチェーン店を運営するジャスダック上場のミドリ薬品(売上高 24,634百万円 店舗数 151店舗 正社員583名)は,マツモトキヨシHD(千葉県 売上高約4000億円)の傘下にはいった。

▼コンビニエンスストア業界
 セブン―イレブン・ジャパン(2010年6月末時点で全国12,907店舗と日本で最大の店舗数を持つ)は29日,2011年3月に鹿児島県霧島市,曽於市に出店すると発表した。同社のニュースリリースによると,2013年度(2014年2月末)までの3年間に,鹿児島県内へ約200店舗の展開を計画している。弁当などの製造や商品の配送にはすでに出店済みの宮崎県にある工場や配送センターを活用する。

 九州旅客鉄道(JR九州)とファミリーマートは,JR九州が子会社を通じて九州で展開
するコンビニエンスストア「am/pm(エーエム・ピーエム)」115店全店を「ファミリーマート」に切り替えることで合意した。
 創業から15年で売上高,店舗数ともにファミリーマートのエリアフランチャイザー(AFC)のトップに成長した「南九州ファミリーマート」の今後も注目される。同社は,鹿児島の老舗酒卸・本坊商店とファミリーマートの合弁会社。「鹿児島,宮崎は食材の宝庫」という地域特性を生かし,積極的に「地産地消」に取り組んでいる。


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