野球の国・地域別対抗戦「ワールド・ベースボール・クラシック(WBC)」は、アメリカ・マイアミでの決勝で日本代表「侍ジャパン」が連覇を狙ったアメリカ代表を、3-2で破り、大会7戦全勝で3大会ぶり3度目の優勝を飾った。
今大会は大谷に始まり、大谷で終わった大会だった。初戦の中国戦、準々決勝のイタリア戦は、投打で同時に出場するリアル二刀流で勝ち投手に。決勝戦では九回に登板して1点差を守り、優勝投手になった。打者では全7試合で安打を放った。大谷はMVPとともに投手&指名打者でベストナインにも選ばれた。
大谷は20日の準決勝でも2安打。九回には逆転サヨナラ勝ちを演出する二塁打を放った。ここまで1次ラウンドから全6試合でヒットを放ち打率4割5分、1本塁打と好調だ。準決勝で2安打した際は、いずれもベンチに向かってナインを鼓舞するようなしぐさを見せるなど、リーダーのような雰囲気もある。
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大谷は謙虚だ。『優勝』を喜びながらも、「きょう勝ったからといって(世界一の選手になるという)目標が達成されたわけではない。これを一つの通過点にして、もっともっと頑張っていきたい。これからシーズンが始まるので、そこに向かって日々努力したい」と、飽くなき向上心を見せた。
他の国への“配慮”を怠らなかった。「日本だけじゃなくて、韓国もそうですし、台湾も中国も、その他の国も、もっともっと野球を大好きになってもらえるように、その一歩として優勝できたことが良かったなと思いますし、そうなってくれることを願っています」と、ライバル国に配慮するコメントを残した。