ねこブログ ろばのみみ

突然やってきた二匹のねこ、茶とら「との」と三毛猫「ひめ」との暮らし♪&TEAM NACS♪THE ALFEE&MTB

島田一男著 錦絵殺人事件

2019-09-05 10:07:46 | 本と雑誌



ふっと立ち寄った古本屋に作品未読の島田一男氏の本がごっそりと出ていたので
いくつか好みの題名のものを購入してみた。

とりあえずは「錦絵殺人事件」を読了。

いやー、面白かった!!
今迄読んでなかったのを後悔。
ペダンチックな本格ものなんだけど、さくさくと読めるし
文体もあの時代のものにしてはかなり読みやすい。
受けるイメージは小栗虫太郎氏の黒死館殺人事件なんだけど
あれをうすーく水割りにして飲みやすくした感じ(笑)
探偵役の津田氏も法水氏よりもずっと好印象w

義経伝説に絡めた旧家の凄惨な連続殺人もので
ちょっと横溝的でもあるけども
登場人物にあまり「コク」や「エグミ」が無くて
あそこまで暗さは感じないかな。
なんだろう・・・表現が難しいけど、
横溝ものよりはちょっと都会的?な感じ。

期待以上に面白かったし
もう何冊か買っとけばよかったなぁ・・・(^^;


ソフィー・ハナ著モノグラム殺人事件、閉じられた棺

2019-05-17 09:15:34 | 本と雑誌
相変わらず古本屋と図書館に入り浸って乱読しているけど
感想をかく余裕がなくってかなり放置してたなぁ・・・(´Д`;)
でも、今回のはあまりに腹がたったので久々に怒りの読書感想文(笑)



ソフィー・ハナ著
「モノグラム殺人事件」「閉じられた棺」

「公認」のポアロ続編!って事だったので、クリスティー大好きな私としては
かなり浮かれて期待大だったのですよ。
クリスティーの著作管理人は厳しいので有名だったし
その「公認」なんだから、どんなにクオリティーが高いだろうと!

・・・・・・・・・・・

・・・・・・・

だまされた!!!!!!!!!


似て非なる物というか、二次創作にも劣る。
雰囲気すら似てない。
ただ、ポアロが出てくるだけ。
そのポアロさえも偽物感一杯。

いやいや、そんな台詞はポアロ言わないでしょうよ。
いやいや、そんな行動はポアロ取らないでしょうよ。
いやいや、そんな・・・と思う場面ばかりでイライラのしっぱなし。

そして愛すべきヘイスティングスはおらず、作者のオリジナルキャラのキャッチブール君が語り手なんだけど
そのキャッチブール君がまた魅力ないったら・・・。
一応スコットランドヤードの刑事らしいが、全然それっぽい活動はなし。
無職の役立たずにしか感じられない描写。
そして殺人事件なのに全然警察関係の捜査、描写などが皆無。
3人も死んでるのに一晩中初動捜査もなしに、ほったらかしとは!
ないって!
ありえないって!

あまりの馬鹿ばかしさに最初から読む気力をそがれて
2冊読み終えるのに、ものすごい体力つかったわ!!

ポアロ絡みでない、ただのミステリーとしても今イチ。
本格風に見せてはいるけど似非本格。

作者、本当にクリスティーのファンなのか???
ってか公認したバカはどこの誰だ!


小説を書くという作業には尊敬の念をいだいている故
合う合わないは別にして、本そのものに文句をつけるのは嫌いなんだけど
今回はちょっと言わずにはおれなかったよ・・・orz


パロディーは許せるけど、「公認」はやめて欲しかったなぁ・・・



一応ざっと、あらすじ。
ミステリーなのでネタバレは避ける方向で。


「モノグラム殺人事件」
とあるホテルで起こった3件の殺人事件。
同時刻のカフェで夕食中のポアロは飛び込んで来た様子のおかしい女性に関わる事になる。
彼女は自分は殺されるのだと訴える。
二つの事件にはつながりがあるのか?
スコットランドヤードの刑事キャッチブールとポアロは独自の捜査を開始する。

「閉じられた棺」
人気ミステリー作家の屋敷に招かれたポアロとキャッチブール。
その晩餐の席でホストの女主人が驚くべき遺言状の内容を公開する。
その晩、殺人事件が発生した。
ポアロとキャッチブールは犯人探しに奔走する。




まあ、こんな感じ。


まあ、今回は
やっぱり、クリスティーは不世出の作家だったんだな・・と再認識する事が出来たということで
よしとしますか(´_`;)



沙門空海唐の国にて鬼と宴す 夢枕獏著

2018-03-12 10:46:54 | 本と雑誌


全4巻読了です!
図書館でお世話になったのですが
4巻がなかなか返却されなくて参った参った(^^;

獏先生の本なので
全四巻とはいえ文字数はそれほどでもなく(笑)
さくさくと読めましたよ(^^)

あとがきで
「ああ、なんというど傑作を書いてしまったのだろう」と
獏先生自身が自画自賛するのもあにはからん!
たしかに「ド傑作」でした!

全体にうける印象は「陰陽師シリーズ」。
晴明と博雅
空海と逸勢
この二人のせいでしょうねぇ(笑)
そしてあの独特の間と改行
獏先生テイスト満載で♪


そして何故か小説家としては全然違う位置にいる司馬遼太郎の
「空海のいる風景」を思い出しましたよ。
これについては上記著作が参考文献に入っていたので納得(^^)


空海の在唐時代の話を摩訶不思議な事件を絡めて
余すことなく描いたまさに「ど傑作」でした。
まあ、フィクションというかファンタジーなんですがね(笑)
司馬遼太郎氏とは視点は一緒でも解釈と想像の向きが違うw


獏先生はとても好きな作家さんの一人ですし、
空海は大ファン(笑)ですので
私的には垂涎の一品でございました♪

しつこいですが「ど傑作」(笑)


空海に興味がなくてもファンタジー好きにはおすすめです(^^)



・・・・今映画もやっているみたいだけどどうしようかなあ・・・




「背の眼」「獏の檻」道尾秀介著

2018-01-10 19:18:42 | 本と雑誌



道尾氏の本は以前に読んだ「カラスの親指」がとても面白かったので
そのあとは眼につく限り大分読み倒しました(笑)
実はこのカラスの親指は映画化されてまして、それにシゲちゃん(TEAN NACS/戸次重幸)が出演するので原作を探して読んだのですww

氏の作品はプロットの組み立て方やシーンの見せ方、伏線、
ラストへの流れがとても私好み(^^)
それまでは彼の本は未読だったので、この嬉しい出会いはシゲちゃんに感謝www


ですが流石にデビュー作である「背の眼」は
なんと言うか最近のものとは少々作風の違いが感じられました。
丁寧にしっかり作り込んではあるのですが、ちょいちょい甘い。
やっぱりデビュー作だなあ・・という印象(笑)
出版にあたっては大分直しも入ったのでしょうが、なんというか漂う京極臭ww
最近のものには全く感じられないので
今はしっかり道尾秀介としての基盤が確立しているのでしょう。

と、、、しったような事を何様!な感じでほざいておりますが(苦笑
作品フルコンポしているわけじゃないので
まだまだ読み込みたい作家さんです(^^)