黒沢永紀オフィシャルブログ(旧・廃墟徒然草)

産業遺産と建築、廃墟、時空旅行、都市のほころびや不思議な景観、ノスタルジックな街角など、歴史的“感考”地を読み解く

二千七年千秋楽

2007-12-31 06:33:41 | 軍艦島(端島)


画像は残照にライトアップされた軍艦島と中ノ島です。
今年の始めに、2008年には一般上陸が解禁されるニュースが流れましたが、
どうやら延期の見通しだそうです。



当初はオープロジェクトのプロモーション的な意味で始めたblogでしたが、
アップするに従ってオープロの活動とも離れ、
特に今年は廃墟ではない記事も沢山アップして来たと思います。

年明けすぐにアップしたディズニーリゾートは、勿論廃墟ではありませんが、
日常からかけ離れた、そこでしかありえない光景という意味で、
廃墟にも通じる側面をもっていると感じました。

春は玉川上水余水路深川江戸資料館千駄ヶ谷の富士塚と、
江戸ものをシリーズでアップしました。
特に千駄ヶ谷の富士塚は現存する資料が殆どなく、
謎に包まれた部分も沢山ある、とても興味深い物件でした。

初夏の新舞子海岸観音崎 謎の遺構は、
海岸線に残る遺構らしきものと海が作り出す不思議な光景でしたが、
最も象徴的だったのは秋にアップした、
片島魚雷発射試験場跡でした。
軍事基地の遺構と海岸が作り出す光景は、稼働時とかけ離れているからこそ、
鑑賞に耐えうるものになるのかもしれないと思います。

軍事系といえば夏にアップした北の丸公園も思い出します。
去年は十条~赤羽一帯に広がる一造、二造と呼ばれる工廠を見学しましたが、
これらを通して、いかに東京が軍都だったかを知りました。

夏の終わりにアップした鹿島鉄道鉾田線は、
幼少の頃の思い出が沢山詰まった列車でしたが、
出張の帰りに廃線跡を見学しようとしたら、
既に殆どなかったのはショックでした。

ショックといえば崎戸炭鉱の平和寮が解体されたのも残念です。

秋以降は仕事が特に忙しくなりあまりアップできませんでしたが、
ロケーションがワンダーな廃墟では、
東大駒場にある、廃墟でないながら廃墟より廃墟らしい建物に、
<謝罪大国日本>の源流を見た気がしました。(嘘です)

そしてなにより今年一番記憶に残るのは、新宿ノーザンウエストです。
シリーズの最初は一昨年ですが、今年は体系的にアップできたと思います。
ウェブ上で知り合う事のできた冬野灰馬さんえいはちさんとの
同時アップ企画はとても新鮮でした。
そして、そのまとめとしてワンダージャパン誌から原稿依頼を頂けたのも、
とてもよかったと思います。

タイトル通り、徒然に興味のある事をアップしているので、
これからもどういう方向になっていくのかは自分でもわかりませんが、
来年もよろしくおねがいいたします。
そして
今年訪問して下さった沢山の方々、ありがとうございました。


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