今日は東京文化会館で「テノールの響宴」。
StayHomeを辞めたぼくの、コンサート復帰2戦目。
饗宴するのは村上敏明さん、与儀巧さん、宮里直樹さん、小堀勇介さんというすごい顔触れ。
新国立オペラも二期会も中止が相次ぐなか、よく1ヶ月の延期でできたなぁと、ワクワクしながらホールに向かい。
その期待に流行るぼくらを諭すように、のっけに登場した村上兄が、お客様同士でも大きな声で話さないで、距離をとって、ブラボーは心の中で、その代わりに拍手をたくさん、等々のトーク。
ホールが和んだところで、小堀さんのロッシーニで前半が始まる。
このとき何ヶ月ぶりかで舞台から観客席を見渡し、声を出すことへの感激で、一瞬泣き出しそうになって危なかったと。
あとで小堀さん自身がそう語ったシーンだったのですが。
ぼくにはそんなことは分からず、やっぱ小堀さんだ、すごいベルカントだと一挙にテンション上ってて。
ホントに小堀さん、いいなぁ、好きだなぁ、って。
与儀さんは初めてでしたが、ドニゼッティとチレアで、ここに入った理由がわかったし。
宮里さんの迫力は圧倒的で、やはり今1番脂がのってるテノールなんだと実感。
もちろん村上兄は全て完璧で文句なく。全てを取り仕切っていて。
休憩後には村上兄のガイドで各自がコロナの日々の苦闘を少し明かしたのですが。このクラスの4人ですらそうなの、と少々驚きも。
トークのあとは歌曲やカンツォーネを交代で2曲づつメドレー。
久しぶりに観客のまえで歌う喜びで、声量も表現もどんどん豊かになっていくのを、ぼくも周りの人たちも感じ。
熱いものが込み上げてきて。
予定の17曲が終わっても、彼らはまだ終わりたくなく、ぼくらもまだ帰りたくなかったから、
誰も寝てはならぬ、だけでは済まなくて、オーソレミヨ、まで。
帰りの車中で書きながら思ったこと。
歌い手が生きていくために必要なmusic、それはぼくら聴き手が生きていく上でも、不可欠なものなんだ。
No Music No Life ❗️