今夜は二期会オペラ「フィデリオ」で新国立劇場。
幕が開くとバックにアウシェビッツ、東西ドイツ分裂、冷戦、ベルリンの壁崩壊などの映像が流れて。
基本的に新演出は歓迎だけど、不意をつかれた感じ。
でもしばらく観ていると、メインストーリーにはかわりないってわかり、戸惑いは消え、救出オペラのドラマに引き込まれていきました。
そしてクライマックスは二幕のフィナーレ、大植英次マエストロ率いる東フィルの熱演、合唱団をバックに素晴らしい歌手陣がずらり並んでの重唱。感極まれり。ベートーヴェンを、第九のスピリッツを感じ。心揺さぶられ。
ロッカ妻屋秀和さん、ピツアロ大沼徹さん、フェルナンド黒田博さん、というバスの実力者3人がやり合うのだからたまらないし。
フロレスタン福井敬さんはもちろん聴かせまくり。
マルツェリーナ富平安希子は愛くるしくて。
そして期待していたタイトル、現在パルマ在住の土屋優子さん、凄い、素晴らしかった。期待以上でした。
上記した映像を駆使した演出家の意図、プログラムを買って読まないとわからない。その点がちょっと。
でも、何といってもこんなすごい歌手陣による、素晴らしい、フィデリオでした。