Sing Listen Travel 〜歌って、聴いて、旅をして〜

合唱や旅行、オペラ・コンサートの感想等を書いています。

レコンキスタのこと

2015-10-07 10:22:26 | Spain Travel 2015

 阪急交通社のスペインツアーから帰国して三週間になろうとしています。印象が薄れないうちに旅の記録をブログにでも書いておこうと決めていたのですが、なかなか筆が進まないうちに時間が経ってしまい、脳裏に焼きついていた強烈な印象が薄れつつあります。ちょっと淋しく思いますが、八日間のツアーなのでこんなものなのでしょうか。
 二年前までテレビでスペインサッカーをずいぶん見ていたので、スペインにはフランコ時代に遡るマドリードとカタルーニャの対立があること、またそれだけはなく、バスク地方やアンダルシア地方などでもたいへんに地方意識、民族意識が強いことは知っていました。でもヨーロッパの中で歴史的にどのような存在だったかといったことはよく知りませんでした。
 今回は旅が始まるやすぐに、そして繰り返しレコンキスタの話を聞きました。トレド、コルドバ、グラナダの観光が続いたので、イベリア半島の歴史は、いわばキリスト教とイスラム教の戦いの歴史のように思えました。コルドバのユダヤ人街を歩きながら、レコンキスタが起こるまでは、キリスト教徒もイスラム教徒もユダヤ教徒もここで共に暮らしていたことを聞きました。グラナダには多くのムスリムやユダヤ人が移り住み、彼らの貢献で経済的にも文化的にも街は繁栄しました。それがレコキスタにより、異教徒への改宗強要、略奪と追放、その果ての殺戮となっていきました。
 そしてまさに現代、アフリカや中東ではISやタリバンが台頭し、それによって弱小国家が破綻して膨大なな数の難民が生まれています。先進諸国はISに対応できておらず戦争拡大は避けられないでしょう。またパレスチナとイスラエルの紛争も再び激化しています。宗教は異教徒を認めないドグマとなり、あらゆるところで対立する意見や考え方を暴力で封じ込めようしています。
 人間はレコンキスタの歴史から学ぶべきことを何も学んでいない。そんなことを考えました。


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