この日は、漫画の出版や製作に関する打ち合わせをし、「投名状」の全編を鑑賞する予定でしたが、打ち合わせが当初の予定より長引いてしまった為、映画の全編を鑑賞する時間がなくなってしまいました。全編は約2時間10分程度との事でしたが、今回は約30分程の粗筋だけを鑑賞しました。なので、今の所、私も映画の全編は鑑賞していませんが、これから別に時間を設けて頂く予定です。
さて、ネタバレしない様に控えめに感想を述べたいと思いますが…
内容を知りたくない方は読まない方がいいかも
粗筋を鑑賞した感じでは、アクションシーンは、それほど多くないと思いました。確かに清朝を舞台にした戦争映画ではありますが、アクションシーンは全体の1/3程度でしょう。
そのほかは、純粋にお芝居…と言った感じで、印象としては新しいジェット・リーの一面も観れるのではないかと思います。濡れ場(ベッドシーン)なども含めて。
ジェット・リーと言えば、言わずと知れたアクションの名優。これまでも数々のアクション映画に出演してきた訳ですが、今までの映画はどれもアクション主体で感情を表すような演技は多くなかったのに対し、今回の「投名状」ではジェット・リーの様々な表情を観る事が出来たのが印象的でした。
役柄に関して言えば、自分の成功の為には「兄弟」の誓いを立てた仲間を裏切り、互いに殺し合う残忍さも持っている役柄だと思いました。その残忍さも人間の欲が生み出す人間味なのでしょう。
あまり内容には触れない様に書きたいと思いますが、あの予告編の仰々しい「兄弟」の誓いは何だったのか??
…恐らく、予告編を観ただけだと、三人の「兄弟」の誓いの場面や一緒に戦っている部分を観て、男達の友情物語の様な印象を受けるかも知れませんが、粗筋を観た所、単なる戦争映画、アクション映画ではなく、「欲望」、「正義」、「女」、「愛情」、「忠誠」などの要素が複雑に入り混じった濃い内容の作品だと感じました。
中国や香港映画の時代劇と言うと、華麗なアクションシーン、豪華絢爛な衣装などを用いた作品を目にしますが、「投名状」は土臭い作品に仕上がっていて、そこが今までの時代劇とは違う現実味を出しているのだと思います。
前回、「投名状」の撮影で使用された衣装を見た時、乞食の様な汚い衣装だと書きましたが、良く考えれば、昔の中国人達が清潔な身なりをしているのも、本当は時代背景に合わないのではないかと思います。これは、中国人に対する偏見ではないけれど、現代の様に毎日、お風呂に入ることも出来なかっただろうし…、農民などは土に塗れた生活を送っていたでしょう。
豪華な出演者に反し、衣装は反豪華で、服装も黒や灰色、茶色を多用し、すすけた印象を与えるものでした。
アクションシーン
アクションシーンに関しては、ここに重点を置いていないので、これまでのワイヤーやCGを多様したアクションは全くないのが特徴ですが、武術指導に程小東を起用しているので、ワイヤーを使用しなくても、肉弾戦も素晴らしいと思いました。
香港映画のアクション物と言えば、ワイヤーアクションを取り入れた、超人的なアクションが主流です。しかし、今回の作品では、空中と飛び回るようなアクションはなく、人間の身の丈に合った動きでした。見終わった後、本来、生身の戦いやアクションシーンとはこう言うものなんだと納得させられました。
こう言う映画の撮り方は、中国映画(時代劇)=カンフー映画
という見方を変えさせてくれると思います。また、ジェット・リー、アンディ・ラウ、金城武の役柄に関しても、これまでの役柄とは一線を画しているものだと思います。
これは、今後のお楽しみとして、ここでは書かないでおきます。
これから、もう一度、ピーター・チャン監督の事務所にお邪魔する機会があれば、詳しくレポートしたいと思いますが、今回は監督が出張中だったので、お会いする事ができませんでした。う~ん、残念です。
今回、私と一緒に打ち合わせに行った人は、この写真に乗っている、私の勤めている会社のトニー社長(太ってる人)と、スキンヘッドが素敵な香港人漫画家・。
実は私と廖光祖先生は、戌年の10月21日生まれなのです。
年は一回り違いますが、何だか縁がある気がします。この日、香港での打ち合わせが終わった後、トニー社長が二人の誕生日を祝して、ご馳走してくれると言ってくれましたが、二人とも用事があって、帰らなくてはいけなかったので、諾士佛台のオシャレなバーでビールをご馳走になりました。
勿論、ビールはサン・ミゲール(笑)
今、ジェット・リーがCMに出ているやつです。
君さえいれば 金枝玉葉パイオニアLDCこのアイテムの詳細を見る |