北九州に帰るとまたいつもの生活が始まりました。
母は旅の疲れもあまり見せず、
いつもの生活にすんなり戻りました。
どこにいても暑いけれど、
北九州の方が比較的涼しく感じるほど、
栗橋方面は暑かったと思います。
帰り着いた日、
部屋の窓を開け放し、夕飯の支度をしていると
近所の犬の鳴き声や子供の声が聞こえてきました。
夕方の日差しがまだ眩しくて
ふと手を止めて窓の外を覗いた時、
なんだろうか、、、急に体から何かが
抜け落ちるような感覚がありました。
母を無事に連れ帰ることが出来た安堵と
やり残したことをそのままに帰ってきた後悔とが
心の中でわだかまっていました。
それともう一つ、
弟の3回忌に帰省したのに、
弟の事をあまり話さなかった事も
どこかに引っかかっていました。
そんなことを思いながら台所に立っていると
本当に急に何かが離れた感じがしたのです。
それが何なのかは分かりません。
でも、ふと彼かもしれないと思いました。
母を連れて帰る私を心配して、
彼が私と一緒に行動してくれていたのではないかと
思いたかったのです。
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母は久しぶりにテレビを見ながら笑っています。
最近はテレビの内容が分からずに
ただ見ているだけだったのに
母の笑い声が聞こえてきて、
台所で母に背中を向けたまま泣きました。
何でだろう、泣いてしまいました。
母をずっと守ってきた弟が
死んでしまった今でも母を守ろうとしている
そんなふうに感じました。
身近な人を亡くした痛みは
なかなか癒されることがありません。
母は忘れることで、自分を守っているのでしょう。
でも私は忘れないようにしたい。
子供だった頃の、中学生の、高校生の
そして、大人になってからの彼を
ちゃんと覚えていたい。
彼の最後の想いを叶えてあげたい。
母だけじゃなく、娘に残した想いを
遠くから見守っていてあげたい。
ちゃんと弟を想って
心の淵から湧き出た涙だったと思います。
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母は旅の疲れもあまり見せず、
いつもの生活にすんなり戻りました。
どこにいても暑いけれど、
北九州の方が比較的涼しく感じるほど、
栗橋方面は暑かったと思います。
帰り着いた日、
部屋の窓を開け放し、夕飯の支度をしていると
近所の犬の鳴き声や子供の声が聞こえてきました。
夕方の日差しがまだ眩しくて
ふと手を止めて窓の外を覗いた時、
なんだろうか、、、急に体から何かが
抜け落ちるような感覚がありました。
母を無事に連れ帰ることが出来た安堵と
やり残したことをそのままに帰ってきた後悔とが
心の中でわだかまっていました。
それともう一つ、
弟の3回忌に帰省したのに、
弟の事をあまり話さなかった事も
どこかに引っかかっていました。
そんなことを思いながら台所に立っていると
本当に急に何かが離れた感じがしたのです。
それが何なのかは分かりません。
でも、ふと彼かもしれないと思いました。
母を連れて帰る私を心配して、
彼が私と一緒に行動してくれていたのではないかと
思いたかったのです。
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母は久しぶりにテレビを見ながら笑っています。
最近はテレビの内容が分からずに
ただ見ているだけだったのに
母の笑い声が聞こえてきて、
台所で母に背中を向けたまま泣きました。
何でだろう、泣いてしまいました。
母をずっと守ってきた弟が
死んでしまった今でも母を守ろうとしている
そんなふうに感じました。
身近な人を亡くした痛みは
なかなか癒されることがありません。
母は忘れることで、自分を守っているのでしょう。
でも私は忘れないようにしたい。
子供だった頃の、中学生の、高校生の
そして、大人になってからの彼を
ちゃんと覚えていたい。
彼の最後の想いを叶えてあげたい。
母だけじゃなく、娘に残した想いを
遠くから見守っていてあげたい。
ちゃんと弟を想って
心の淵から湧き出た涙だったと思います。
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