PRESSな時間

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2013-04-11 20:58:06 | 社会

4/11「イラクより愛を込めて」

今日先程まで
「高遠奈保子さんイラク戦争10周年報告会」
を見ていた。

「劣化ウラン弾」
によると見られる放射性物質の汚染の為に起こった「先天異常児」
の写真やご遺体の映像など
壮絶としか言いようのない
凄まじいばかりの映像が次々と映し出された。

ツイートの内容も、
「小泉、中曽根両氏に見て頂きたい」
や、
「見ている国民が少なすぎる。情けない」
など、
真っ正面からこの問題に向き合ってこなかった日本人に
反省を促す様な内容だった。

日本は、日清,日露、第1次世界大戦では本土が戦場にならなかったが
第2次世界大戦では
本州も空襲に巻き込まれ、
核の投下も受けた。

しかし、
イラン,イラク、アフガニスタンなどと違い、
劣化ウランなどの化学兵器使用の戦火には巻き込まれていない。

その上、
間接的には
自衛隊がイラン,イラクに派兵し
国民は間接的にこれらの戦争に加担していたのである。
また、
日本の報道ベースがアメリカ寄りなので,
報道のそれが、
「対イラク」「対イラン」etc
になっている。

今回、
高遠さんの取材写真は
「対00」
と言う形ではなく、
被災地や被災者の素顔
と言う報道の基本を示し
また、
医学者と共同しての取材だったので
医療者側の発言も発信していたと言う点で
他のフォトジャーナリストとは
ひと味違った取材のような気がする。

中でも一番興味があったのは
フォトジャーナリストの
「森住卓さん」が
高遠さんに託した
「お手玉」だ。
このお手玉は、福島県内の被災者が作ったお手玉で、
森住さんが高遠さんに
「もっていってくれ」
と頼まれた物だ。

遥か彼方の福島から届けられた
「お手玉」
は2人の手によって海の向こうへと届けられた。
そこには
「イラクより愛を込めて」
と言う言葉が密かに、
しかし、
込められているのであろう。
高遠さんは
「南相馬市民放射能測定所」
の発起人の一人で、
去年は広河隆一さんと2人で
「福島の現状」
をお話をされたと記憶している。
その高遠さんが
今回
「イラク10周年」を記念し、
イラクに届けられた愛情は
いつかきっと
「福島」
に戻って来るに違いない。