どうして?
どうして、喧嘩なんか、しちゃった
んだろう?
こんなにも好きで、こんなにも
会いたくて、三ヶ月ぶりに会えて、あ
んなにも嬉しかったはずなのに。
きっかけは、些細なことだった。
彼はきょうの午後、どこにも出かけた
くないと言い、私は町まで出かけて
食事をしたり、買い物をしたり、散歩
をしたり、夕方にはレゲエのコンサート
にも行きたいと主張し、出かけるか出
かけないか、について話し合っている
うちに、いつのまにか口喧嘩になり、
気がついたら「愛しているのかいないの
かを巡る、大きな口論に発展してしまっ
ていたのだった。
愛しているに決まっているのに、海よ
りも深く空よりも果てしなく、愛し
合っているという自信があるのに、
まったく、なんてことだろう。情けな
い。実にふがいない恋人たちだ。
貴重な時間をムダにしている。休暇は
一週間しかなくて、休暇の終わりには
また遠く、離れ離れになってしまう
のに。
わかっているのに、どちらも素直に
「ごめん」が言えないまま、彼は
部屋に閉じこもり、私は扉をさざ
とばーんと音をさせて閉め、こう
してバーにやって来て、ちっとも
酔えないお酒を飲んでいる。
なんとかしなきゃ、仲直りしな
きゃ。
このまま、大切な時間が、刻一刻と
失われていくのを、指をくわえて
見ているだけでいいの?いけない、
いけないよ、絶対にいけない。
竜巻のようにま巻き上がってくる
思いを抑え込んで、私は注文した。
「お願いします。うんと強いのを」
と頼んでみた。
「さ、できたよ。どうぞ、召し上がれ」
数分後、目の前に差し出されたのは、
いちごとミントの小枝で飾られた、
メキシカンガラスのゴブレット。
「可愛い!」
思わず、感嘆のため息がもれた。
ひと口飲んだあと、そのため息は
甘くなった。甘酸っぱくてせつない、
昔懐かしい味を彷彿させている。
ああ、この味は、いつかどこかで
味わった、何かの味にそっくりだ。
でも、なんの味なのか、うまく思い
出せない。
ストローで少しずつ、少しずつ、
吸い上げながら、味わってみる。
頭の芯が溶け出して、気持ちの編み
目がほどけてゆくのがわかる。
楽園は、近い。わたしのすぐそばに
ある。この胸のなかにある。この皮
膚の表面に宿っている。彼に触れた
い。触れられたいと願っている。
この指先に。
そこまで思った時、思い出した。
よみがえった。このカクテルの
味は、彼と交わした口づけの味だ。
パリのアパルトマンで、籠いっぱい
に盛られた摘みたての苺―――
彼がスケッチをするための果物だ
った―――を、ひとつぶ、お互い
に食べさせ合った午後。
シーツに残っていた切ない香り。
――苺みたいに甘い思い出を、たく
さんつくっておかなきゃ。あとで使
うために。
――使うの?どうやって?
――喧嘩なんかした時にね、ひとつ
ぶ取り出して口に含めば、仲直り
できるだろう?
――喧嘩なんか、しないもん。
――するよ。どんなに晴れた楽園
にも、雨は降ってくるからね。
プレゼントには「贈り物」の他に
「現在」という意味があります。
どうしてそうなったんだろう・・・。
そう考えると面白いことに
気づく。
今この現在があるのは、過去が
あったからこそ。
つまり、現在は過去から送られ
てきた贈り物なんです。
だから、現在のことを「プレゼ
ント」と言うのではないかと
思います。
別の見方をすれば、自分がいま
こうして生きている瞬間は、
未来の自分へのプレゼントでも
ある。
そんなふうに考えれば、現在(いま)
という時間が、とても大切」なもの
に感じられる。
そして、いまを作ってくれた過去に
感謝したくなる。
「お客様、大丈夫ですか?」
すぐ近くで物音がしたような
気配がして、あなたははっと
我に返る。
「はい?」
問い返したあなたの真正面に
立って、あなたを見つめている
バーテンダーのまなざしにぶつ
かる。が、その目は微妙にぶれ
て、ふたつではなくて四つ、あ
るように見える。おかしい。突
然、乱視になってしまったのか。
あなたはあわてて目をこする。
「少し、お具合が悪そうにお
見受けしましたの・・・・」
「あ、いえ、そんなことない
です、大丈夫です」
強いカクテルのせいなのか、ほ
んのつかのま、カウンターの上
に両肘をついたまま、片足だけ、
夢の世界に引きずりこまれてい
たようだ。
それにしても、気持ちのいい夢
だった。いつまでも見ていたい、
永遠に醒めたくないと思えるよう
な。夢のなかで、ふたりはベット
のなかにいて、彼はあなたに囁い
ていた。
あなたの体を優しく抱きしめて、
「妻にきみのことを打ち明けた」
と。何もかも話したよ。別れる
つもりだ。俺にはもう、きみしか
いない・・・・・。
腕時計を見ると、午後七時を
三十分以上、回っていた。
「同じものを、もう一杯」
あなたは注文する。バーテンダー
の背中に向かって、ため息をつく。
彼はまだやって来ない。どこからも、
姿を見せない。エレベーターの扉は
さっきから何度も、開いたり、閉ま
ったりしている。が。彼は乗って
いない。
あなたは気づく。やっとのことで、
悟る。今夜、彼は来ないのかもし
れない。いや、来ない。来ないに決
まっている。今日の約束は、あの
約束だったのだ。
あの約束――――
いつだったか、このバーのちょうど
真下にあるはずのベットの上で、
交わした指切り。
「いつものように待ち合わせをして、
仮にどちらか現れなかったら、それを
『別れ』のメッセージにしよう。
きれいさっぱり、あと腐れなく、
別れよう」
ついさっき見た、気持ちのいい夢が
一瞬にして、悪魔にすり替わる。
夢のなかで、誰かの体を抱きしめて
いるのは夫だ。夫は恋人の耳に囁い
てる。
「妻にきみのことを打ち明けた。何
もかも話した。別れるつもりだ。
俺にはもう、きみしかいない・・・・」
まぶたをこすっても、こすっても、
あなたの目にはすべて二重に映って
いる。
『結婚がうまくいくための
コツ。それは、この人、と
いう相手を見つけるだけで
はダメ。
自分がこの人、という存在
にならなければ』
(アメリカのユダヤ教)
特に、恋愛なんてしなくて
いい・・・そういう人も増
えています。
モノが溢(あふ)れ、趣味も溢れる
時代、誰のことも必要とし
ない、と公言する人も増え
ています。
でも、年老いてからも一人
と考えると、たまらなく怖く
なる人も増えています。
それを考えると結婚したい、
でも、気詰まりな相手とす
ごす一生は地獄・・・・
単なるワガママに見えます
が、
本気でこう苦しんでいる独身
の人たちはたくさんいます。
だったら、話は簡単。理想の
相手を見つければいいのです。
どうやって見つけるかって、
あなたが、自分を大好きになれ
ばいいのです。そういうあなた
を求める相手なら、当然、
あなたもその人を一生愛せる
はずです。
YouTube
HIKAKIN × SEKAI NO OWARI「RAIN」
https://www.youtube.com/watch?v=ro3wdGLveLw
つらいことなど、何もなかった。
あなたを産んでよかった。楽しい
ことばかりだった。
けれど、たったひとつだけ、つ
らくてたまらなかったことがあ
って、それは、あなたが生まれ
たその夜に、わたしのそばには、
誰もいなかったということ。
同じ部屋に入院していた人には、
ご主人がつっききりで寄り添っ
ていて、生まれたばかりの赤ち
ゃんを抱いて、涙を流して喜ん
でいた。それをすぐそばで見て
いたときだけが、つらかったと。
それまでずっと、記憶の底で眠
っていた母の言葉が、なぜだか
急に思い出されて、僕はチュン
ユーに約束しました。赤ん坊が
生まれるまでは、
僕が「夫の役目」を果たしてあ
げると、その言葉を、彼女がど
んな風に受け止めたのか、多分、
僕はもっとほかの言い方をする
べきだったのでしょう。
十二月の半ばチュンユーの子ど
もが生まれ、その前に(日本か
ら戻ったあと)僕は学校に戻り、
最後に残っていたプログラムも
無事、終了しました。
実は僕は今月の終わりから、オ
レゴン州へ行く予定にしている
のです。ポートランドの小さな
村ですが、そこにもやはり思
想家の考え方に共鳴するグル
ープがいて、僕はそこの農場
で、ファームマネージャとし
て、働くことになっているの
です。グリーンカードも取れ
ました。
シオンちゃんがここまで来て
くれたということは、チュン
ユーの口から直接、聞きまし
彼女は、シオンちゃんが編んで
くれた毛糸の帽子を差し出しな
がら、ここで起こったことのす
べてを、自ら話してくれました。
どうして急に話す気になったの
か、それは僕にもわかりません。
僕がオレゴンへ行くことになっ
て、彼女にも何か、ふんぎりの
ようなものがついたのかもしれ
ません。
彼女からは「結婚してほしい」と
言われましたが、僕は即座に
「NO」と言いました。
彼女は何もかも包み隠さず話して
くれました。
「追いかければ逃げる、
逃げるから追いたい」
という力関係がある
年下の男と年上の男
との力関係をお月様と
太陽の関係で説明する
と、年下のお月様だと
思う。
中空に浮かんでいる
だけで、こちらが思い
焦がれるだけに一方
通行。ところが太陽で
ある年上の男は十分光
り(愛)をくれるから、
こちらが返していくという、
愛情の交換関係みたいな
ところがある。
けれど、恋というのは
一方的に
追いかけるというのが、
本当は素敵なのだ。
年上の男は年下の女を
追いかけ大事にしてくれ
るけれども、年下の男は
追いかけさせてくれる牡
としての冷たい親切(?)
がある。
私は女の愛にこたえて、
真正面から抱きすくめて
いる男ばかりが素晴らしい
とは思わない。
ときには背中を見せて女
に追いかけさせる、
距離をおける男とい
うのは女にとってたまらない
魅力でもあり、それこそ愛の
醍醐味。
男を人間としてではなく牡
として眺めるようになると、
女も牝として愛されたくなって
くる。
近来、どこかで女が男っぽく
なったというか、その分正直
になった。男に依存したり、
男に全てを頼るということを
しなくなったというのは、女も
牝としての自分を開放し始め
たということじゃないのかな 。
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あなたの笑顔の一瞬や
あなたの憂いの一瞬と
出会えた時
写真のようにこの感じを
忘れないように胸に刻む
思い出すために すこしでも強く
思い出すために すこしでも長く
悲しくてもこの恋が純粋である
ように
心をこめて
またあなたを思い出すために
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